【Scarlett ~スカーレット~】の感想

6322文字

 

 

Scarlett ~スカーレット~

公式ジャンル アドベンチャー
メーカー ねこねこソフト
発売日 2006年05月26日
通常価格 8,800円(税抜)
パッケージ購入 駿河屋・DMM.com・Getchu.com
ダウンロード価格 3,519円(税抜)
ダウンロード購入 DLsite.com・Getchu.com

 

日常の中にある非日常、その境界線を越えた時―。

 

 

 

◀【ゲーム属性グラフ】

シナリオ 片岡とも、木緒なち
原画 秋乃武彦、あんころもち
音楽 I’ve、Elements Garden、Blasterhead、MANYO、Barbarian On The Groove、猫野こめっと、Dreaming Rabbit、Ebi、SENTIVE

 

 

 


おすすめ度:★★★★


知名度:


ストーリー

テキスト

キャラクター


演出:7

システム:7

ゲーム性:7


CG:7

Hシーン:5


BGM10

主題歌


ポイント:ハードボイルド、感動、フルプライス、ディスクレス起動不可


満足度:85


レビュー

 

 

作品の紹介

 

 

【あらすじ】

どこにでもいる学生だった主人公の「明人」。
なんとなく過ぎる毎日に、何かを変えたいと、学校を中退し目的もなく旅行に出る。

そして、沖縄を旅行中に偶然知り合った、謎の多い少女「しずか」。

その出会いをキッカケに、今まで憧れに過ぎなかった、非日常の世界へと
明人は足を踏み入れていく―。

 

 

当時の「ねこねこソフト」は解散宣言していたので、最後(だったはず)の作品です。

ワクワクして、熱くなって、ジーンときて、爽やかな読後感の素晴らしい作品です。

 

 

「最後だからやりたいようにやろう」という意気込みと、ユーザーへの感謝の気持ちがたくさんつまった一作。

あなたもいかがですか?

 

 

私が持っているのは初回版です。

「ねこファンブック」というScarlett(解散)までの、ねこねこソフトの軌跡を辿ったファンブックがついています。

 

 

ページの最後には、今までお世話になったユーザーさんへの感謝の言葉がつづられた後、「…たまには思い出してくれると嬉しいです。」という一文で締められていて、グッとこみ上げてくるものがありました。

 

 

このようなタイプの箱は今では珍しいですね。

 

 

予約特典のサントラ! こちらも最高です!

 

 

 

どんな人向け?

 

 

・先が気になるような物語が見たい人

・複数の視点ですすむ物語が見たい人

・非日常の世界に憧れがある人

・ねこねこソフトのファン

・読後感の良い作品を探している人

 

ねこねこソフトのファンは「おまけ」もたくさん入っているので “買い” です。

そうでない人も、ワクワクしたり、ジーンときたりしたいならばオススメします。

 

アニメでいったら【BLACK LAGOON】は「派手な銃撃戦」が見どころの一つですが、この作品の場合は、うってかわって「地味な諜報戦」が見どころとなっています。

 

一見すると似たようなハードボイルドな世界観を連想されるかもしれませんが、地味ながらもワクワクさせられて、心暖まるような物語になっているのです。

 

 

 

ストーリーについて

 

 

日々の平凡な生活に嫌気がさし、「非日常」を求めていた主人公の明人。

彼は、この物語における「日常」の象徴です。

 

 

そして、裏社会で暗躍する権力者「高級諜報家」(スパイのようなもの)の1人である、もう一人の主人公の九郎。

彼は、「非日常」を生きる人間です。

 

 

けっして交わることのないはずの「日常」と「非日常」が、交わりあい紡がれる物語。

そう……この物語は、複数の人間の視点で進んでいくのです。

 

 

この作品は、ストーリーが章仕立てになっていまして、全4章あります。

各章とも違ったおもしろさがあります。

 

 

そうして最後には、物語がキレイに収束していったのは、「見事」の一言。

 

 


・どうでもいい小話

たまに昔の感想サイトを見にいくんですが、一人称が「漏れ」だったりとか、一人称が「拙者」で「〇〇でござる」口調だったり、ちょっと前のオタクは濃い人が多かったな~と痛感します。笑

今でも濃い人はいますが、濃くないオタク(ファッションオタク)が増えてますからね。

そう考えると昔は、Scarlettの世界と同じくらい「一般人 (日常) 」と「オタク (非日常) 」の壁が、すごかったんですね。笑


 

