【GIKEI】のパッケージイラスト

エロゲーの感想

【源平繚乱絵巻 -GIKEI-】の感想

2021年4月9日

8,115文字

純白の源氏か!? 真紅の平家か!?
ここに800年の時を超えて純白と真紅の軍団が雌雄を決する!

源平繚乱絵巻 ‐GIKEI-インレ
【GIKEI豪華特装版】のパッケージイラストゲーム属性:シナリオゲー
ジャンル ―― 平安剛勇列伝
発売日  ―― 2021年03月26日
パッケージ版価格  ―― 9,800円(税抜)
ダウンロード版価格 ―― 9,680円(税込)
スタッフ
シナリオ葉山こよーて
原画ひっさつくん/ぬい
BGM井原恒平
主題歌 ―― 千の火花(Vo.MAMI)
あらすじ

源氏に所縁のある叶納神社の息子・叶納世志常。
その世志常には楼子という妹と対岸の西叶納神社の娘・紫都香という幼なじみがいる。
同じ学園に通う仲良し3人組。その仲は、ずっと続くものだと思っていた……。

そんなある日、3人は学園の修学旅行で京都へ行くことに。
その修学旅行先で、妹の楼子が鞍馬寺で謎の失踪をしてしまう。
楼子の行方を探すため、世志常と紫都香も鞍馬寺へ。
だが、世志常と紫都香は鞍馬寺の金堂で気を失ってしまった。
2人は目を覚ますと、同じ鞍馬寺だが何かが違う。
そう……そこは約850年前、平安時代の鞍馬寺だった。

公式サイトより引用

評価

評価おすすめ度
【GIKEI】の評価★★★★☆
満足度
満足度80点

作品の紹介

今回は【源平繚乱絵巻 -GIKEI-】を紹介します。

平安時代の末期、「源平合戦」をテーマにした歴史モノのエロゲーです。

普段、竿を握っているだけのオタクも、GIKEIをプレイして手に汗握りましょう。

ハラハラドキドキする展開や、ときに泣けるシーンがあなたを待っています。

所持証明

私が所持しているのはパッケージ版です。

どんな人向け?

  • インレのファン
  • 歴史モノの作品が好きな人
  • ボリュームのある作品を求めている人
  • ときに熱くなり、ときに泣けるストーリー展開を求めている人
  • 史実通りの展開と、オリジナルの展開のどちらも見たい人

攻略情報など

プレイ時間

私のプレイ時間は、ボイスをだいたい聞いて39時間ぐらいかかりました。最初のエッチシーンまでは19時間ほどです。

 

攻略

一本道です。

 

システム

バックログ画面からのシーンジャンプ機能あり。

感想

どんなお話?

修学旅行で京都へきていた主人公の世志常よしつねと、妹の楼子ろこと、幼なじみの紫都香しずか

世志常、紫都香、楼子の3人で記念撮影

3人での記念撮影。左から紫都香、世志常、楼子

彼ら3人が鞍馬寺の金堂で、約850年前の平安時代にタイムリープしてしまいます。

そして妹の楼子が平家にとらわれることに……。

世志常が源義経になりかわり、紫都香の知恵をかりつつ平家を倒し、楼子を奪還するべく奮闘するお話です。

 

 

ここが好きだよGIKEI

史実の流れを追った展開は面白い

※「史実の流れを追う」は語弊があるかもしれないので補足すると、「今日に伝わる源義経にまつわるストーリー」を追った展開のことです。たとえば義経は、神がかった勇気と発想力による活躍を描かれがちですが、実際には周到な用意をして合理的な戦略を用いたとされています。

有名なエピソードである五条大橋での弁慶との出会や、一ノ谷の戦い、屋島の戦い、壇ノ浦の戦いなどなど、流れを知っていたとしても面白い!

義経記五条橋之図

義経記五条橋之図

義経記五条橋之図を元にしたイベントCG

GIKEI五条大橋之CG

五条大橋で源義経武蔵坊弁慶が出会うシーンの浮世絵を再現したイベントCGがドチャクソカッコいい。

 

突飛な発想と奇襲により不利な戦況をくつがえすシーンでは気持ちがたかぶり、不当な扱いをうけるシーンでは悲しい気持ちになり、悲願を達成すれば嬉しい気持ちになる。

GIKEIをプレイすることにより、登場人物と一緒にさまざまな感情を味わうことができるのです。

 

義経を慕う郎党

忠信「殿、たとえ地獄であろうがお供します。そして、妹君を救い出しましょうぞ」

世志常は、無茶な指示をすることもあれば、苦境に立たされることも多いのですが、郎党(従者)は文句をいわずに付き従います。どんな場面でも世志常のことを信じ、力を貸してくれるのです。

