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変態校則守るべし!
狂った教頭No.2 ~この支配からの卒業~(蛇ノ道ハ蛇ソフト) | |
ジャンル ―― このエロゲーをプレイするために卒業したAVG | |
発売日 ―― 2010年06月18日 | |
パッケージ版価格 ―― 8,800円(税込9,680円) ダウンロード版価格 ―― 4,600円(税込5,060円) | |
評価
評価 | おすすめ度 |
★★★★☆ | |
満足度 | |
作品の紹介
―― 狂った教頭No.2 。
このゲームを起動すると、男性ボーカルのOPムービーが流れます。
戦隊モノの楽曲みたいな、昭和の流れをくむメロディラインをしていますね。
OPムービーにて目立つ存在。
この男こそが、作品タイトルにも表記されている「狂った教頭」です。
「ずいぶんとヤバい風貌をしているじゃないか」
「ここまで主人公がプッシュされる作品も珍しいな」
―― そう思われたあなた!
この狂った教頭は、主人公ではありません。
主人公は、狂った教頭のいる学園に赴任することになった教師 ―― 伊木杉清治 くん。
悲しいかな。教頭のキャラが濃すぎて、空気扱いされている主人公さんなのですよ。
本作は、陵辱モノの抜きゲーに分類されている作品です。しかし私は、おバカなストーリー展開を楽しむシナリオゲー or バカゲーと称するほうがしっくりくると思っています。
あまり話題にのぼることのないマイナーな作品かもしれません。
しかし、シリーズ化するぐらいですから、コアなファンがいるはず。
マニアックな情報にまでアンテナを張っていない人は知らないかもしれませんが、本シリーズの新作が制作されています。
ホントは、新作の発売日が決定してから本記事を書こうと思っていました。
ですが、一向に続報が入る気配がない。
ということで、シリーズ新作の応援もかねて、ここいらで本作の記事を書こうと筆をとりました。今回は【狂った教頭No.2 ~この支配からの卒業~】を紹介します。
シリーズものの作品ですが、2作目からのプレイでも大丈夫でしょう。教頭は、1作目では主人公でしたが、今作ではサブキャラとなっています。
どんな人向け?
- バカゲー好き
- 陵辱モノが好きな人
- 狂った世界観を楽しみたい人
- 先の読めないストーリー展開を求めている人
- 個別ルートがそれぞれ異なる方向性をもつ作品を求めている人
攻略情報など
プレイ時間
私のプレイ時間は、ボイスをだいたい聞いて12時間ほどです。全てのエッチシーンを自力回収しようとしたら、もう少し時間がかかるでしょう。最初のエッチシーンまでは45分ぐらいかかりました。
攻略情報
ストーリーの攻略自体はそこまで難しくありません。ですが、エッチシーンの回収は若干面倒くさい。ですから、ストーリークリア後に『SAGAO.Z』様からセーブデータをダウンロードするのもアリでしょう。
システム
難易度 | 修正パッチ | シーンジャンプ機能 |
普通 | なし | なし |
備考 | ||
- |
感想
どんな作品?
「力こそ正義」という考えかたをしている狂った教頭 ―― 不堂影獅 。
彼は、学園の平和を守りたい、生徒の素行を正したいという思いから、無茶苦茶な校則をつくります。校則を破った生徒には、厳しい罰があたえられるのです。
処罰の内容がどのようなものであるのか、想像できますか?