 

 

・攻略

 

 

プレイ時間:本編10時間くらい、おまけ5時間くらい

 

 

一箇所BADENDの選択肢があるだけですので、攻略は難しくないです。

(章の終わりにタイトル画面に戻されたら「START」から新しいチャプターを選択してください)

 

 

CG回収を考えるならば、攻略サイトをご覧ください。

 

 

一周でCGを埋めたい、サクッとプレイしたいという人はこちら

文章の差分を含めた攻略を重視する人はこちら

 

 

※私は下のサイトを見ながらプレイしましたが、CGギャラリーの6ページ目の2枚目・3枚目のCGが出なくて困りました。

2週目は、プロローグからプレイして、中断したりせずに、すべてのエピソードを(攻略サイトにのっているもの)を順番通り見れば、最終章にそのCGが出てきました。

スキップが快適なのでそんなに時間はかかりません。

 

 

※注意

【次のチャプターに進みますか?】の時に【はい】を選びましょう。

【いいえ】を選ぶとチャプター選択画面になるのですが、あらすじが見えてしまうので軽いネタバレになります。

 

 

残りのCGは「おまけモード」で見れます。

おまけモードは、ねこねこソフトの過去作をやっている方が楽しめます。

 

 

 

・パッチ

 

 

(クリックでダウンロードページへ)

男性ボイス追加パッチを当てることを、ぜひともオススメしたいです。

むしろ、必須レベルです。

(ちゃんと、Hシーンの男性ボイスをオフに設定できますよ)

 

 

男性ボイス追加パッチは、以前の差分の修正内容も反映されてますので、これだけ当てればオッケーです。

 

 

 

テキストについて

 

 

1~3行で書かれています。

それほど難しい表現や漢字はなかったです。

 

 

よくScarlettの感想で、「映画を見ているよう」という表現をされますが、どうしてだと思いますか?

私は、「一人称視点」であるにも関わらず「内面の描写が少なめ」だからだろうと考えます。

それは、複数のキャラクターの視点を、切りかえてすすむ物語なので、必要なことなのだと思います。

 

 

内面の描写が少なめなのに、その人物の感情が見てとれるような上手なテキストでした。

 

 

緻密な心情描写が好きな人や、切り変わる視点が苦手な人は、合わない恐れはありますが、丁寧で読みやすい文章であることは確かです。

 

 

唯一、「…」(三点リーダー)を2つセットで使っていなかったのは気になりましたが、「…」を使う場面が多かったので、むしろこれで良かったのかもしれません。

 

 

 

キャラクターについて

 

 

この項目はネタバレがあります。

次の項目へ飛ばす人はこちら

 

 

別当・和泉しずか・スカーレット CV:籐野らん

通称:しずか

九郎の妹。

職業:学生
性格:微ツンデレ(兄に対しては甘えた)
特技:ハイテク関係・語学
運転技術はかなりの乗り物をマスターしている
スペック:153cm 82/56/81
趣味:ガ○プラ

 

 

ゴットゥーザ様ボイスさいこーです。

最初はクールな雰囲気を出しているのですが、実際には甘えたがりの女の子。

 

 

そして、もう帰ってこれないかもしれないにも関わらず、明人のいる無人島に駆けつけたのは格好良かったです。

しずか「私のほうが、ずっと好きだったんだから…」

本当にイイ女だと思います。

 

 

 

葉山 美月 CV:まきいづみ

国籍:日本

九郎とは古くからの知り合い。

職業:公務員
性格:冷静・現実的
特技:情報収集・操作

 

 

まきいづみさんのハマり役。

自分の年齢を気にしていて、

美月「セーフ、ギリセーフ…」

と、しきりに自分を励ましている姿が可愛かったです。

 

 

ずーっと九郎のことを追っかけている一途さには脱帽でした。

美月「ねえ知ってた? わたし今年でもう32よ」

美月「ホント、誰かさん追いかけてたら、
   いつの間にかこんな歳になっちゃってさ」

美月「今更、良い人なんて現れそうにないしね~」

美月「ほら、わたしくらい付き合ってやらないとさ、
   あなた、泣いちゃうでしょ?」

九郎「ばか…泣かねえよ」

美月「あはは、ま、古い付き合いだからね、しょうがないわよ」

  そう言って明るく笑ってくれた。

  酒に弱く、唯一タメ口を叩く、
  元世間知らずのお嬢さんで、20分の1の候補外…

  それでいて…最も俺の傍にいる人間だった…

 

 

 

アメリア・ウィークス CV:夏野こおり

国籍:スイス
職業:無職
性格:素直で優しい。微ぽんこつ。
特技:コンピュータ関連
スペック:159cm 88/58/87
趣味:投稿・掃除

 

 

今作はこの子が「ポンコツ枠」であるようですが、その実、めちゃくちゃ有能です。

この子なしでは、乗り越えられなかった場面が多かったのではないでしょうか?

