【黒曜鏡の魔獣】のパッケージイラスト

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【黒曜鏡の魔獣】の感想

2022年9月5日 古城

3,688文字

君に頼みたいことは一つ
俺が用意した舞台で戦って、人間をひとり殺して欲しい

黒曜鏡の魔獣雨傘日傘事務所
【黒曜鏡の魔獣】のパッケージイラスト
ジャンル ―― ノベルゲーム
発売日  ―― 2006年12月18日
価格   ―― 1,430円(税込)

プレイ時間

私のプレイ時間は12時間ぐらいでした。

攻略情報

評価

評価
コスパ    ―― 10
ゲーム性   ―― 4
ストーリー  ―― 10
グラフィック ―― 6
エッチシーン ―― 6
おすすめ度:★★★★★
満足度 86 点

感想

どんなお話?

主人公 エルセディオ・ロウ は、「法の獣」と呼ばれている魔獣です。

エルセディオ・ロウ

エルセディオ・ロウ

エルセディオを召喚したとおぼしき人物 カラス・メルヴェール から、ある命令がくだされます。

カラス「召喚主から獣へ、正式な命令だ」

「君に頼みたいことは一つ。俺が用意した舞台で戦って、人間をひとり殺して欲しい」

果たしてエルセディオは、何に加担をしているのか。カラスの目的はなんなのか。

さまざまな登場人物の思惑が交差し、ぶつかり、収束するまでを描いた物語です。

 

 

今となっては好みが分かれそうではある

メインヒロインの2人……どころか出てくる女キャラの大半が暴力系ヒロインです。

ウ‥ウソだよな? な!? 冗談なんだろ? ‥おい‥‥なんとか言えよ

 

ということでヒロインの紹介をば。

リィ・ルゥとの対面シーン

自称「 薄幸はっこう 」なメイドエルフである リィ・ルゥ

彼女の得意技は……目潰し

目潰しといえば、風来のシレンシリーズにでてくるお竜が有名でしょうか。

お竜

暴力系ヒロインのなかでも特に過激でヤバい属性なので、今では絶滅しましたね。これは絶滅もむなし……。

危険なので、よい子は真似しちゃダメですからね。

閑話休題。

リィ・ルゥはノリで目潰ししてくる以外は、きちんと可愛らしいヒロインだと思います。

普段はSっぽくみえて、実はドMだったり、乙女な一面があったりするところが可愛い。

明るく元気だけれど、どこか儚げ。なによりも笑顔の素敵な女性です。

 

アーベルと図書館でお話

もう1人のヒロインは アーベル という名の闘奴(=闘う奴隷)。

非常に心優しいボクっ娘なのですが、おでこの広さをイジったときにだけはブチギレます。

デレッデレに甘えてくるところが可愛い。

淫乱な一面を見せたかと思えば、初心で純粋な少女のような顔ももっています。

 

以上のように暴力系ヒロインではありますが、非常に魅力的なキャラクターにはなっているんですよ。

本作が合わない人は以下のとおりです。

  • どうしても暴力系ヒロインが受け入れられない人
  • 古くてシステム面に難がある作品はプレイしたくない人

上記2つがOKでしたら、ぜひともプレイしていただきたいです。

 

 

バトル展開が最高

本作の何よりの魅力はバトル展開でしょうか。

迫力のあるCGと、丁寧なテキスト描写により、臨場感のあるバトルが表現されています。

十騎士の五位=ファンガス・アイヴォリー

ファンガス・アイヴォリーの戦闘CG

主人公エルセディオは「法の獣」という呼び名ですが、実際は エクス・マキナ機械仕掛け であり、相手の動きを解析・予測して、最適な攻戦パターンをわりだし戦います。

エルセディオが黒曜の剣を呼び出すシーン

エルセディオが黒曜の剣を呼び出すシーン2

主に「黒曜の剣」を呼びだし戦うことが多いです。バトル展開によっては無数に呼びだすことなり、戦場にひしめく数多の剣がサイコーに厨ニ心をくすぐります。

 

