8,088文字
冬は近づき、息は白く。
恋は遠のき、愛は色づく。
ましろ色シンフォニー -Love is pure white- Remake for FHD(ぱれっと) | |
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ジャンル ―― 恋愛アドベンチャー | |
発売日 ―― 2023年06月23日 | |
パッケージ版価格 ―― 9,800円(税込10,780円) ダウンロード版価格 ―― 9,800円(税込10,780円) | |
評価
評価 | おすすめ度 |
![]() | ★★★★★ |
満足度 | |
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作品の紹介
今回は【ましろ色シンフォニー -Love is pure white- Remake for FHD】を紹介します。公式略称は【ましろFHD】です。
2009年に発売したリメイク前の作品の公式略称は【ましフォニ】でした。なので私は本作を【ましフォニFHD】と呼んでいます。

私が所持しているのはパッケージ版です。
どんな人向け?
- うりゅー♪
- 知名度の高い人気作は押さえておきたい人
- アニメーションエッチシーンを求めている人
- キャラ萌えゲーだろうとストーリー性が欲しい人
- 砂糖菓子のように甘ったるい恋愛ゲーを求めている人
攻略情報など
プレイ時間
私のプレイ時間は、ボイスをだいたい聞いて23時間ほどです。最初のエッチシーンまでは6時間ぐらいかかりました。
攻略情報
推奨攻略順はありません。が、強いて挙げるならば、共通ルートから一続きである愛理ルートを最初にして、みう先輩のルートを最後にまわすのがおすすめ。
システム
難易度 | 修正パッチ | バックログジャンプ |
簡単 | あり | あり |
備考 | ||
- |
感想
どんな作品?
王道の学園ラブストーリー
物語の冒頭、主人公である瓜生新吾は、見知らぬ少女と出会います――。
新吾の妹は迷子になっていました。妹の手を引いて連れてきてくれた少女と言葉をかわしたのです。
まだ真っ白なキャンバスに色を塗られていく、そんな変化の兆しを感じさせつつ、本作は幕をあけるのでした。
少子化により、主人公の通っていた学園の経営が悪化。
近隣の女子校と「学園統合」の話がすすみ、新吾たちはテスト生として「私立結姫女子学園」に通うことになります。
来るべき初登校の日。校門を掃除していたメイドらしき女性からいきなり「おかえりなさいませ~っ♪」と声を掛けられました。
名門女学園にはメイドがいるのかと驚きつつ、校内に入ります。
廊下の窓からは、謎の生物とたわむれる女生徒の姿が見えました。
その光景に目を引かれつつも、講堂にたどりつきます。
そして……
学園長と共に入ってきたのが、かつて1度だけ言葉をかわした少女なのでした。
この少女はどうやら、学園の統合には反対の模様。
はたして新吾たちテスト生は、女学園の生徒に受け入れられるのか。
ましろ色シンフォニーは、真っ白な2人の関係が色づいていく学園モノの恋愛アドベンチャーゲーム。
砂糖菓子のように甘々なイチャラブゲーを求めている人におすすめです。
メディアミックス
ましろ色シンフォニーは、漫画化やアニメ化などメディアミックス展開もされている非常に知名度の高い作品です。
特に、2011年に放送されたアニメは印象に残っています。

©ぱれっと/結姫女子学園ぬこ部
恋の叶わなかったヒロインたちが公園の滑り台にあつまったシーンから「滑り台行き」というネットスラングが生まれました。
さらに、アニメ版『ましろ色シンフォニー』では、ヒロインたちによる主人公へのアプローチ合戦が激化しました。そのため、同時期に放送していたアニメ『Fate/Zero』になぞらえて「正妻戦争」という言葉が生み出されました。

©ぱれっと/結姫女子学園ぬこ部
みう先輩の黒目のふちに色が塗られていて「ギアスにかかっている」と言われていたことも覚えています。
アニメ版のOP『Authentic symphony』は、マジモンの名曲だと思います。
しかし、サビの部分の空耳が「触れた~純白のチンポに~♪」というあまりにもお下劣なものだったんですよ (´;ω;`)
かつてはまだニコニコ動画が盛り上がっていて、そういうノリが流行ったんですよね。
私も当時のアニメは、リアルタイムでみたうえに、ニコニコ動画でみるという、2回ずつの視聴をしておりました。
んなことは、どうでもいいですね。すんません。
Refine
今作は、2009年に発売した【ましろ色シンフォニー -Love is Pure White-】をRefineした作品です。
変更された項目は以下のとおり。
- グラフィックをフルHD化
- Hシーンアニメーション追加
- UI・システムをブラッシュアップ

