【スワローテイル -あの日、青を超えて-】の感想

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【スワローテイル -あの日、青を超えて-】の感想

2019年4月16日 古城

5813文字

 

 

スワローテイル -あの日、青を超えて-
公式ジャンルADV
メーカーNIKO
発売日2019年02月28日
通常価格9,800円(税抜)
ダウンロード価格9,180円税込
主要スタッフシナリオ:小西翼
原画:南浜よりこ
音楽:MME
青春/学園/SF/フルプライス

3年前に止まっていた時間が動き出す……。

あらすじ(クリックで展開)

公式サイトより

「祭りの日、屋台のお面を盗みに行こうよ」

地元の夏祭りの前日、年下の彼女の片平優奈は突然そう言った。

いつも突拍子もない事を言うような彼女だったけど、当時の俺にとってはそれが楽しくて、妙な期待をしていた。
気分屋で、あまり懐いてくれないけど、放っておくとなんだか心配で。
そんな彼女の事をいつしか好きになっていた。
「買ったお面じゃない、盗んだお面が欲しいの」あの祭りの日にそう言う彼女に俺は渋々付き合った。
俺たちはとある作戦を立てて屋台のお面を盗む事を決行する。
だが──。

賑わう人の中をかき分けて走る優奈、
それが俺が最後に見た優奈の姿だった。
あの日を境に、優奈は突然消えた。

あれから3年、俺は地元を出て東京の大学に進学した。
そして、同じ大学に進学した幼馴染の上杉理恵と付き合っていた。
最近はバイトも昇給して忙しくなったが、理恵と一緒に勉強に励んで充実した日々を過ごしている。
地元ではあの夏祭りを一ヶ月前に控えたある日、俺のスマホに1通のメッセージが届いた。
差出人不明のメッセージにはこう書かれていた。

‘‘祭りの日、屋台のお面を盗みに行こうよ’’

3年前に止まっていた俺たちの時間が動き出そうとしていた…。

ゲーム属性

評価

ストーリー
テキスト:7
キャラクター:7
演出
システム:7
ゲーム性:5
CG
Hシーン
BGM:7
主題歌10


おすすめ度:★★★☆☆


満足度 80 点


 

 

 

作品の紹介

 

 

うがぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!

もったいない、もったいない、もったいない、もったいない、もったいない……。

ほんとーーーに、もったいない。

最高の作品になりえたのに……。

もし私が「修二」か「」という名前だったら、この「スワローテイル」という名の野ブタをプロデュースしてやりたい。

 

 

私はこの作品が好きです。好きなんです。

それだけにこの作品に “粗” があるのが非常にもったいなく感じました。

悔しい……ほんとに悔しい……。

私のこの行き場のない気持ちはどこへ吐き出せばいいのか……。

 

 

そうだ、風俗へいこう。

 

 

……という冗談はおいといて、NIKOから発売された「スワローテイル」の感想を書いていこうと思います。

 

 

所持購入動機プレイ前期待値

私が所持しているのはパッケージ版です。

小西翼さんがライターで、南浜よりこさんが原画家のラインが好きなので買いました。

プレイ前期待値:78

プレイ後満足度:80

 

 

 

どんな人向け?

 

 

  • 原画家が好きな人
  • 多角関係が好きな人
  • 学園編大学編と、時代をまたぐ作品が好きな人
  • 体験版に引き込まれた人
  • OP曲にドハマリした人

キャラクターによって力の入れ具合が違う作品ですので、「全体の完成度」よりも「刺さる部分があるかどうか」を重視する人におすすめしたいです。

 

 

 

ストーリーについて

 

 

過去(学園)現在(大学)を交互に見せていく構成です。

過去編は田舎学園が舞台で、現在編は都会大学が舞台です。

その対比やストーリーの見せ方がおもしろいです。

 

 

ストーリー内容はというと、

学園在学中に付き合っていた女の子が失踪してしまうのですが、その原因と真相はどのようになっているのか。

過去や現在をとおして接してきたヒロインたちとの関係性。

その2つを軸として、ストーリーが展開していきます。

 

 

 

良いところ悪いところ

 

 

過去最高の作品を目指して作っていたんだと思う

今までのMORE系作品と比べると、背景の使い回しを減らして、バンバンと新しい背景を追加していました。

また、欲しいところにはしっかりとCGを用意していたりと、素材も豊富に投入していたと思います。

昔インタビュー記事で見たのですが、「人気のでたキャラクターのデザインは次作でも使い回す」という旨の発言をされており、私はそれを批判してきたのですが、今回はキャラクターデザインを一新していました。

エッチシーンも過去のNIKO作品よりも力を入れていたと思います。

ストーリーもしっかりと練ったんだろうな……と思いました。

そう……途中までは。

 

 

なにが不満かというと、個別ルートのキャラクターのエピローグ部分が薄くなっていて、あっさりと終わってしまったことです。

おそらくは、予算と納期の兼ね合いで、削らざるをえなかった部分なのでしょう。

それがこの作品の評価を下げてしまっている。しっかりと作ることができていれば、もっともっと良くなった作品でしょう。

何度も発言していますが、本当に悔しかったです。

 

