7,015文字
女になる。
それは不幸ではなく、本当の幸せ。
TO・RA・WA・SE ~囚われの偽妃が夢みる初夜~(だーくワン!) | |
ジャンル ―― TSして女の快楽に溺れるADV | |
発売日 ―― 2023年08月25日 | |
パッケージ版価格 ―― 6,300円(税込6,930円) ダウンロード版価格 ―― 6,300円(税込6,930円) | |
評価
評価 | おすすめ度 |
★★★★★ | |
満足度 | |
作品の紹介
大きな夢を叶えようとしている御仁がいました。
ライターの永元千尋さんです。
彼は、「TSモノの商業エロゲで企画・原案・シナリオを担当したい」という夢を叶えるために精力的に動いていました。
実現に漕ぎつけたかと思ったら、自律神経失調症になってしまい、途中で頓挫してしまったようです。
しかし、朝凪軽さんと武藤真晴さんが後を引き継ぎ、無事に完成まで漕ぎつけました。
ということで今回は【TO・RA・WA・SE ~囚われの偽妃が夢みる初夜~】を紹介します。
抜きゲーに分類される作品ですが、TS=性転換というジャンルをストーリー性にも生かしている良作です。
どんな人向け?
- TSゲーが好きな人
- ベコ太郎さんの原画が好きな人
- 声優の一色ヒカルさんのファン
- エッチシーンとストーリー性の調和を求めている人
- 心情の変化が丁寧に描かれている作品を求めている人
攻略情報など
プレイ時間
私のプレイ時間は、ボイスをだいたい聞いて6時間ほどです。最初のエッチシーンまでは15分ぐらいかかりました。
攻略情報
ヒロインの雪にたいして誠実な選択肢を選んで入ることのできるエンディングを最後にまわすことを推奨します。
システム
難易度 | 修正パッチ | バックログジャンプ |
簡単 | なし | あり |
備考 | ||
- |
感想
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どんなお話?
本作の舞台は、東欧にある古城を改築したホテルです。
ちなみに私は「古城」というハンドルネームで執筆しているのですが、この記事内に登場する「古城」という単語は「古いお城」という意味です。
すみません。紛らわしてくすみません。
自分の名前をアピールしている痛い奴ではないので悪しからず。
――閑話休題――
主人公とヒロインは欧州人!
というワケではなく、旅行でこの地に訪れた日本人カップルです。
主人公の恋人の名前は雪。
髪型がインテークのヒロインは、エロゲでは久しぶりに目にしたのでテンションが上がりましたね。
――閑話休題――
この地にただ旅行をしに来たワケではなく、ほかの目的も隠されていました。
実は主人公は、ここで恋人である雪にプロポーズしようと決めていたのです。
プロポーズの言葉をうけ、笑顔をうかべながらも涙をながす雪。
まるで祝福の鐘が聞こえるかのような、幸せそうな光景が広がっていました。
プロポーズ成功後の初夜。幸福に満たされた2人。
2人を見ているだけでもこちらも幸せな気分になります。
だけど……あれ……なんか薄めのエッチシーンだな。
これは抜きゲーじゃなかったのかと、疑問が浮かびました。
しかし本作のジャンルを思い出してほしい。
本作はTSゲーです。
TSゲーにおけるノーマルなエッチは、NTRゲーにおけるノーマルなエッチと同じような扱いだということ。
つまり本筋のエッチシーンに入るための前座にすぎなかったのです。
このあと事態は急転。
雪のスマホに、会社から電話が掛かってきました。
社内で大きなトラブルがあったことが伝えられます。
プロジェクトマネージャーである雪は、トラブルを解決するために、急きょ、帰国することに決めるのでした。
主人公は、内心では動揺しつつも、理解をしめして帰国することを受けいれます。
しかし主人公の心には、大きな傷が付くのでした。
何日もかけて綿密に今回の旅行を計画し、煩雑な手続きをこなし、お金をかけてホテルのスイートを押さえました。
なによりも雪との時間を大事にしたいと思っていた主人公にとっては、そこに込めた思いを踏み躙られたような気分になったのです。一生に一度しかない2人の大切な時間よりも、仕事を優先するのかと。