世志常が、なぜここまで誠心誠意つくしてくれるのかを問うたときの返答が印象的でした。

【弁慶】
「いいか? オレたちが御曹司に尽くすのは……」

【弁慶】
「夢だ」

【紫都香】
「夢……?」

【弁慶】
「そうだ。たしかにオレさまほどの強さを持ってたら、豪族の家臣になれるだろうな。そうなったら、褒美も思いのままだろうよ」

【弁慶】
「されどな……褒美はもらえても、夢はもらえねぇんだよ」

弁慶は「一緒にいると面白ぇんだよ」と続けて語ります。

世志常は弁慶たちに「夢」を与えている。郎党は一緒に夢をみるために、夢を叶えるために付き従います。

たとえば他の人物は、従者に裏切られるシーンもあるのですが、世志常の郎党はつねに彼に付いていきます。

その関係性の良さがマジで泣ける。

夢かぁ……いいよな夢。

あ、もし夢をみたい女性がいましたらご連絡ください。いい夢見せますよ?

とか私が言っても、ただの胡散臭いやつになってしまう。

ジャスト一分だ いい悪夢見れたかよ!

 

大胆な解釈

【楼子】
「ううん……歴史を知らないことは恥ずかしいことじゃないよ。知らなければ、知ればいいだけだから」

【楼子】
「大事なのは、知ってから考えることだと思う。歴史を丸暗記して信じるだけだと、本当の歴史は見えてこない」

【楼子】
「私は歴史は暗記するものじゃなく、考えることだと思ってる。だから歴史が好きだし、楽しいの」

歴女である楼子が語っていたこの内容ですが、これこそがライターの葉山こよーてさんの哲学なんだろうと思いました。

たとえば藤原泰衡さんは、歴史的に評価が低くて不当な扱いをされることも多いのですが、実際はそうじゃないという見方もあります。

泰衡「私のほうが……私のほうがよっぽど、九郎殿のお役に立てる妻になることができるのに……」

女体化したことにより、一途でちょっとヤンデレが入っているようなキャラクター属性を得て、彼女ならそういう行動も取るだろうな~という納得感があって、葉山こよーてさんの大胆な解釈が素晴らしいなと関心しました。いやこれはガチで凄い。

 

演出が相変わらず良い

インレ作品といえば、演出に凝っていることが特徴的なのですが、今作でもまた新たな試みがありました。

虎との戦闘シーン

今までも一人称視点、二人称視点、三人称視点をつかうことがあったのですが、今作ではさらにサードパーソン……FPSのような第三者視点もつかわれていました。

アクロバティックなキック

また、トリッキーな動きをする世志常を視覚的にわかりやすく表現するために、差分をつかい残像をえがく気遣いをされていました。

 

システムが快適に

今作ではバックログ画面からのシーンジャンプ機能が搭載されました。

過去作での不満点としてあげていたシステム面がすべて改善されていたのです。

さらにはスクショ機能や、お気に入りボイス登録、マウスジェスチャーなど、プラスアルファのシステムも採用されています。

作品を出すたびに改良されていくインレ作品……最強すぎか!?

 

エッチシーンについて

卑語あり。ピー音なし。アナルモザイクなし。

 

正直エッチシーン数は少ないのですが、なんと今作ではピー音なしの卑語がつかわれています。

フェラシーンでは、エッチシーンの薄いゲームにありがちな「舌をペロッと出しているだけのCG」ではなく、しっかりと咥えていました(しいて言うなら口元にモザイクがかかっていなければもっと良かったのですが)。

かなりエッチシーンのポテンシャルが上がってきているので、インレのこれからの作品が楽しみです。

エッチシーンの数が少ないのは残念でしたが、定期的にサービスシーンが入っているので、エロゲとしてのメリハリは良く出せていたと思います。

紫都香のエッチシーン

あと、ヒロインの性器付近にホクロをつける、そのフェティッシュなコダワリはマジで素晴らしいw

 

 

ここが惜しいよGIKEI

アクロバティックな戦闘をもっと

主人公は体操をやっていて、めちゃくちゃ身体能力が高いのですが、その身体能力を活かした戦闘が、序盤のトラや弁慶と戦ったシーン以外では、ほとんど出てきません。演出が活かされていたのもそういうシーンです。もっと主人公が積極的に戦うシーンを見たかったのが正直なところです。

 

2章の終わりと3章の展開

2章の終わりと3章の展開は、私の求めていた方向性と違いました。

お前らがMIBUROの感想で「インレ式ハッピーエンドを頼む」だとか「史実をなぞっただけだった」とか言ったからだろ……。あれこそ私の理想だったのに。

どうせノベル系アドベンチャーゲームをつくるなら、その特性を活かして選択肢をつかい「歴史のIFストーリー」を見せてくれたほうが私の好みには合っています。

3章についてネタバレ(クリックで展開)

 

個人的には3章の展開で満足いく部分もありまして、

  • 源為朝というチートキャラがでてきたこと
  • ハーレムちっくなエンディングだったこと
  • 最後に頼朝から「義経、よく頑張ったな」と声をかけてもらい、過去のトラウマから解き放たれたこと

の3点はマジで素晴らしかったと思いました。

とくに頼朝から認められて労われたシーンでは、世志常が過去の呪縛から解放され、前に進むことができるようになり、私もグッと込み上げてくるものがありました。

 

 

テキストのテンポ

これは長所でもあるのですが、GIKEIでは雑学やウンチクが散りばめられています。

いろんな知識を得ることができて楽しいのですが、いささかテンポを悪くしている部分があるように感じました。

 

主人公に関して

フェ―ラームーン! 月にかわってオシゴキよ! じゃねぇか!

