7,086文字
オレ、男だけど女騎士なのっ!?
乙女の剣と秘めごとコンチェルト(ensemble) | |
ジャンル ―― 女装×騎士学園ADV | |
発売日 ―― 2023年07月28日 | |
パッケージ版価格 ―― 9,800円(税込10,780円) ダウンロード版価格 ―― 9,800円(税込10,780円) | |
評価
評価 | おすすめ度 |
★★★★★ | |
満足度 | |
作品の紹介
いきなりですが問題です。
このなかに1人男の子がいます。いったい誰だか分かりますか?
答えは、当感想記事のつづきをお読みください。
ということで今回は【乙女の剣と秘めごとコンチェルト】を紹介します。
公式略称は【乙秘】です。
女装主人公モノの作品のなかでも面白い部類だったかと。
どんな人向け?
- 女騎士が好きな人
- バトル展開が好きな人
- 女装×学園潜入モノが好きな人
- キャラクターデザインに心惹かれた人
- エッチシーンにも手を抜いていないキャラゲーを求めている人
攻略情報など
プレイ時間
私のプレイ時間は、ボイスをだいたい聞いて16時間ほどです。最初のエッチシーンまでは4時間半ぐらいかかりました。
攻略情報
選択肢は1ヵ所です。意中のヒロインを選ぶだけなので、攻略サイトは必要ないでしょう。推奨攻略順はありません。特にコダワリのない人は、選択肢の場面でセーブをしておき、上から順番にプレイしていきましょう。
システム
難易度 | 修正パッチ | バックログジャンプ |
簡単 | あり | あり |
備考 | ||
※初回オンライン認証あり |
感想
どんなお話?
「ひなちゃん、私よりずっと可愛いもん。結婚なんてできないよ」
幼少期に、好きな女の子から振られてしまった主人公の空木日向。
振られた理由は「私よりも可愛いから」。彼は、中性的なルックスをしていたのです。
すこしでも男らしくなりたいと思った日向は、剣術を習いはじめて、海外に留学します。
本作は、日向くんが日本に帰ってくるところからお話がはじまるのです。
従姉妹の働いている『銀蘭学園』に招かれるのですが、この学園には大きなステージがあり、舞台のうえで2人の少女が戦っていました。
少女が持っている剣はそれぞれ異なり「レイピア」と「打刀」です。これは、立体映像の武器をつかって戦う『舞闘』と呼ばれる競技なんだとか。
日向は、学園長に言われるがままに女装をさせられ、卑猥な衣装に着替えさせられます。
どうやら舞闘では、鎧を立体映像により再現しているため、『フィエルテ』と呼ばれる恥ずかしい衣装を纏わなければならないようです。
そして、舞台上につれだされて、学園最強といわれる少女と戦うことに……。
日向は、いままで学んできた技術の粋を結集して、見事に勝利をおさめました。
学園長は言います。
「ヒナちゃん。――いえ、空木日向くん。この学園で、剣術を教えてみる気はない?」
あれよあれよという間に空木日向くんは、卯花陽菜という偽名をつかって、女学園に通うことになりましたとさ。
めでたしめでたし。
本作は、女装主人公モノの作品で、騎士同士の戦いと、恋愛ストーリーを楽しめます。
ヒロイン紹介
小柴 杏奈 CV:円志乃
小柴杏奈という名前を略して「こしあん」と呼ばれている。日向とは家が隣同士の幼なじみ。しかし、10年以上疎遠だったことと、女装していることから、彼の正体に気づかない。
天海 依夜 CV:風鈴みすず
上級生。2年連続で最優秀騎士にえらばれた学園最強の女。感情が表に出ることが少なくクールな雰囲気。しかし、可愛いものが好きという一面がある。
クレール・メルル CV:白月かなめ
フランス人留学生。スキンシップと称して抱きついてくるフランクさ。フランスだけにね。お後がよろしいようで。ボンジュール。メルシー。トレビアーン。
椋木 梨理 CV:榎本ねむ
1年生のなかでは並ぶものなしの実力者。主人公のことを「センセ」と呼ぶのが可愛い。若干、幾分、極小の、1ナノメートルぐらいのメスガキ成分を含んでいる。
椋木 美実 CV:加々美澪
梨理のお姉ちゃん。誰とでも仲良くなれるコミュ力の塊。しかし、ルートが用意されていなくて、ユーザーとは懇ろな関係になれなかった。どぼじで……(´;ω;`)
宮守 睦月 CV:月野きいろ
銀蘭の歌姫と称されるほどの歌唱力をもつミステリアスな少女。彼女と仲を深めるエピソードは用意されているもののエッチシーンはなし。どぼじで……(´;ω;`)
本作の見どころ
舞闘がけっこう面白い
異種格闘技ならぬ「異種剣技」ともいえる舞闘の試合ですが、期待していたよりも面白かったです。
主人公が女装して女学園で無双する感じだと思っていました。
近年、問題になっているじゃないですか。
トランスジェンダー女性(体は男・性自認は女)が女子スポーツの試合に参加して、大会をめちゃくちゃにしてしまうことが。
しかし本作の主人公は、学園のトップクラスの騎士とは、実力が拮抗していました。
自分には馴染みのない武器をつかっている相手とどう戦うのか、そういう部分が面白かったです。
途中から、連弾舞闘という2対2で戦うルールが導入されるのですが、ルートによって誰と誰がコンビを組むのかに違いがあります。組み合わせにバリエーションを持たせていたもの面白いポイントでした。
しかしこの連弾舞闘、片方の戦いが白熱しているあいだ、もう片方が手を止めて見入ってしまうという展開がしばしばあったのが勿体なかったです。うまいことコンビネーションを駆使して戦う試合もあったんですけどね。
さまざまなパターンの女装バレ展開
トラブルによって早いうちにバレてしまい、その後にギクシャクしてしまうパターン。自分からバラすことになるパターン。てっきりバレたと思っていたものの、実はバレていなくて、自爆することになってしまったパターン。状況証拠を結びつけて気づかれてしまうパターンなどなど、女装主人公モノの花形展開である「女装バレシーン」に、さまざまなバリエーションが用意されていて素晴らしかったです。
もしかしてバレた!?
