【創作彼女の恋愛公式】のキービジュアル

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【創作彼女の恋愛公式 アペンド】の感想__本編の内容を冒涜することなく、禁忌に挑戦していた

古城

2,625文字

創作彼女の恋愛公式 アペンドAino+Links
【創作彼女の恋愛公式】のキービジュアル
ジャンル ―― ADV
発売日  ―― 2022年10月14日
パッケージ版価格  ―― 
ダウンロード版価格 ―― 
おすすめ度:★★★★☆
満足度_80_点

概要

本編
【創作彼女の恋愛公式】のタイトル画面
【創作彼女の恋愛公式】の感想

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今回紹介するのは、【創作彼女の恋愛公式】の無料アペンドシナリオです。

 

プレイ時間は1時間ほど。各ヒロインそれぞれにエッチシーンが1シーンずつ追加されています。

 

FANZAの販売ページから、アペンドパッチを無料でダウンロードすることが可能です。

本編クリア後に、タイトル画面の「START」を選ぶと、アペンドシナリオに分岐する選択肢が追加されています。

おすすめプレイ順は、逢桜のエピソードを最後にするのが良いかと。

【FANZA】創作彼女の恋愛公式

感想

※以下ネタバレあり。

あまり期待していなかったけれど、めちゃくちゃ上手くまとめたあったので、恐れ入りました。

本来「もしも逢桜の手術が成功したら……」なんてIFは、やっちゃいけない禁忌なんだと思います。物語を構築する最大の急所を、あとから都合よく捻じ曲げてしまうなんて、やっぱり乱暴な話ですし、大げさにいえば作品の冒涜にすらなる。

しかし、逢桜あいさが生きのびて、寿季としきと歩む姿を見てみたいと思うのは人情。

怖いもの見たさでプレイしてみました。

 

仮にあなたが本作のライターだったとして、「各ヒロインのアペンドシナリオを作成してください」と言われたらどうしますか?

誰しも、逢桜のシナリオをどのようにまとめるのか悩むんじゃないでしょうか。

容量にもCG枚数にも制限があるなかで、綺麗にまとまっているシナリオが提示さていてたので、素直に感心いたしました。

それではどのようなエピソードになっていたのか振り返ってみましょうか。

 

逢桜シナリオのタイトルは【逢桜 BAD END AFTER】。

逢桜「ASのシナリオを書き上げて、そのまま死ぬことがわたしにとってのハッピーエンドだったんだって」

逢桜は一貫して「奇跡なんかいらない」と主張していました。ASのシナリオを書き上げて、そのまま死ぬことこそがハッピーエンド。クリエイターとしてのせいをまっとうしたいと願っていたのです。

だからこそ、生き伸びてしまった結末は「バッドエンド」だと表現されています。

奇跡を望んでいない人間に、奇跡がおこってしまった。

その代償こそが、クリエイターとしての死。

 

今まで逢桜は、「普通の人・・・・としての幸せ」を犠牲に「クリエイターとして生きること」を選んできました。

成功の確率が限りなく低い手術(奇跡)にかけるよりも、残りの時間でクリエイター人生をまっとうしたいと。

しかし奇跡はおこり、生き延びることになった。

命をかけてまで体現してきた「創作者クリエイター」としての生き方を失ったのです。

 

逢桜
「わたしはASのシナリオを書くことが、人生の、そしてクリエイターの終着点と定めていた」

上記の発言から、逢桜は、そもそも生き延びるつもりは無かったんでしょうね。

そう考えると、本編での最後のセックスシーンは、体が動くうちに寿季と愛し合いたかったんだと推測できます。

あのシーンは、否定意見ばかり目にしました。肯定していたのは私だけかもしれません。

逢桜は死ぬつもりだった。そして寿季は、逢桜のクリエイターとしての生き方を尊重していた。そう考えると、全然おかしくないシーンだったんですよ。

 

閑話休題。

 

クリエイターとしての死をむかえ、抜け殻のようになってしまった逢桜にたいして寿季は、バッドエンドの先を歩く意味を提示しようと決意します。

子供のころにも参加した「小説コンテスト」に出て勝負をしようと持ちかけるのです。

ノベル部門 最優秀賞 鏡寿季

結果は、寿季が最優秀賞を受賞して、逢桜の名前はそこにない。

勝負に負けた逢桜は悔しがります。「滅茶苦茶悔しいーーーーーーー!!」と叫びます。幼少期のころの気持ちを思い出すのです。

幼なじみでありライバルでもある寿季に負けたくない。負けたくないからこそ、頑張り続けてきたのだと。

 

逢桜
「このまま君に負けたままで引退は嫌だし、君のライバルは誰にも渡したくないから」

逢桜
「だから……もう少しだけ足掻いてみるよ」

逢桜はふたたび、未来にむかって歩きはじめます。

寿季にたいして、これからもライバルとして切磋琢磨していくことを誓います。

逢桜「うん、待っててね。わたしの幼馴染(ライバル)」

ラストのシーンは、本編と同じ構図のCG。

本編では、死んだ逢桜の思いをせおった寿季が、「桜季」というクリエイターとして共に歩み続けることが示唆されていました。

そしてバッドエンドアフターでは、2人は「幼なじみ」として「ライバル」として「恋人」として、共に並んで歩み続けることが示唆されていました。

2人が拳を合わせるシーンこそが、その証左です。

逢桜「だから……わたしは奇跡の代償を支払い続けるよ」

「クリエイターとしての死」というあまりにも重い代償をせおいつつ、逢桜はこれからも寿季の隣を歩んでいくのです。

 

さて、このストーリーのなにが凄かったのかをまとめます。

  1. 実際に奇跡がおこってしまったにも関わらず、「奇跡なんかいらない」という逢桜の考え方は、けっしてブレることなく貫き通されていたということ。
  2. 奇跡が起ころうが起こるまいが、2人が共に歩み続ける結末が用意されていたこと。

この2点が素晴らしかった。

冒頭にも述べましたが、本編の内容をくつがえすIFストーリーは、作品の冒涜にすらなりかねない。

しかし、このアペンドシナリオでは、本編の内容を冒涜することなく、綺麗に対比の関係をもって〆られていました。

本当に素晴らしかったと思います。

まとめ

本編の内容を壊さないように、気を使って書かれていました。綺麗にまとめてあったと思います。

それはそうと、【創作彼女の恋愛公式】の主要スタッフが「有限会社AKABEiSOFT2」を退社してしまったらしいので、もう 雨星結菜 のシナリオが見られる可能性が消失してしまったのが悲しいです。

寿季「いつかまた、俺たちがメインライターとメイン原画で組む未来だってあるはずだ」

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