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幾千の刻を超えて 宿命の刃を刻め
| 八剱伝(IRODORI) | |
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| ジャンル ―― 戦国絵巻活劇 | |
| 発売日 ―― 2024年01月26日 | |
| パッケージ版価格 ―― 11,000円(税込12,100円) ダウンロード版価格 ―― 8,000円(税込8,800円) | |
評価
| 評価 | おすすめ度 |
![]() | ★★★★★ |
| 満足度 | |
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作品の紹介
今回は【八剱伝】をご紹介します。
豊富な素材を用意して作られた力作なのですが、現在では埋もれてしまっています。
どこぞの厄介オタクが IRODORI にたいし、業務に支障をきたすほどの迷惑行為を働いたらしく、某所でのレビューが削除されました。
おまけに、体験版範囲以降のスクショ投稿の許可がされていないので、露出が少なくなり話題にあがりません。
つまり、八剱伝が発見できなくなってしまっているのです。八剱伝が発見できなくなっている。八剱伝が発見できなく。八剱伝が発見……

© あfろ・芳文社/野外活動委員会

私が所持しているのは豪華特装版です。
どんな人向け?
- 声優オタク
- 歌唱曲オタク
- 群像劇が好きな人
- ボリューミーな作品を求めている人
- 豊富な素材が用意された力作を求めている人
攻略情報など
プレイ時間
プレイ時間を記載していたメモが消失したため、正確な時間ではありませんが、ボイスをだいたい聞いて 32 時間ほどだったと思います。最初のエッチシーンまでは 27 時間ぐらいかかりました。
攻略情報
見たいエピソードを選んでいくだけです。少しだけ選択肢があります。セーブ&ロードですぐに回収可能です。
システム
| 難易度 | 修正パッチ | バックログジャンプ |
| 簡単 | あり | あり |
| 備考 | ||
| ※用語集や相関図が追加されるので、絶対にパッチを当ててからプレイしましょう。 | ||
感想
以下、体験版範囲のスクリーンショットを使用します。一部、公式サイトに掲載されている画像を引用させていただきます。
どんな作品?

メインビジュアルを見てもらえば分かるとおり、本作の主人公は8人もいます。それぞれが男女ペアで行動していますので、4つのストーリーが展開されます。
志乃/宗介編
- 佐倉志乃(CV:明羽杏子)
- 我孫子宗介(CV:黒井多飛岡)
安房の大名「里巳家」に仕える 佐倉志乃 。そして、志乃を支える家臣の 我孫子宗介 。
彼女らが数奇な運命に巻き込まれていくストーリー。

おとなりの北丞家との合戦が描かれていたりと、戦国モノの作品のような熱い戦闘をたのしめます。また、序盤の佐倉志乃は未熟だからこそ、王道の成長ストーリーが展開されました。
幻八/古文吾編
- 旭幻八(CV:桃山いおん)
- 袖ヶ浦古文吾(CV:野☆球)
本作の癒やし要員。

自分で自分を褒め称えて笑みをうかべている作中屈指の変人 ―― 袖ヶ浦古文吾 。

古文吾が経営している店のまえで行倒れていた忍者 ―― 旭幻八 。
古文吾は幻八にご飯を恵んであげます。幻八はその恩を返すために、古文吾の仕事を手伝うことに。2人は「よろず屋」として、依頼人の悩みを解決していきます。
他のキャラのストーリーでは、バチバチのシリアス展開が繰り広げられていても、幻八&古文吾のストーリーでは、お気楽なBGMとともに、楽しげな対話劇が披露されていて癒やされました。もちろんシリアスな展開もあり、グッとくるような場面もありましたよ。
華野/導雪編
- 匝瑳華野(CV:威鳳ジン)
- 酒々井導雪(CV:相武遠大)
一族を皆殺しにされ、仇討ちするために奔走する 匝瑳華野 。
「仇討ち代行」を生業とする 酒々井導雪 は、華野から依頼をされて仇討ちの手伝いをすることになりました。つまり「復讐」を描いたストーリー展開です。

華野/導雪編をプレイしはじめて、いきなりバチクソ格好いいお兄さんが出てきてテンションが上がりましたね。羽織を肩にかけ、サングラスをかけて、キセルをくわえるというビジュアルの良さ。そして、飄々とした態度で戦闘能力もたかい。そのうえ、シルエット化したら髪飾りがケモミミのように見えるという萌えキャラっぷり。
あまりの完成度に、私のなかに眠る乙女心♂がキュンとしちまったぜ。
大鶴/真兵衛編
- 八千代大鶴(CV:夏和小)
- 流山真兵衛(CV:ほうでん亭センマイ)
本作には「朱教」と呼ばれる、紅葉を信仰する宗教が存在します。

朱教の寺で暮らすのが 八千代大鶴 。

言われるがままに朱教を信仰していた大鶴に、様々な知識を授けるのが 流山真兵衛 。
本作のストーリーの根幹を担うSF要素は、この2人のエピソードで描かれますね。ちなみに、この場合のSFとは「サイエンス・フィクション」ではなく「少し不思議」という意味なのは言うまでもありません。
八剱伝の特徴
多数のキャラクター

修正パッチを当てると「相関図」や「用語資料」を見ることができます。上の画像は、志乃/宗介編の登場キャラクター。
めちゃくちゃ多いですが、ストーリーが進むにつれて更に増えますよ。
多数のキャラクターが登場する賑やかな作品であり、それぞれのストーリーが交差するのが楽しい作品でもあります。
逆に言うと、キャラクターの顔や名前を覚えるのが苦手な人や、複数のストーリーが平行する構成が苦手な人には合わないかもしれません。
まあ大半のオタク君は、複数の新作アニメを並行して見る習慣があるので問題ないはず。
八犬伝との関係
本作のタイトルは【八剱伝】です。滝沢馬琴の小説『南総里見八犬伝』のインスパイア作品であることは自明の理。しかし、元ネタを知っている必要はありません。