 

紗江子、理恵、優奈ルートはよかった

紗江子ルートはエピローグがあっさりと終わりすぎているものの、しっかりとまとまっていたと思います。

理恵、優奈ルートはメインルートなだけあって、しっかりと作られていました。

しかしどちらの展開も似通ってしまっているのが非常にもったいない。もう少し理恵ルートと優奈ルートのその後のエピソードを書くだけでも違っていたと思う。

あともう少しの予算と納期があれば……。悔しい。悔しい……。

 

 

えりな、有華、架純ルートをご所望の方、ご愁傷様です。他のルートよりさらにざっくりと終わります。

(でも、えりなルートが一番好きだという人は多いようですね)

 

 

クッソ不快なモブ

主人公とヒロインの悪い噂をながして、関係をぶっ壊してくるモブが登場します。けっこう不快でした。

ただ、作中で主人公やヒロインがだした答えのとおり、周りのちょっかいによって恋人に不信感を抱いてしまうようでは、関係は長く続かなかったと思います。

なので、これは納得できる展開でした。

 

 

年下と付き合うって……

作中で年下と付き合うことの難しさがうんぬん……という話題がでていたのですが、ぶっちゃけそんなに問題になることではないと思います。これに関してはあんまり共感できませんでした。

ですが、その年の差を気にしている部分こそが若さであり青さであって、青春そのものなのかもしれないですね。

 

 

三角関係ものとして優秀

イメージとしては「君望」みたいに、どちらのヒロインにすればいいか選べないよ! という究極の選択を迫られる場面があります。

こういう作品は私の大好物でして、本当に大好きです。

だからこそその選択肢にもっと大きな意味をもたせてほしかった……。

 

 

フェイバリットシーン

※ネタバレ全開です。

クリックで展開

 

 

紗江子ルートでは、翔は「このまままた付き合ってもうまくいかないと思う」と紗江子の告白を断ります。

翔「いつか……俺たちがもう少し大人になった時にさ……」

紗江子「うん……」

翔「もっと時間が経って……その時に昔の事笑い話にでも出来たら、そんな関係になれたら嬉しいと思う」

紗江子「翔君……」

そんな二人が過去を乗り越え前向きに過ごし、そして再開するシーンは本当に感動しました。

 

 

青春の一ページを切り取ったかのようなCG。あの頃のキラキラとしていた幸せな二人。もう戻ってこない青春の一幕。

もうこのCGを眺めているだけでも鳥肌が立ってこみ上げてくるものがあります。

 

 

青春ってなんぞや。若さってなんぞや。きっとそれは「恥ずかしい一瞬」のことを示すのかもしれない。

だってこういう写メをとることって、いい年した大人はできないでしょう。

若いからこそ、青春時代だからこそ、振り返ってみたら恥ずかしくなるような思い出をたくさん紡いで欲しいものです。

 

 

過去の楽しかったことや辛かったこと、その全部が今に繋がっていて、今の自分がいる。

主人公は、過去の大切さと今現在の大切さを痛感したうえで、二人のヒロインと向き合うことになるのです。

ずっと愛し続けてくれた人。ずっとそばで支え続けてくれた人。

なんとしてでも主人公を手に入れようとした理恵。時間跳躍をしてまでも主人公との一緒の時間を増やしたかった優奈。

その二人を天秤にかけるこの選択肢はなかなか重かったです。

 

 

そして主人公も理恵も優奈も、全員が前を向くための決断をくだします。

その選択の是非はおいといて、前向きに自分の心のままに決断をくだして物語が幕を閉じたことにより、爽やかな読後感がありました。

スワローテイル……好き!(細かな粗からは目を背けつつ……)

 

 

この結末に不満を抱く人もいると思うけれども、私は本人たちが納得し決めたことならそれで良いと思うんですよねぇ。不幸かどうかを決めるのは我々じゃなくて、本人たちでしょ!?

 

 

 

 

 

攻略情報

 

 

プレイ時間

私のクリアするまでのプレイ時間は、ボイスをほとんど聞いて17時間ほどでした。

 

 

攻略

ルート分岐としては「脱落方式」ですので、そのヒロインのルートに入るか物語が続くかの2択の選択肢がでてきます。

自力攻略は容易でしょう。

攻略(クリックで展開)

 

紗江子に触れたいと思った。紗江子エンド
あいつの顔が浮かんだ。→続く

 

これ以上思い出したくない。→続く
有華に協力する。有華エンド

 

分からないけど、とにかくえりなの事が心配だった。→続く
確かに理恵がきっかけだがえりなの事が心配だった。えりなエンド

 

このままじゃダメだ。前を向かないと。架純エンド
今はまだそんな気分になれない。→続く

 

それでも理恵に頼みたいと思った。理恵エンド
理恵に無理させたくないと思った。優奈エンド

 

 

 

攻略順

選択肢登場順に攻略していくのをおすすめします。

【 さえこ → 有華 → えりな → 架純 → 理恵 or 優奈 】

最後は、理恵か優奈の好きな方を先に攻略した方がいいかもしれません。

なぜかというと、ある程度共通する展開があるので、一回目の方が印象に残ると思ったからです。

 

