4,980文字
ベルが鳴るよ!
ふたたび幕開けの刻――
ハッピーライヴ ショウアップ アンコール!!(FAVORITE) | |
ジャンル ―― 夢のその先へ!恋と青春のパフォーミングADV | |
発売日 ―― 2023年06月30日 | |
パッケージ版価格 ―― 4,800円(税込5,280円) ダウンロード版価格 ―― 4,545円(税込5,000円) | |
評価
評価 | おすすめ度 |
★★★★★ | |
満足度 | |
作品の紹介
【ハッピーライヴ ショウアップ!】の感想
続きを見る
今回は【ハッピーライヴ ショウアップ アンコール!!】を紹介します。略称は【ハラショウFD】と呼ぶ人が多いですかね。
私が本編をプレイしたときに「欲しい」と思っていた展開をぶっこんでくれました。素晴らしいファンディスクだったと思います。
本作には、この言葉を送ろうと思います。
/ ハラショー \
攻略情報など
プレイ時間
私のプレイ時間は、ボイスをだいたい聞いて6時間ほどです。MIYABI AFTER STORYの最初のエッチシーンまでは2時間半ぐらいかかりました。MINI AFTER STORYのエッチシーンには3分ぐらいで辿り着きます。
攻略情報
選択肢はありません。
Hシーン
卑語あり。ピー音なし。アナルモザイクなし。
BGM
前作と共通の曲がほとんどです。新しいBGMも追加されています。短い曲をループしているわけではなく、どの曲も10分以上の長尺。そして、10曲以上のクラシック曲が使用されています。
システム
難易度 | 修正パッチ | バックログジャンプ |
簡単 | なし | あり |
備考 | ||
- |
感想
※以下ネタバレありです。お気をつけください。
本編での不満
本編の内容はあまり覚えていませんが、抱いていた不満は以下の通りです。
- エッチシーンの尺が短め
- アキトが過去と向き合う展開がなかった
- アキトの力をソフィーに譲渡する展開が気に食わなかった
- クラリスルートのラストの「他の男と~」の件が不必要だと思った
- ミヤビルートがおまけ程度だった
ハラショウFDでは、これらの不満が全て解消されていました。
エッチシーン
エッチシーンは、前作の良さはそのままに、さらなるパワーアップをしていたと思います。
十分な尺が用意されていて、描写も良くなっていた。
たとえばルーのエッチシーンは、無知な子にエッチなことを仕込んでいる感じがしてエロい。
ルーが、アキトのチンコ(=アキトの裏声)と会話しているシーンは爆笑しましたね。ギャグ線も上がっていたと思います。
カーチャのエッチシーンでは、急にアナルにアルコール消毒をしはじめて声を出して笑いました。
アナルは粘膜だから、おそらくアルコールを吹きかけないほうがいいと思います。
使い捨て手袋をつかうのが正解でしょうか。
――閑話休題――
上の画像のシーンは、アナルをほじりながら手コキをするシチュエーションです。
めちゃくちゃ性癖ドンピシャでしたね。
女から言葉責めされるのはイライラするんですが、カーチャはイライラしないギリギリのラインだったのでOKです。
こだわりを感じるし、攻めた姿勢のエッチシーンが素晴らしかった。
ミヤビアフター
ミヤビは、ギャップの激しい女だと思います。
どんなことでも勝負にもちこみ、なかなか負けを認めない。
そのわりには、エッチをするときには支配されたがるし負けたがっている。
普段とのギャップのせいか、余計に嗜虐心が満たされます。
ラーシャ語を使うときはカタコトで妙に攻撃的。
しかし、ヤポン語は丁寧で美しい言葉遣いです。
これまたギャップがあり、アキトと話すときの美しい言葉遣いが際立ちます。
押して引いてのアプローチを重ねるのですが、なかなかアキトから相手にしてもらえないミヤビちゃん。
2人の関係が変化するターニングポイントとなるのは、ミヤビのとある発言からです。
ミヤビは、アキトの魔法を見るのが好きでした。
だけど、彼のことを好きになった理由は「優しくて頼りになる男だと思ったから」だと言います。
