エロゲーの感想

【サルテ】の感想&考察

4,285文字

 

 

『人生は主観的に見ると悲劇だが、客観的に見れば喜劇である』

サルテSoiree
「サルテ」パッケージ画像「サルテ」のゲーム属性グラフ
ジャンル ―― ADV
発売日  ―― 2020年01月31日
パッケージ版価格  ―― 3,800円(税抜)
ダウンロード版価格 ―― 3,800円(税抜)
スタッフ
原画荒巻越前
サブ原画むうつき
シナリオななみなな/おるごぅる

あらすじ

『人生は主観的に見ると悲劇だが、客観的に見れば喜劇である』

血と絶望、狂気と怨嗟の果てに辿りついたのは、

死後の世界に浮かぶひとつの舞台。

観客も声援もない舞台の上、

道化師に導かれ、サルテは『過去』を演じる。

それは自身の死の理由を探すため。

それは現世へ再び還るため。

用意された演目は侮蔑と嘲笑の物語。

醜態と共に藻掻き足掻くは必至の生き様。

これは、サルテの喜劇の物語――

 

 

 

評価

 

 

評価おすすめ度
「サルテ」の評価★★★★★
満足度
「サルテ」の満足度

 

 

 

作品の紹介

 

 

『人生は主観的に見ると悲劇だが、客観的に見れば喜劇である』©Soiree

これは、今回紹介する「サルテ」の冒頭で提示される引用文です。

この作品は、主役であるサルテとともに、『彼女の人生=喜劇の物語』を追体験していくという、独特のストーリーテリングを楽しめる作品です。

ロープライスながらに曲数やエッチシーン数も充実していて、満足できる一作でした。

 

 

「サルテ」の所持証明

私が所持しているのはパッケージ版(DLカード版)です。

 

 

 

攻略情報など

 

 

プレイ時間

全ルートクリアまでのプレイ時間は5時間ぐらいでした。最初のエッチシーンまでは10~20分くらいです。

 

 

攻略

選択肢は数個です。バッドエンド直行の選択肢は「仮面のマーク」がでます(オンオフ可)。攻略サイトをみる必要はありません。

 

 

推奨攻略順

バッドエンド分岐はあるものの、ストーリー展開的には一本道です。

 

 

Hシーン

卑語あり。ピー音なし。アナルモザイクなし。

+ エッチシーン数(クリックで展開)

※シーン数は多いものの、いくつかストーリー展開上必要な短いエッチシーンもあります。

サルテ_16

マリー_3

サルテ&マリー_3

合計:22シーン

 

 

システム

バックログ画面からのシーンジャンプ機能あり。

 

 

パッチ

なし。

 

 

 

どんな人向け?

 

 

  • シナリオもエッチシーンもどちらも求めている人
  • キャラクターデザインを気に入った人
  • 体験版をプレイし続きが気になった人
  • 陵辱や軽いゴアシーンがオーケーな人
  • 短いながらもしっかりとまとまった作品を求めている人

 

 

 

感想

 

 

概要

舞台は、中世ヨーロッパのような世界。

舞台女優として、そして王女としての華やかな生活をおくっていたように見えたサルテが、「生と死の間にあるセカイ」へたどりつく。

生と死の間にあるセカイ
©Soiree

どうやらサルテは死んでしまったようなのですが、一部の記憶を失っていて「死因」を思い出すことができません。

クルーンという正体不明の道化師に、「死因を思い出すことができたら、生き返らせてあげよう」と持ちかけられます。

サルテはこの不思議なセカイで「自分自身の人生を題材とした演目=『サルテ』」の主役を演じつつ、自分が死にいたるまでを追体験していくことになります。

 

ときおり局所局所で選択肢が表示され、まちがった答えを選ぶとバッドエンドに直行。

陵辱されたり、拷問されたりします。

しかし、グロさはそこまで過激ではありません。

ゴアシーン

こちらのサンプルCGから想像できる範囲でのグロさが大丈夫ならば、おそらくプレイできるでしょう。

 

サルテの死因をプレイヤーも予測しつつプレイし、その真相にせまることが何よりも楽しい作品なのだと思います。

また、彼女らの悲惨であるけれど必死な生き様を「喜劇」として楽しむことができるもの、本作の醍醐味です。

 

 

キャラクター紹介

サルテ

サルテ

CV:御苑生メイ

本公演の主演女優。彼女の死にいたるまでの物語を、我々も追体験することになります。

 

マリー

マリー

CV:瀬名ゆず希

サルテとは幼なじみ。街外れにある協会で孤児の面倒をみている心優しいシスター。

 

クルーン

クルーン

CV:葵時緒

正体不明の道化師。芝居がかった口調や笑い方が特徴的。なぜサルテに斯様な舞台を演じさせたのか。そこにも注目しながら読みましょう。

 

ジャン

ジャン

CV:ジャックライヤー

メルシン国の若き近衛騎士長。王女と将来を約束している恋仲。正義感のつよさと、国内随一の剣の腕をもつ。

 

ガルニエ

ガルニエ

CV:野☆球

メルシン国の冷徹な宰相。この男の考えや行動にはどのような腹づもりがあるのか。そこらへんが注目ポイント。

 

 

エッチシーンについて

エッチシーン

エッチシーンは、陵辱輪姦が主です。

サルテは気丈にふるまっているので、そこまで悲壮感があるつくりではないですし、ハードすぎるプレイもないので、この手のエッチシーンが苦手な人でも受け入れられるかもしれません。

最初のほうのエッチシーンはあっさりしていますが、途中からはエンジンがかかってきて、尺や描写もしっかりしてきて実用性が増します。

パイズリ上手のマリーさん

自分たちが生き延びるためにとサルテやマリーちゃんが「媚びる」シーンがあるのですが、その媚びは個人的には性癖にささりましたし、CGにえがかれる肉感や声優の演技のよさも相まって、なかなか実用性はあったと思います。