作中で『八犬伝』のあらすじが紹介されますから。
むしろ『八犬伝』とはまるで別作品だと捉えたほうが良いでしょう。
- 八犬伝は、善と悪がはっきりと分かれた「勧善懲悪」なのに対し、八剱伝は、敵側の背景も描かれている「善悪相対」の物語になっている。
- 八犬伝は、犬塚信乃を中心にすえて八犬士たちが絆を深めていくのに対し、八剱伝は、特定の主役がおらずペアとなっているキャラクター以外との関わりが少ない。
しかし、元ネタを知っていれば、対比を楽しめます。

八犬伝の小文吾は、ジャパニーズ・スモウレスラーのような体型をしたゴリゴリの脳筋フィジカルタイプ。それに対して八剱伝の古文吾は、戦闘は行わずに知識と知恵で解決をはかる頭脳派キャラ。

八犬伝の毛野は、女装姿の似合う美少年。それに対して八剱伝の華野は、男性と見紛うほどの格好良さをそなえた美女。
元ネタのキャラクター性と真逆になっているパターンもあれば、踏襲しているパターンもあるのです。作中に出てくる小ネタにニヤリとできる場面もあるでしょう。
ふんだんに用意された豪華な素材
40名以上の登場キャラクター、40曲以上もの音楽、200枚以上ものCGと、豊富な素材が用意された作品です。好き嫌いはあるでしょうけど、少なくとも「大作」や「力作」であるという事実を否定できる人はいないはず。

こちらの画像は、行倒れていた幻八にご飯をあげるシーンですが、数クリック分のために用意されていた立ち絵素材です。その他にも、本編クリア後に見ることができるエピソードで、大鶴ちゃんが「><」←このような表情を見せてくれるのですが、わずか1クリック分しか使われていなくて、勿体ないなあと思いました。笑

戦闘シーンでは、墨絵風のイラストが用意されているなど、演出にコダワリのある作品でもありますね。
戦闘だけが花形という訳ではない

先ほど古文吾は、戦闘するキャラではないことをお伝えしましたが、戦闘だけが花形ではないことを示していたのが、八剱伝をプレイしていて1番関心した要素です。
古文吾は薬師です。依頼をうけて合戦中の兵士の治療を任されます。
逼迫した状況のなかでどのように対処すればいいのか、人手も時間も足りずに全員を助けることができない場合にはどうすればいいのか。
古文吾の薬師としての葛藤や奮闘が描かれている。
私は読んでいて、戦闘場面でもないのにハラハラとしました。このように、戦場に立っていないキャラにも焦点が当たるシーンがあったのは面白いと思いましたね。
テンションの上がる展開がバチクソ盛り込まれていた
私は、作品全体の完成度よりも重視しているものがあります。
それは、刺さる展開があるのかどうか。
八剱伝は、欲しいと思っていたシーンをこれでもかと用意してくれて全力でぶん殴ってくれたので好印象でした。
ネタバレにならないように、婉曲的にどういうシーンがあるのかご紹介しましょうか。
―― ここは俺に任せて先に行け!

せめてあなたの手で殺して……

ロミジュリ的な切ないスレ違い展開

などなど、出てくるとテンションがバチクソ上がるお約束展開や、感情が揺さぶられる切ない展開がてんこ盛り。私としては満足のいく部分が多かったですね。
エッチシーンについて
卑語なし。ピー音なし。アナルモザイクなし。
フェラチオなどのご奉仕から、正常位、騎乗位、後背位など、オーソドックスなシチュエーションが取り揃えられております。
こちらは、公式サイトに掲載されているオリジナル特典の画像です。
画像を見て気付かれたことはありますか?
聡明なアナタならば直ぐに気付いたでしょうか。
4枚も縄に縛られている画像がある。
そのうえ、描き下ろし特典にも2枚ほど縄に縛られているイラストがありました。

あなたは、2016年に公開された新海誠監督の手掛けた映画を覚えていますか?
興行収入が250億円を超えて、社会現象になった映画ですよ。
そう……『 君の縄。』である。
前前前戯でイカせまくるその勇姿に、涙を流した御仁も多いことでしょう。
縄というものは、それほどまでにナチュラルに、全世界の人々に受け入れられている道具なのです。バカ田大学の研究によると、縄で拘束するプレイは、すべてのカップルが行う極めてポピュラーな性行為なんだとか。
八剱伝は、縄を使ったプレイが、全てのペアに用意されているというコダワリっぷりでした。スタッフのなかに縄フェチがいるんでしょうね。誰ですか縄フェチなのは。
君の名は ―― ?
印象に残ったシーン
プレイ体験を損なうレベルのネタバレを含みます。
まとめ
ココがイマイチ
- プレイ画面からボイスリピートしたかった
- 原作にこだわる人は合わない可能性も
- エロを本編から切り離した構成
- キャラの扱いの差
ココがおすすめ
- 欲しいお約束展開が揃っていた
- 豊富に用意された豪華な素材
- 私は飽きることなく楽しめた
- 4つのストーリーを楽しめる
- 交差するストーリー
- コダワリの演出
- 魅力的な脇役
- 声優が豪華
声優の奏雨さんの八剱伝クリア時の限界感情ポストが好きすぎる。
これになりたい人はプレイしましょう。
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