未遂シーンなので期待しないでね

エッチな展開になったとき、急にドギツイ下ネタが入ります。それ自体はいいのですが、「お前ホントに学生か?」と聞きたくなるようなオヤジギャグを連発するので、人によっては引くかもしれません。

このデカパイにビンタされたら、ムチ打ちになりそうだぜ……。

なーにがムチ打ちじゃw

ですが、今作ではマジメなシーンが多かったので、これはこれで清涼剤になっていましたし、場面によっては笑えたのでアリです。

 

主人公の活躍に関して

主人公の活躍に関して、「史実のとおりに動いているだけだった」と言ってディスっている人がいますが、それに関しては真っ向から否定させていただきます。

たとえば、スティーブ・ジョブズの自伝を読んでそのとおりに行動して、同じような結果を出せるのか。ビル・ゲイツの自伝を読んでそのとおりに行動したら億万長者になれるのか。おそらく可能性は0に近いんじゃないでしょうか。

つまり、その人に能力があって、運があって、周りの人に恵まれでもしない限りは、同じ行動をしても同じ結果は得られないのです。

世志常本人も、源義経の行動をマネているだけだと悲観するシーンがあるのですが、紫都香は「それは世志常自身の頑張りのおかげだ」と諭しています。

そもそも、義経がそうしたからといって、崖を駆け下りるような決断がでしょうか?

紫都香(どうやって、味方になるのかと思ってたけど。自分から近づいて仲良くなるなんて、世志常もなかなかやるじゃない)

周りの人間も、世志常の人柄に惹かれて、彼を手助けしたのです。

また、何かあったときの指示出しの早さがものすごい。まさに源氏の嫡流としての器が備わっていたかと。

 

 

Favorite scene

※未プレイ者は見ないことを勧めます。

ネタバレあり(クリックで展開)

 

【第5位】頼朝のねぎらいの言葉

頼朝「義経、よく頑張ったな」

世志常が、過去の呪縛から解き放たれる名シーン。

 

【第4位】木曽義仲(源義仲)

義仲と巴御前

木曽義仲(源義仲)関連のエピソードはだいたい好きですね。

義仲は圧倒的な強さをもつも、巴御前や義高にたいしては優しい。そのギャップに惹かれます。

圧倒的なカリスマ性を持っていて、めちゃくちゃカッコいいんだよな~。

 

【第3位】佐藤忠信の最期

忠信ちゃんの最期

私は忠信の華やかなルックスと忠義のあつさがめちゃくちゃ好きでした。ファンディスクを出してほしい。

たしか「義経記の巻五」では忠信の活躍がクローズアップれているぐらい、忠義のあつさに定評があるんですよね。

最期まで殿を守ることを考える、その生き様がカッコよすぎます。

【忠信】
「姉上……?」

【忠信】
「寒いよ……」

と言いながら息絶える姿には、涙が止まりませんでした。

 

【第2位】弁慶の立ち往生

弁慶「オレは源九郎義経という男に惚れて、己の人生のすべてを賭けるって決めたんだよ」

弁慶さんカッコよすぎます。

もはや「第一の郎党」という単語を聞いただけで泣けてくるぐらには好きなシーンです。

最期には、額に矢を受けて立ったまま死ぬのですが、さすがに全身に矢をうけて絶命するCGは描けなかったんでしょうね。

 

【第1位】世志常と紫都香と楼子の再会

世志常、紫都香、楼子の再会シーン

こんなんイベントCGを見ただけで泣くわ。

 

まとめ

ココがイマイチ

  • テンポが悪い部分があった
  • 2章終わりからの展開が合わなかった
  • 攻略できない魅力的なサブヒロイン
  • エッチシーンが少ない

 

 

ココがおすすめ

  • 過去作に比べてシステム面が快適になっている
  • エッチシーンに卑語が追加された
  • ハーレムチックな展開
  • 魅力的なキャラが多数いる
  • さまざまな雑学を知ることができる
  • ときに泣けて、ときに手に汗握るストーリー

 

 

作品を制作するごとに、さまざまな進化が見られるインレですが、今作GIKEIではシステム面が改良され、快適にプレイできるようになっています。

歴史に興味がある方もない方も、奮ってプレイしましょう。

世間に怯え、社会に怯えて震えているそこのあなたも、インレ作品をプレイして心震わせましょう。

パッケージ版

ダウンロード版

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