 

 

九郎に、「日本のことを知っているか?」と聞かれてましたね。

アメリア「えーと、確かアニメとハイテクの国ですよね」

……うん。その認識であってるよ! 笑

 

 

 

大野明人

主人公。

代わり映えのしない日常に退屈していて、ひたすら「非日常」というものに憧れを持っていた、中二病極まりない少年。

でも17歳で1人で旅しているのは凄いですよね。

 

 

「非日常」の世界へ踏み込んでからは、感覚が徐々にズレていきます。

しずか「明人もナマイキなこと言うようになったもんねぇ」

   …ナマイキだと言われてしまった。
   ごく当たり前のことを言っただけなんだけど。

こんなやり取りからも読み取れます。

そのズレていく感覚はなんだか面白かったです。

 

 

そんな明人くんですが、

島で、しずかと2人で過ごしてからは、臭いセリフを吐きまくりでした。笑

 

 

そして

九郎「…ベレッタか、しずか…どちらか選べ」

       ~中略~

明人「九郎さん…しずかです…もちろん」

躊躇なくそう言い切ったのが、とても格好良かったです。

 

 

 

別当・和泉九郎・スカーレット

主人公その2。

真の主人公と言っても過言ではないと思います。

FF12で言ったら、明人がヴァンだとしたら、九郎はヴァルフレア。

格好良くて、素晴らしい活躍ぶりでした。

 

 

作中の最後。

干渉することのない「日常」と「非日常」の人間となった「明人」と「九郎」。

そんな折、3年越しに再開するシーンは、作中屈指の名シーンでした。

 

 

九郎「おまえ…だれだ?」

(もしかして僕のこと忘れてるのかな?)と思い、

自分のことを必死に説明する明人。

しかし、

九郎「もう…気が済んだか?」

と一蹴されてしまいます。

 

 

別れ際、背中を向けた明人に、突然声をかける九郎。

九郎「…お前…ケーキ好きか?」

明人「え、ええっ…あ、はい…?」

九郎「じゃあ、記念にやるよ」

  そう言って僕にケーキの箱を手渡してくれる九郎さん。

明人「…あのう、これは…?」

九郎「まあ、一人じゃ食いきれないだろうから、

   家にでもお土産にしてくれよ」

九郎「それじゃあ……」

九郎「…元気でな……明人…」

 

 

 

レオン・ハイルマン

主人公その3。

レオンのエピソードは、

大切なものを失ってしまい、もう失わまいと躍起になって、今ある大切なものを疎かにしてしまう……というなんとも切ない話でした。

 

 

そうして最後には、疎かにしていたはずのものに救われる……

切なくも、美しいエピソードです。

 

 

 

ナセル

CVは、みんな大好き阿良々木くん。

フリーの諜報員という立場上、主人公たちと敵対したり、時には協力したりと、なんとも面白い関係性でした。

 

 

 

別当・和泉八郎・スカーレット

CVは、みんな大好きアナゴさん。

若かりしころの話とか、もっと見てみたかったです。

 

 

 

演出について

 

 

チャプターごとにあらすじを見れるのですが、テンポが悪くなると感じる人もいるでしょうが、私は好きです。

 

 

 

システムについて

 

 

大きな不満はありません。

強いて言うなら、右クリックでウィンドウ消去したあと、また右クリックを押すとメニューが出てくるのが若干不満だったくらいです。

スキップは、速くて快適でした。

 

 

「辞書システム」

作中に出てきた言葉の補足をするシステムです。

右にあるマークが光ったら辞書に新しい単語が追加されます。

 

 

その単語の「説明」や「薀蓄(うんちく)」を見ることができます。

 

 

中にはネタに走っている説明も。

 

 