また、バトルのBGMに、クラシック曲を使っている場面がおおく、その使い方がうまい。

私が覚えている限りでは、『威風堂々』『G線上のアリア』『怒りの日』『火星』が使われていました。

威風堂々・怒りの日・火星などは、まさに戦闘場面にピッタリの緊迫した曲調です。

それにたいし、G線上のアリアは非常に優雅。当該シーンでも、どこか優雅で趣のある戦いが行われました。

戦闘シーンによって、方向性が全然違うということです。

 

特に、終盤のバトルの盛り上がりかたは圧巻。

今まで出てきた多数のキャラが各所で戦うのですが、覚醒して縦横無尽の奮闘思わぬキャラの活躍窮地に現れる味方因縁の相手との対峙決死の覚悟を決める大事な人を守るために立ち向かう展開……エトセトラ……エトセトラ……。

これでもかと言うほどの激アツ展開が盛り込まれていて、テンションが上がること請け合い。

なにが凄いって、ぽっと出のキャラの戦いですら、手に汗を握り、ジリジリとした焦燥感に駆られるのです。

主人公サイドだけでなく、いろんなキャラの事情が見え、それがぶつかり合う展開を「熱い」と表現せずに、なんと表現できましょうか。

 

 

FAVORITE

ネタバレ(クリックで展開)

 

騎士になるディール君

ディール
「……じゃ、僕、クリスの騎士になる。君を守るよ。ずっと、君の騎士でいる。それなら、好きって言ってもいいだろ? それで許してよ。ねぇ、クリス」

クリステル・ドーラ

クリステル
「ばいばい。でぃ、る。わ、たし、の、きし、さま」

クリスの結末があまりにも切なくて涙しました。

そっからのディール君の覚醒は熱かったですね。ディール君は、影の主人公といっても過言ではない。

彼女が見ているから、私は無様には戦えない。

彼女が見ているから、私はみっともなくあってはならない。

彼女が見ているから、私は後退してはいけない。

彼女が見ているから、私は膝を突いていけない。

何かを守って戦う騎士は、負けてはいけない。

 

クリスが見ている。
あの窓から見ている。

 

あの窓が背にある限り。

私よ。

騎士で在れ。

 

リィ・ルゥとアーベルの友情

リィ・ルゥとアーベル

エルセディオを想う者どうしの、奇妙な友情関係が描かれているのも好きでした。

ヒロイン2人とも、終盤にいくにつれて魅力が増していき、どちらにも愛着がわく作りをしているのが凄い。

 

ロードの最後

ロード

姉を助けるために命を張ったロードですが、最後にリィ・ルゥに「ギル!!」と名前を呼ばれて、振り向いてニコッと笑って消えていった展開があまりにも切なくて、やるせない気持ちになりました。

 

エルセディオ VS カラス

エルセディオ VS カラス

カラスは、娘のために何百年もの時間を費やし、目的の遂行を目指しました。

そんなカラスとエルセディオが、普段どおりの、まるで「友人同士の喧嘩」のように、暴言を吐きながら殴り合う展開が素晴らしかった。

 

ラスト

アーベルとのラストシーン

私は初回はアーベルを選びました。

再会してギュッと抱きしめて、「……お、おかえり…なさい…」と言われ、最後に笑顔のアーベルとともに「fin.」の文字が現れて感無量でした。

スッキリとした、気持ちの良い読後感だったと思います。

 

まとめ

終盤に差しかかるつれて盛り上がるストーリー展開がおもしろく、白熱するバトルシーンが魅力の燃えゲーです。

ヒロインは暴力系でありながら、非常に魅力的に描かれており、読後感の良い終わりかたをしている点も素晴らしかった。

 

同サークルの【ヴィザルの日記】という作品がありますが、そちらよりも今回紹介している【黒曜鏡の魔獣】のほうが圧倒的にとっつやすく、読みやすい文章だと思います。どちらを先にプレイすべきかと言われれば本作です。

 

他にも関連作がありますが、本作からのプレイで問題ないです。燃えゲーが好きな方は是非。

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