吾輩はハーレム至上主義者である。
しかし、1対1の恋愛を素晴らしいと思うこともある。
それは、ヒロインの魅力によって脳天にガツンと衝撃を受けたとき。
そもそもエロゲのヒロインの可愛さは、どのように表現されているのでしょうか。
ビジュアルやボイスだと答える人もいるでしょう。性格や仕草や発言や雰囲気、それらを表現するテキスト描写だと答える人もいるでしょうね。
今回紹介する黒姫結灯のばあい、ストーリー展開が彼女の魅力を引き出すことに、大いに貢献しています。
恋愛描写を主軸にした作品にしては珍しく、ネタバレ厳禁な個別ルートなのです。
本来この企画は、ネタバレ無しでキャラクターの魅力を語るもの。しかし、今回だけはネタバレ込みで語らせていただきたい。
プロフィール

名前 ―― 黒姫 結灯
声優 ―― 明羽杏子
身長 ―― 158cm
誕生日 ―― 1月15日
血液型 ―― AB型
主人公の通う学園に転入してきたお嬢さん。美しい言葉遣いと、人当たりのいい性格が特徴的だが、ときおり意味深な言動を……。
魅力
何色にも変わることのできる白と黒のマリアージュ
出会いはエロゲらしい展開。
何を言っているのか分からないと思うので今から説明します。
新幹線に乗っていた主人公にたいして、隣の席に座っていいかどうか聞いてきたヒロイン。それが今回紹介する黒姫結灯です。
肩にもたれかかってきて、スヤスヤと眠ってしまい、いきなり無防備な姿を見せてくる。
これがもし男だったら、容赦なく顔面にエルボーをブチ込んでやったことでしょう。しかし、これほどまでの美少女だったら何の問題もありません。
彼女は生き生きとした表情で、自分の思いを語ってくれました。
目的地に到着して、別れ際に彼女は言います。
願えばまた再会できるはずだと答え、2人は別れました。
翌日、主人公のクラスに転入生がやってきます。
完全にエロゲの展開じゃねぇか!
いや、エロゲだから正しいのかこれで。
本作には『アマカノグラフ』というシステムがありまして、現在のヒロインからの『甘え度』=好感度のようなものをチェックすることができるのですよ。
黒姫結灯の甘え度は 99 %。
きゅ、きゅきゅきゅ、きゅーじゅーきゅー!?
いきなり好感度がバチクソ高いヒロイン。まさにエロゲ的な展開だと言えるでしょう。
主人公は、自分が働く喫茶店に結灯を連れて行って、コーヒーをご馳走します。
結灯は、美しい言葉遣いから、癒やされるボイスから、ウインクをしちゃう仕草まで、何から何まで可愛らしい。
初対面のときは、願えばまた再会できるはずだと話していたんですが、2回目である今回は以下のように言いました。
惚れてまうやろー!
いきなり全力でラッシュを浴びせてくるヒロインなんて珍しいですよね。
それではここで「甘え度」をチェックしてみましょうか。
………………は? なんで下がってんの?
打ち解けて、仲良くなって、一歩進んだ関係になったはずなのに何だこれは。
どどどどど、どういうことなんでしょうか?
そそそそそ、そんなことありえるんですかね?
何かの間違いに違いない。気を取り直して読み進めてみましょう。
その後も、2人で文化祭の備品を買い出しに行ったり、楽しい時間を過ごしていきます。
甘え度をチェックしたところ、ストーリーが進むにつれて、69% → 59% → 49% → 29% と下がっていきました。
主人公は目撃します。彼女がモブ男子から告白される場面を。
しかし結灯は、告白をピシャリと断って次のように言います。
これはショッキングな発言ですよね。ですがご安心を。今まで一緒に過ごした時間が無為になることはありませんので。
結灯は、何か特別な感情を抱いているんじゃないかという兆しを見せてくれましたから。
主人公は、結灯の笑顔には、何か裏があるんじゃないかと考えはじめました。苦しそうに笑っているように思えたのです。
大丈夫。まだ終わらんよ。これからいくらでも挽回できるでしょう。私は初プレイ時、少し能天気な気分でプレイしていたのかもしれません。
ユーザーの度肝を抜く展開が待っているとは知らずに。
明くる日、黒姫結灯は学校をサボりました。主人公は探しに行くんですが、なんとか見つけることに成功。
主人公は結灯に、思いの丈をぶつけます。彼女の心に一歩踏み込むのです。
「俺は、君が君であって欲しいと思ってる。姉さんや玲じゃない。君は黒姫結灯だ」
ここからが結灯ルートの見せ場です。結灯の髪をまとめていた紐が取れて、怪しげな雰囲気のBGMが流れはじめる。
雰囲気がいつもの彼女とは違う。
主人公は彼女の名前を呼ぶのですが……
え? え? え? どういうこと?