悲しみの感情を吐き出し、疲れきった主人公は、そのまま眠りにつきます。
………………
…………
……
夢のなかで、ヤルバ&マザナという双子の悪魔と出会いました。
んで、なんやかんやあって女体化することに……。
すんません。途中から説明が面倒くさくなってきて、肝心な部分をすっ飛ばしました。
が、ここまでに説明してきた内容で、本作の良さを知る下地はできたと思います。
その後の内容およびポイントは以下の通りですね。
- 夢の中で、ヤルバとマザナに快楽を教え込まれて、徐々に女の喜びを知る主人公
- 夢の中での出来事とリンクするように、現実の体が女へと変化していく
- 心も体も女へと変化した果てに、主人公はどのような幸せを掴むのか
主人公は女体化したのちに、エミリア=みあという名前を付けられます。
トラワセは、性転換の果てに見つける幸福という、エッチシーンに絡めたストーリー展開が素敵な作品でした。
エッチシーンについて
卑語あり。ピー音あり。アナルモザイクなし。
過程が丁寧な調教ゲーに似たエロさがある
序盤はヤルバとマザナに徐々に「女として味わう快楽」を教え込まれるという内容。
原画家のベコ太郎さんといえばお尻の描写のエロさが特徴的です。お尻がいい感じにエロいシーンがそれなりに用意されていて満足。
レジェンド声優の1人である一色ヒカルさんの名演も光っています。序盤の男らしさの残る口調&声色と、終盤の女らしさ全開になる喋り方の違いが半端ない。
みあは、最初はキツイ口調で反抗しまくるんですが、段々と快楽におぼれて媚びるようになります。
【みあ】
「おま◯こっ、おま◯こぉッ! 私のッッ――みあのおま◯こッ、イかせてッ、くださいぃいいいッッ!!」
序盤の頑な態度を考えると、ここまで媚びるように変化するだけでもエロいです。
選択肢にもよりますが、中盤からはデミトフが竿役になるシーンもそれなりにありました。
上の画像のシーンでは、内心では「男のちんこなんか絶対にしゃぶりたくねぇ」と思っているのに、あまりにも凶悪な「見せ槍」に「はぁはぁ」言いながらメス犬のように息を荒げているシーン。
凶悪なチンポに犯されて、何度も何度もイカされた挙げ句、野太い声で絶叫するサマはとんでもなくエロい。
序盤こそあまり喘がないようにしていたみあが、枷がハズレたかのように乱れまくり、チンポには敵わないと言わんばかりの嬌声をあげ、相手が喜ぶような媚びるセリフを言いまくります。
男のままだったら見せなかったであろうトロケ顔をうかべていますね。これもある意味幸福の形なのかもしれません。
この状態でチンポを口元に持っていったら、「しゅきぃ……」とか言いながらお掃除しますからね。
あまりのギャップにビックリします。
トラワセは、女体化していく過程と、それに伴う変化がかなり丁寧に描かれている作品です。
エッチシーン以外でも、女物の下着をつけてみるシーンや、生理がくるシーンなど、かなり細かい描写があります。
そして肝心のエッチシーンでは、「見た目」や「口調」や「表情」や「心境」が、少しずつ変様していくのが面白いです。
まるで、出来のいい陵辱ゲーや調教ゲーをプレイしている気分になりました。
ネタバレ感想
まとめ
ココがイマイチ
- 魔女裁判とは?
- 値段のわりにボリュームは不足気味
- エンディングムービーがどのルートでも同じもの
ココがおすすめ
- みあの表情が素晴らしい
- 一色ヒカルさんの演技が光っている
- 女としての快楽をおぼえる描写が丁寧に描かれている
- とあるルートの展開には、思わず目が潤んでしまった
- TSというジャンルをストーリー展開に生かしていて見事
TSというジャンルの良さが、エロさとストーリー性の両方に上手いこと作用している傑作です。
ジャンルの特殊性からか、まだそこまでプレイしている人は見当たりません。
今のうちにプレイして、隠れた良作を知っているんだと、友人知人にマウントを取りましょう。
そう……それこそがあなたの得ることができる幸福の形なのです(錯乱)。
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