アキトくんは、昔の自分には「魔法使いであることにしか価値がない」と思っていました。だからこそ、魔法以外の部分を好きでいてくれたことに感銘を受けたのです。
ミヤビは、アキトと一緒に過ごすうちに大きな決断をくだします。
それは、魔法をやめるというもの。
理由は、魔法から離れて技術力がなくなったはずのアキトの魔法を、昔以上に魅力的に感じたからです。
アキトがどのような人生を送っていたのか追体験したくなったのです。
そんなこんなでミヤビは、アキトと同じ《ライカスク学園》に通うことになりました。
が、数ヵ月もすると再び魔法をやりはじめることに。笑
泣いている子供に魔法を見せたことで、初心にかえり、何のために魔法をやりたかったのかを思い出したのです。
物語はクライマックスへ――。
本作における山場であり、1番テンションが上がった場面。
ついに……ついに……アキトが再び魔法をやることを決心し、ミヤビと同じステージに立ったのです。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
とテンションが瀑上がりしましたね。
ここで主題歌を流す演出も憎かった。
アキトは、ミヤビと一緒なら魔法をやってもいいと思いました。自分のためではなく、大事の人のためのなら、観客の笑顔のためなら魔法を使うことができると思ったんでしょう。
挫折して魔法から離れていた期間は、けっして無駄ではなかった。
遠回りしたからこそ、周りの人を笑顔にするための道標がみえたのです。
今までの人生を肯定しつつ、これからどう生きるのかの答えを見つける。めちゃくちゃ熱い展開をみせてくれて感無量。
やっぱり、主人公がカッコよく活躍してくれればテンションが上がるじゃないですか。再び立ち上がる展開があれば手に汗握るじゃないですか。
「これなんだよなぁ」
と、自分が求めていた展開に満足しつつ、ウンウン頷いていました。
エンディングが流れ終わったあと――すなわちエピローグ。
ソフィーの失恋描写がえがかれています。
エピローグに失恋描写をもってくるというあまりにも大胆な構成にビックリしました。
ソフィア
(もっと最初から勇気を持って、アキトくんにアプローチしていれば……)
呼吸がみだれ、目に涙をうかべ、「いやだ……いやだ……」と言いながら空を見上げているソフィーの姿を見ているのは辛かった。
心の内で、すべての感情を吐露します。もうこれ以上後悔したくない、せめて、みんなと同じように舞台に立つ人間になりたいと決意を固めるのです。
彼女の悲しみを包みこむように、はらはらと雪が降ってきた一枚絵が印象的でした。
数年後。
再びポカポカのメンバーが集結して、同じ舞台に立ちます。
ソフィーは、アキトの横に立つことはできなかったけれど同じ景色をみている。繋がりを感じることができる。だから、この道を歩んでよかったんだ。そう独白しつつ、十分に満たされたような表情をしていたのが印象的でしたね。
アキトやミヤビもまた、ソフィーたちとの繋がりを感じていたからこそ、ソフィーたちとの想い出があったからこそ前に進みつづけているんでしょう。
まさに、ハラショウの集大成ともいえる素晴らしいグランドルートだと思いました。
ただまぁ、ちょっとだけ引っかかった部分もあります。
魔法初心者であったソフィーが、たった数年でアキト&ミヤビのコンビを追い抜いたかのような書かれ方をしていた部分です。
ブランクはあれど、幼少期から英才教育をうけてきた天才の2人。青春や人生の全てを芸の道に捧げてきた2人が追い抜かれたのには違和感をおぼえました。
そんな細かいことはどうでもいいぐらい、パワーのある好みの展開だったからOKです。
昔の人は言いました。
そんなの関係ねぇ……と。
まとめ
書き忘れていましたが、新キャラのゼンダさんがめっちゃ好きでした。
お金を優先して動くという、分かりやすい行動動機で、たとえ敵対しようとも憎めない性格。
クールなはずの彼女のテンションが、おかしくなるシーンが大好きです。笑
本編以上にぶっ刺さったFDをありがとうございます。
今後も、ライターの高山大河さんが担当される作品は買おうと思います。
\ SHARE /