いかにもエロゲらしい方法なんですよ。
ベースは、陵辱モノの抜きゲーですから。
本作の特徴
主人公が校則を決める立場になる
本作では、主人公が教頭からタスクを与えられます。
新校則をつくり、破った生徒を罰する役割です。
ストーリー分岐には関係ありません。見たいエッチシーンを選んでいけばOK。
変なキャラが多い
彼は、科学の教科を担当している原子先生です。
何をしでかすか分からない、やべー風体をしていますよね。
【Dies irae】という作品に登場するシュピーネにしか見えません。
プレイする際は、教頭だけでなく、さまざまなサブキャラにもご注目ください。
一部アニメーションシーンあり
今では、エッチシーンにアニメーションが搭載されたエロゲが増えてきましたが、本作が発売されたのは2010年。
まだ、クオリティの高いものは、なかなかお目にかかることが出来なかったんですよ。
アニメーションがはじまると、露骨にボヤケた画質になってしまい笑いました。
バカゲーとして面白い
さて、ここで本作の1番の魅力を語りましょうか。
それは、バカゲーとして光るものがあること。
どうしても多少のネタバレを含まないと魅力が伝わりづらいです。以下、少しだけストーリー展開をご紹介します。
とある生徒を誘拐するために、お金で雇われた特殊部隊が学園に侵入。
教頭と鉢合わせします。
特殊部隊は、危険人物である教頭にむかって一斉射撃。
これにて教頭もジ・エンド。
かと思いきや、教頭は天井に張り付くことによって銃弾を避けていました。
「校則違反……許すまじ!!」のセリフとともに、木刀1本で戦闘を開始。
またたく間に特殊部隊を一掃して、あたり一帯は血の海になるのです。
何者なんだよコイツは!?
ここまでの説明で、ストーリー展開が読めない作品であることは、想像に難くないでしょう。本作の場合は、ルートによって方向性がまるっと変わるのです。
―― たとえば、とあるルートでは、教頭の指導方針を主人公が引き継ぐことになる。
―― 別のルートでは、教頭の考え方に反発をして、敵対することになる。
―― 別のルートでは、ヤマタノオロチが出現して、戦うことになる。
―― 別のルートでは、日本全体をまきこんだ騒動になる。
誰がこんな展開を読めるのでしょうか。
教頭の考え方に共感できるかどうかは別として、学園を守りたいという思いだけは本物です。ミサイルを打ち込まれれば、木刀1本を携えて、叩き潰しにいきますからね、この男は。
果たしてあなたは、ルートによって方向性のまったく違う、闇鍋のような「混沌」を楽しめる人種でしょうか?
エロゲの感想を書くときに「整合性」や「リアリティ」などの単語をよく使っている人が本作をプレイしたら、全身を掻きむしりながら発狂して息絶えるでしょう。
バカゲーをバカゲーとしての楽しめる人間にしかオススメいたしません。
ヒロインの紹介
控えめで心優しい正統派のヒロイン。
彼女のルートは、国を巻き込んだ大きな騒動に発展するヤベーお話。ストーリーの〆方にビックリしました。
性格のわるい高飛車なお嬢さま。
彼女のルートは、主人公とヒロインとで、最後までバチバチやり合うことになるオモシレーお話。
明るく無邪気なムードメーカー。
彼女のルートは、謎の宗教法人が関わってきたり、ファンタジーバトルが展開されるハチャメチャなお話。
図書館にこもる無口な生徒。
彼女のルートは、シリアスに見せかけたアホらしい超展開がくりひろげられるクレイジーなお話。
エッチシーンについて
卑語あり。ピー音なし。アナルモザイクあり。
エッチシーンは基本的に、校則を破った生徒への罰則です。陵辱&輪姦が多め。
基本的には主人公がお仕置きをするのですが、選択肢によっては他の教師も関わってくることもあったはず(うろ覚え)。
今どきの基準でいうと、エッチシーンの尺は短めでしょう。
私の性癖にぶっ刺さったのは、高飛車なヒロインである薔薇乃ちゃん。
古来より、生意気で性格のわるい女ほど陵辱映えすると言われていますが、まさしく彼女はそういうシーンが映えました。
私の好きな獣姦シーンがあるのも嬉しかったですね。
後半には、皮肉にも彼女自身がメス犬になるシーンがあり、こちらもドンピシャに刺さりました。
まとめ
ココがイマイチ
- 全エッチシーンの回収は面倒くさい
- 整合性やリアリティはない
- システム面は少し不便
ココがおすすめ
- ルートによって方向性がまるっきり変わって面白い
- 狂った展開&ぶっ飛んだ展開が好きなら楽しめる
- エッチシーンシチュエーションが豊富
- OPやBGMがいい
- 教頭が格好いい
昔の人は言いました。「考えるな、感じろ」と。
先ほども言いましたが、整合性やリアリティを重視する人にはおすすめできません。
狂った世界観を楽しみたい人、バカゲーを求めている人、ハチャメチャな面白さを求めている人は、プレイしてみてはいかがでしょうか。
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