 

体験版

体験版はこちら/DMM GAMES

 

 

修正パッチ

修正パッチ0325

パッチで誤字脱字や演出の修正されているのですが、当てないと物語が把握しづらい部分があります。ぜひともパッチを当ててからプレイしてください。

 

 

 

テキストについて

 

 

1~3行で書かれています。

誤字脱字は多少目に付きましたが、今までのMORE系作品に比べると減っている方かと。

 

 

 

キャラクターについて

 

 

かたひら  ゆうな
片平 優奈 CV:花丸あすな

志波浦学校の一年生。主人公からすると後輩です。

物静かな変わり者。この子が主人公の前から失踪することで、ストーリーが大きく展開していきます。

 

 

かみすぎ  りえ
上杉 理恵 CV:鈴谷まや

主人公の幼なじみ。しっかりもので真面目です。

メガネをかけている姿が、ベリーキュートでした。

 

 

いつつばし さえこ
五橋 紗江子 CV:くすはらゆい

主人公とは同級生で、学園のマドンナ的な存在。

 

 

いもさわ  えりな
芋沢 えりな CV:ヒマリ

主人公とは幼なじみで、学園の後輩です。口が悪いですが、ノリが良くて親しみやすい性格。

 

 

もにわ   ゆか
茂庭 有華 CV:秋野花

主人公(大学時)のバイト先に入ってきた後輩。

作中では読モをやっています。ですが、私服がクソダサいとか叩かれていてなんともいえない気持ちに。

 

 

はやま   かすみ
葉山 架純 CV:歩サラ

主人公が大学へ進学してから住むこととなったアパートの、隣の部屋の住人。

少々だらしないところもありますが、気さくで接しやすい性格。

 

 

さくらがおか   しょう
桜ヶ丘 翔

本作の主人公。頭が良くてルックスが良いためモテています。

たまに理屈っぽいことを言ったり、知識を振りかざすのが玉に瑕。

 

 

 

演出について

 

 

エピローグでの絵タッチを変えたCG。エッチシーンでの特殊な構図にはさまれるカットインなどが見どころでしょうか。

 

 

エピソードが「過去編」「現在編」と切り替わるときに「そのエピソードがいつの時代かを示すアイキャッチ画面」が入るのですが、それがテンポを阻害していました。

しかしクリックでカットできるようにしてしまうと、ストーリーが把握できなくて混乱する人もでてくるでしょうし、悩ましいところです。

 

 

 

システムについて

 

 

バックログ画面からのシーンジャンプ機能あり。

全体的に快適でした。ただ、毎度のことながら、そのままの画面でのボイスリピートをマウス操作でできるようにしていただきたかったです。

 

 

 

ゲーム性はあるか

 

 

選択肢がいくつかあるノベル系アドベンチャーゲームです。

 

 

 

CG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Hシーン

 

 

胸尻比率
着衣脱衣比率
中出し外出し
卑語なし。ピー音なし。アナルモザイクなし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エッチシーン評価

NIKOの前作ゴールデンアワーと比べるとエッチシーンのテキストが良くなっています。

しかし、卑語がなしで喘ぎ声多めのテキストですので、卑語スキーな私にとってはイマイチ実用性にはかけました。

 

 

原画のエッチさは健在。構図もこだわっているものが多く素晴らしい。

裸が多めですが、塗りがリアルで扇情的です。

おっぱいとお尻どちらもエロかったのですが、やはり印象に残ったのはお尻アングルでしょうか。

そしてなによりフェラシーンが凄いよかったです。


©NIKO

構図とチュパ音のどちらもよく、とても実用的だったと思います。

 

 


©NIKO

フェイバリットお尻アングルはこちら。これで尻コキシーンだったら最高だったんですが、挿入してしまったのが残念。

 

 

シーン数

クリックで展開

シーン数は全部で15シーン

優奈_2

理恵_3

紗江子_3

えりな_2

有華_3

架純_2

1シーンで基本CGは大体3枚は使われています。なのでシーン数以上にはエッチシーンは充実しているように感じるでしょう。

 

 

 

BGM

 

 

16曲(うちボーカル曲2)です。

 

 

 

主題歌

 

 

主題歌

完全少女論 / Nina77

MOREっぽい曲なんですが、今までよりも明るくポップな感じがします。

 

 

ナツノヒ / 桜真希

めっちゃ好き。たぶんスワローテイルが好きな人はこの曲もセットで好きなはず。聞いていると本編内容を思い出してジーンときます……。

 

 

 

その他

 

 

・タイトル画面の『gallery』から、「cg」「scene」「music」を選ぶことができます。

 

 

 

まとめ

 

 

個別ルートがあっさりと終わってしまったりと、不満な部分はあるものの、メインのルートが非常に私に刺さりました。

細かいところに目を向けると気になる部分はあるものの、雰囲気の良さはバツグンです。

スワローテイル……好き!

 

 

体験版・デモムービー・ご購入はこちら

 

 

 

パッケージ版

 

FANZA通販 Getchu.com

 

ダウンロード版

 

DMM GAMES

 

 

 

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