公式サイトより引用:https://palette.clearrave.co.jp/product/mashiro-project/mashiro/
フルHD化する作品って残念なものもあるんですよ。
イラストの上下をきりとり、無理やりワイドにひきのばしたクソみたいなヤツです。
しかし、ましフォニFHDは、上の画像のとおり「目に見える部分が広がった」パターン。
これはホントに素晴らしいと思います。
そして1番嬉しかったのは、本番セックスシーンはすべてアニメーション化されているのですが、
アナルモザイクが除去されていること。
決して見ることの叶わなかった神秘のベールを、14年越しに剥ぐことができて感涙。
システム面もブラッシュアップされていますし、旧版よりもリメイク版のほうが断然おすすめです。
ちなみに体験版は、旧版のほうなら配布されています。
特徴
飽きない工夫
先ほど、甘々なイチャラブゲーだと紹介しましたが、「ストーリー展開」や「キャラクター属性」などに飽きない工夫がされています。
共通ルートでは、学園統合に反対する人もいるなか、どのようにクラスの生徒と仲良くなっていくのか。
ストーリーの指針があるので、読んでいて飽きません。
主人公は、妹と分担して家事をやってきました。だからこそ気遣いがうまい。彼を中心に、クラスの空気を変えようと奮闘するのです。
ヒロインたちが個性豊かであることも、飽きないポイントです。
ツンデレヒロインの愛理ルートでは、どのように愛理の態度が変化するのか、学園統合の話はどうなるのかが見ものです。そして、こじれた親子関係に関するエピソードが描かれています。
妹ヒロインの桜乃ルートでは、妹ヒロインにありがちな「関係を結ぶ難しさ」というシリアス展開が描かれています。
メイドであるアンジェは、仕えるべきご主人さまのいない「野良メイド」を自称しています。彼女のルートでは、真のメイドになれるのかが見どころでしょう。
ゆるふわな先輩であるみうは、傷ついた動物を保護してお世話をする「ぬこ部」として活動しています。彼女のルートでは、部活動をするなかで、三角関係をまじえた関係性の変化が描かれています。
甘~い甘~い恋愛ゲーではあるのですが、ストーリー展開にも見どころがあり、すらすらとテキストを読むことができるはず。
活躍するサブキャラ

椋梨 隼太 CV:おまめ
主人公の友人、担任の先生、学園長などなど、サブキャラにもそれぞれ見せ場があります。
捨てキャラがいないのです。
形骸化して、たいして活躍もしない男友達が出てくる作品もおおいですが、ましフォニでは、きちんと活躍してくれます。

乾 紗凪 CV:森谷実園
今では絶滅危惧種である「暴言ヒロイン」も出てくるのですが、このヒロインにも見せ場があり、評価が一変して、のちに専用ルートが追加されるまでになりました。
演出
やはりCLEARRAVE系列の作品は、立ち絵の使い方がうまい。
9-nine-とかいう作品がヒットしてから、新規IPを作らなくなりました。嘆かわしいことです。
まず、立ち絵と背景の組み合わせかたが目を引きます。
上の画像のように、教室に入ってくるところを視覚情報だけで知ることができるのです。
ここの系列の作品の1番の特徴は、後ろ向きの立ち絵を活かしていることにあるでしょう。
なにかの動作や行動のために後ろを向かせたり、ヒロイン同士を向かい合わせて会話させたり、「赤面」あるいは「悲しみ」の表情を隠すために活かしているのです。
当然、立ち絵の位置関係も考えられています。上の画像のように、窓の外をみつめる学園長にたいして、後ろから話しかけている愛理。
奥行きを感じることができ、よりリアルに物語に没入することができます。
変則的な使い方でいえば、上の画像なんかは、立ち絵を少し加工して、インターホンの画面に映っているように見せています。
上の画像は、私のお気に入りの背景画像。この背景とともに、立ち絵をつかわずに会話だけを流す。それだけで雰囲気がでます。
上の画像では、ドアの隙間から少しだけ部屋のなかの様子が見えています。主人公とヒロインが会話している場面なんですが、姿が見えないからこそ想像が膨らむのです。
このように、立ち絵と背景を活かして作品を演出しています。
ノベル系アドベンチャーゲームのことを「紙芝居」だと揶揄するアホもいますが、こうした様々な工夫を無視するのは、あまりにも横暴なんじゃないでしょうか。
エッチシーンについて
卑語なし。ピー音なし。アナルモザイクなし。
アニメーションシーンにてアナルモザイクが……
リメイク版では、本番セックスシーンにはアニメーションが追加されています。
アニメーションシーンではアナルモザイクが除去されているのです。
はたしてホントにアナルが解禁されたのか、真相はご自身で確かめてください。
※静止画の場面では、アナルモザイクがついたままです。
フェラ顔
愛理のフェラするときの顔、エロすぎませんか?
長い「まつ毛」からは女性らしさを感じ、色っぽさが増しているような気がするのです。
「不滅の精子」無限手コキ編
ましフォニのエッチシーンの特徴は、
ほぼ全てのヒロインとの初エッチが、失敗に終わるところにあると思います。
いや分かりますよ。童貞のときって、どこに挿れればいいのか分からないだとか、興奮しすぎて誤射しちゃうだとか、メンタルが不安定で勃たなかったりだとか、女の子が凄く痛がっていて断念したりだとか、そういう失敗パターンはありふれています。
が、エロゲにおいてここまで失敗にフィーチャーするのも、珍しい気がしますね。
みう先輩のルートでは、本番セックス前に何回も何回も手コキをするので、無限に手コキが続くんじゃないかと思いました。
でもこの手コキシーン、セリフが異様に卑猥で、凄く実用性があるんですよね。
ネタバレ感想
まとめ
ココがイマイチ
- 人によっては暴言を吐かれてイラッとするかも
- 桜乃ルートが冗長だった
ココがおすすめ
- 切ないシーン
- 魅力的なヒロイン
- 活躍するサブキャラ
- 立ち絵の使い方がうまい
- ニヤニヤできる恋愛描写
- あまり不快感のない主人公
- 飽きずに読み進めることができる
久しぶりにプレイしましたが、今やっても十二分に面白かったです。
砂糖菓子のように甘ったるいイチャラブゲーを求めている人におすすめします。
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