バレとらんやないかーい!
っていう焦らし展開も用意されているのがGOOD。
こしあんが可愛い
少しぐらいは個別ルートの内容に触れないと、魅力が伝わりづらいと思うので、私の好きだった展開をちょっとだけ公開します。
内容を知りたくない人は飛ばしてください。
杏奈ちゃんのルート。
彼女は、幼なじみである日向くんのことが好きでした。
日向くん=陽菜ちゃんということに気づかないまま、日向くんへの好意を全開にしている展開が素晴らしかった。
離れ離れになっていた期間が10年以上もあるのですが、ずっと彼のことを想い続けてきた杏奈ちゃん。
日向くんの連絡先をゲットしたときには、でかい声であげて喜びを表現していました。
彼女は自室で、チャットアプリの素っ気ない挨拶をながめて嬉しそうにニヤニヤしています。同じ文章を何度も何度もくりかえし読んでしまうほど嬉しかったようです。
返信しようと思うものの、なんて書けばいいのか分からずに、文章を書いては消して、書いては消して、ただ時間だけが過ぎていく。
結局、杏奈ちゃんは、今の自分の姿を見てもらおうと考えて、翌日に陽菜ちゃんと一緒に写真を撮ります。
1人で写るのは恥ずかしいからと、ツーショットを撮りました。ですが、この写真を送ってしまったら、日向くんは陽菜ちゃんのほうに目がいくんじゃないかと悩みます。
そこで、自分1人が写った写真をあらためて撮ることにしました。ちょっとでも魅力をアピールしたいと考えつつ、何度も写真を撮りなおしているうちに、テンションがおかしくなっていく。すこし過激なサービスショットを送ってしまうのです。
翌日に、ブルーなテンションになっている杏奈ちゃん。
好きな男にたいして、テンションが上がったり下がったり、アピールしたり、自爆したりと、振り回されている展開には、彼女の魅力がギュギュッと詰まっていたと思います。
ただこの子……
人気投票の順位がふるわないんですよ。
それほど、魅力的なヒロインが多い作品ということでしょうか。
私もぶっちゃけ全ヒロイン気に入りましたし。
エッチシーンについて
卑語あり。ピー音あり。アナルモザイクなし。
基本的には、陽菜ちゃんが襲われるような展開が多いです。9割ぐらいは女装した状態でのエッチシーンでした。
クソ邪魔なピー音があるのですが、卑語をまじえた蠱惑的なセリフ回しがエロい。
ビジュアルの良さも相まって、ある程度の実用性があるエッチシーンだったと思います。
尻フェチとしては、クレール様のボリュームあふれるケツがエロかったことに言及したい。
ご奉仕シチュが多くて、「出していいよ」「イッていいよ」「精液をかけて」「精子を飲みたい」などなど、まるで自分のすべてを受け入れてもらえたかのうような甘々な言葉に魅了されました。
また、女装主人公モノならではの、主人公のオナニーシーンが用意されているのも素晴らしかったです。
このシーンは、ストーリー展開的にも必要性の高いものでビックリしました。
ネタバレ感想
まとめ
ココがイマイチ
- 一部ルートでバトル展開がおざなりだった
- 魅力的な攻略不可ヒロイン
- ピー音が邪魔
ココがおすすめ
- 舞闘の描写が思っていたよりも良かった
- エッチシーンのセリフ回しがいい
- バラエティ溢れる女装バレシーン
- キャラクターデザインがGOOD
- どのヒロインも魅力的
- ED曲がいい
ensembleが制作する女装主人公モノの作品「乙女シリーズ」のなかでも、本作の評価は高いと思います。
女装主人公モノの良さを味わえるのはもちろん、バトル展開や、恋愛描写も楽しめます。
声優やイラスト目当てで買うのもアリでしょう。
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