 

エッチシーン内容も一応ストーリーには関係している作りなので、この作品は、エッチシーンもストーリー展開もどっちも求めている人にこそおすすめできると考えています。

 

 

ストーリー考察

考察とか大仰に書きましたが、私のプレイ後の「見解」です。妄想的な何かです。

ネタバレあり(クリックで展開)

 

この作品の終盤に、クルーンの正体は「サルテ」本人で、「演出家のサルテ」と「女優のサルテ」が舞台を彩っていたことが判明します。

2人のサルテ©Soiree

なぜこの「生と死の間のセカイ」で、2人のサルテが向き合ったのか。

なぜ女優サルテには火傷痕がのこっていて、演出家サルテはキレイな顔のままだったのか。

それは、サルテの人格が2つに分かれていたからではないかと推測します。正確にいうと、表層の人格と深層の人格に隔たりがあったのではないかということです。

 

幼少期から王女サロメの仕草やクセ、行動、そのすべてを真似て「サロメ」を演じ続けてきたサルテ。

彼女が決定的にゆがむのは、サロメの悪意により処女喪失するシーンです。

サルテの処女喪失シーン©Soiree

ここでサルテは、表面上ではなんともない思っていたはずなのに、自然と涙があふれでてきています。

ここが、女優としてサロメを演じてきた人格と、もともとのサルテに切り分けられたターニングポイントだと考えました。

彼女はこのシーン以降、酷い仕打ちに耐えるために、自分のもともとの人格を深層におしこめ、強い自分を演じることで耐え忍ぶことにしたのです。つまり女優として作りあげてきた人格が「主」となったのです。

 

上記の考えかたをもとに、腑に落ちなかった部分を振り返ってみましょう。

まずは終盤に「マリーのことが嫌いだった」と明かした女優サルテですが、そのときに演出家サルテに「では、なぜあのときマリーを逃したのか」と問わるのですが、答えることができませんでした。

前述したとおり、女優のほうのサルテはサロメを演じ続けてきたことにより、思考がサロメの影響をうけていました。歪んでいました。だけど、もともとのサルテはマリーのことを大事に思っていた……その相反する2人のサルテが矛盾として現れたのではないかと考えます。

ジャンのことも都合よく利用しただけだと言っていましたが、処女を失なったシーンでの「喪失感」をみるかぎり、もともとはジャンを愛していたはずなのに、表層の人格ではただ都合よく利用していただけだと考えた、そうした矛盾がでたのでしょう。

 

作中で舞台『サルテ』の演目がはじまったとき、記憶の一部が欠落していたサルテは、マリーのことを親友、ジャンのことを恋人、ガルニエのことを油断ならないやつだと認識していました。

これは女優サルテという皮の下にある、もともとのサルテを表していたのではないでしょうか。

ひどい仕打ちを受けたシーンを追体験してから、自分の本来の人格(女優サルテとしての表層の人格)を思い出すことにより、もともとのサルテとの違いが浮き彫りになるわけですが、キーとなったのはやはり処女喪失のシーンなのでしょうね。

 

つまりこのサルテという作品は、けっきょくは最後まで女優サルテは道化を演じ続け、自分の悲惨だった人生を喜劇として演じあげた物語だったのでしょう。

公演祭に立つことのできなかった無念、本当の自分を表にだすことはついには叶わなかった無念を、この舞台で死のまぎわの2人のサルテが向き合うことにより晴らせたのでしょう。

悲劇だったはずの自分の人生を客観的に演じることにより、それを「喜劇」としてとらえ、自分が押し込めていた「もともとのサルテ」と自分でつくりあげた「いまのサルテ」のどちらも「サルテ」であることを受け入れることができたんだと思います。

サルテの片面の仮面は、人格の半分が嘘でできていたことのメタファーで、クルーンの顔全体をおおった仮面は、押し込めていた人格であることのメタファーなんじゃないでしょうか。

そして、自分の人生を「喜劇」としてうけとめたことにより、お互いの仮面は外れ、2人のサルテが自分のすべてを出しきり、「サルテ」という舞台は幕を閉じたのです。

 

そう考えてみるとやはり私は、この作品を「喜劇」として捉えられず、「悲劇」のように感じてしまいました。

これでは観客失格ですね。これを喜劇として楽しめなければ、サルテも浮かばれないでしょう。

まぁでもそういうところも含めて、しっかりと作られている作品だったのではないかと関心しました。

 

各キャラクターについてヒトコト

サルテ → メイメイの演技は圧巻。

マリー → 天使。

ジャン → どっちつかずの優柔不断さは擁護できないが、正義感も優しさも本物だったと思う。

ガルニエ → いけ好かないが、あのサロメとかいう女が国を率いる未来を考えたら、ガルニエの行動には共感できる……。

サロメ → 諸悪の根源。しかし王女としてのプレッシャーや、自分と似た容姿をしながら何でも器用にこなせてしまうサルテの存在により歪んでしまったことには同情する。

 

 

 

 

まとめ

 

 

ココがイマイチ

  • 人によっては後味悪く感じるかもしれない
  • ハードなグロや陵辱を求めると物足りない

 

 

ココがおすすめ

  • 短いながらもサルテの演じる「喜劇」がしっかりと描かれていた
  • 続きが気になるような、牽引力のあるストーリー運びだった
  • エッチシーンもシナリオもどちらも楽しめる作品だった
  • 絵や音楽や演出やシステム面など、総合的に優れていた

 

 

ぜひともあなた自身の目で、「喜劇」の物語をご観覧ください。

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「サルテ」パッケージ画像

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パッケージ版(※DLカード)

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