全体的に、とても分かりやすい説明でした。

物語を読み進めたくなるシーンや、邪魔をされたくないシーンにはでてきません。

そういう気遣いが、とても上手でした。

 

 

 

ゲーム性はあるか

 

 

一般的なアドベンチャー形式です。

 

 

しかし、多彩な「おまけ」、辞書システム、章やチャプターごとに分けられた構成など、ゲームである必要性を感じる作品です。

 

 

 

CG

 

 

印象的なシーンでの、「アオリ」の構図が上手かったように思えます。

 

 

「嘘パース」によって、迫力が上手に出せていました。

 

 

車の疾走感もけっこう好きです。

 

 

 

Hシーン

 

 

フェチ:どっちも

しずかはお尻がエロかったです。

 

 

アメリアは横乳がナイス!

 

 

プレイ内容は至ってノーマルな和姦セックスです。

 

 

Hシーンは全体的に短いです。

卑語なし。BGVなし。

 

 

ヌケる訳ではないですけど、HなCGが見れただけでもなんだか満足でした。

Hシーンは洋画のラブコメみたいに、物語に必要なちょっとしたスパイスになっていたんだと思います。

 

 

シーン数は

しずか、美月、アメリア、イリカ_1

 

 

 

BGM

 

 

ボサノバ調のリズムやベースパターンやコードが、格好良さ、渋さを醸し出しています。

なんともまあ、それが絶妙にマッチしているんですよ。

 

 

複数の人に音楽制作を頼んでいるにも関わらず、統一された世界観を表せているのがまた素晴らしいです。

 

 

カッコイイだけじゃなくピアノやアコースティックギターでの切ない曲も魅力的です。

 

 

好きな曲を挙げようと思ったのですが、たくさんありすぎて決められないです。

 

 

 

主題歌

 

 

・OP

Escarlata / 木蓮

スペイン語(?)の女性ボーカルとヴァイオリンを掛け合わせた曲。

BGMとの親和性もあり、作品の雰囲気を壊すことのない、良いチョイスだと思います。

 

 

・ED曲

loose / KOTOKO

いつものI’veとは一味違った雰囲気の曲です。

しっとりとしつつも、非常に爽やかな曲でした。

 

 

 

その他の要素

 

 

・CGギャラリー、音楽鑑賞があります。

 

 

・クリア後にSTARTに「おまけ」と「キャラクター紹介」が追加されてます。

おまけの内容ですが、本編後のちょっとしたエピソードです。

「わたしを海に連れてって」って……元ネタ分からん人多いやろ! 笑

 

 

・毎度恒例ですが、おまけモードが非常に充実しています。

サナララが少し多めなので、事前にプレイしておくといいかもしれません。

 

 

「コメント」では、ねこねこソフトとの付き合いが深い声優さんたちが、思い思いのコメントをしているのですが、それがなんとも切なくて涙なしでは語れません

「スタッフルーム」では、スタッフの思いの丈が語られています。

 

 

「おまけモードFINAL」だけでもめちゃくちゃ容量があるので、ねこねこソフトのファンにはぜひともオススメしたいのです。

 

 

 

まとめ

 

 

比較的短くて、サクッとプレイできます。

熱中度が高く、心に残る作品だと思います。

気になった方はぜひともプレイしてみて下さい!

 

 

 

パッケージ版

 

駿河屋で「Scarlett」を検索。

 

DMM.com→Scarlett 初回版

Getchu.com→Scarlett~スカーレット~ 通常版

 

ダウンロード版

 

DLsite.com→Scarlett ~スカーレット~

Getchu.com→Scarlett~スカーレット~ 通常版

 

 

 

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2 thoughts to “【Scarlett ~スカーレット~】の感想”

  1. おぉ懐かしい。
    いうほど昔じゃないですが、名作ですね。
    確かPS2移植版はキャラが増えてるんですよね。
    買おうかなって思ったけど、結局PC版しか買わなかったんだ。
    ねこねこはおまけとか緊急回避とか、本編じゃないところでライター先生がいきいきしてて楽しいですね。

    1. >しのさん

      毎度どうも!

      本編も最高でしたし、おまけもとっても楽しかったですよね!

      あっ……PS2版に触れるのを忘れてましたよ。
      ありがとうございます。

      PS2版は、「Hシーンやおまけ要素」は削られているものの、追加の日常描写が作品の良い補完になっているようですね。

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