大丈夫。分かっている。一時的に不機嫌なだけなんでしょ。時間が経ったらいつものキュートな笑顔を見せてくれるんでしょ。ねえ教えてよ。そうなんでしょ。落ち着け。落ち着くんだ私。冷静さを失ったらいかん。まずは甘え度をチェックしよう。
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ。
どうやら今までの彼女は、猫を被っていたらしい。ニヤニヤしながら読み進めていた私をぶん殴りたい気分だ。驚くことに、メンタルブレイクした私とは違い、主人公くんはへこたれません。
いくら拒絶されようとも、彼女に関わり続けようとするのです。
良い! 良すぎる! 私のめちゃくちゃ大好物なやつですやん、この心の揺らぎ。こういう絶妙な心の機微こそが、恋愛アドベンチャーゲームに求めているものなんですよ。
凄い! 甘え度が再び上がっていっている!
焦ることはない。少しずつでも仲を深めていけば良いんです。
私はこの時点で、人前で見せる猫を被った姿を「白姫さん」、主人公に見せる辛辣な態度を「黒姫さん」と呼んでいました。
ぼ、僕は何も見ていません。黒姫さんは裏表のない素敵な人です。
その後、主人公の頑張りもあって、彼女の態度に変化があらわれます。
あっあっあっ!
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!
最高じゃないか、この絶妙な感情。主人公に惹かれてはいるんだけど、それを簡単には認めることのできない葛藤。これだよ。これなんだよなぁ。
結灯は「理想」を「現実」が超えることなんてないと言います。だから「理想のわたし」を演じ続けなければならないんだと。
しかし主人公は、一貫して主張を変えません。
「『君である君』も俺はいいと思う」
その言葉を聞いて、結灯は自分の生い立ちを話すことに……。どうやら、山奥の村の旧家に生まれた結灯は、真面目で優しく文武両道であることを求められて生きてきたんだとか。
ついに彼女の本心を知ることができました。
(――ただ、『素顔の自分』を誰かに『認めてもらいたかった』だけなんだ)
主人公は、結灯に以下のように告げます。
「君自信を表に出せとはもう言わない」
「――俺以外には、表に出さなくていい」
「俺はもう知ってるんだから、黒姫さんは黒姫さんでいてくれ」
なんだこいつ。格好いいんだけど。これは男の私でもキュンとくるわ。
主人公は神社で、結灯が自分自身のことを好きになれるようにと祈りました。
もう何も語らなくても良いじゃないですか。ここまで丁寧に丁寧に関係性の変化や進展を描いてくれる作品は珍しいですよ。
驚くことなかれ。これから更に何段階も変化を見せてくれる最強のヒロインです。
エロゲにありがちなテンプレ展開をなぞるかと思いきや、背後から一発ガツンと殴ってくるヒロインです。ストーリー展開がヒロインとしての魅力を何倍にも引き上げている好例でしょうね。
アマカノグラフという機能を逆手に取った彼女は、まさにアマカノシリーズの申し子。
彼女との関係を「偶然」や「奇跡」という言葉ではあらわせない。主人公が積極的に行動したからこその「必然」で「運命」なのでしょう。
結灯の魅力は語りきれない
どんなに不景気だって恋はインフレーション
ここまでで結灯の魅力を十分に語りきったと思うでしょう?
デレてからの彼女は、今まで以上に可愛いくなっていく。
結灯の可愛さは止まることを知りません。可愛さのインフレーションを起こします。『ドラゴンボール』や『シャーマンキング』が目じゃないぐらいのインフレっぷり。
そのうえストーリー展開にもまだまだ見どころがあります。結灯は初対面で「『宝探し』をしに行くんです」と言っていましたが、彼女が見つけた「宝物」とは何だったのか。あまりにも綺麗に着地するストーリー展開に舌を巻きました。
1番凄いのはラストCGです。見た瞬間、全身にブワーッと鳥肌が立ちます。綺麗な景色のなかに結灯が佇んでいるのですが、背景なんかは目に入らないぐらいに彼女はキラキラと輝いています。裏表のない、黒姫結灯という女性の全てがあらわれた美しい表情を見た瞬間、私の魂は浄化されて天に昇っていきました。現在は天界からこの記事を書いています。いくらネタバレ有りの記事だからといって、あのCGだけはアップロードすることは許されないでしょう。
どんな衣装でも似合ってしまう
美人でもあり、可愛くもある華やかなルックス。やさぐれた表情から、とろけた表情まで、関係性の変化とともに見せてくれる様々な顔。
彼女を語るうえで、ビジュアルの良さは外せない。
作中には、そんな彼女の魅力を引き立てるような衣装が豊富に用意されていました。
サンプルCGとして公開されているものだけご紹介。
凄くないですか!?
この3枚のCGだけでも、表情の豊かさや、仕草の可愛さ、色気や妖艶さまでもが伝わってくるのですから。
彼女の魅力の1つとして、艷やかな黒髪もあると思うんですが、服装に合わせて髪を結わえたり下ろしたりしているのが最高にキュート。
まとめ
ビジュアル、ボイス、性格、行動、仕草と、あらゆる要素が可愛い最強のヒロイン。
結灯は完全体になってから、「タレ目」のとろけ顔も、「ツリ目」のやさぐれ顔も可愛いという、超サイヤ人と化します。
当サイトのユーザーさんにアマカノ2を紹介したら、まさか人生が変わるほどの影響を受けるとは思いもしませんでした。
アマカノ2はいいぞ。黒姫結灯はいいぞ~。
ご購入はこちら
甘えたがりな彼女と俺の純愛学園ADV