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夢に恋して、恋を夢見る―
| アマカノ3(あざらしそふと) | |
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| ジャンル ―― ひとつ屋根の下で恋する彼女と俺の純愛学園ADV | |
| 発売日 ―― 2025年09月26日 | |
| パッケージ版価格 ―― 12,000円(税込13,200円) ダウンロード版価格 ―― 11,000円(税込12,100円) | |
評価
| 評価 | おすすめ度 |
![]() | ★★★★★ |
| 満足度 | |
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作品の紹介
今回は【アマカノ3】をご紹介します。
甘ったるい恋愛描写が楽しめる作品です。
あまりの甘さに頭がおかしくなりました。現在自分が何というタイトルの作品をプレイしているのか忘れましたね。私がプレイしているのは「何カノ」だったっけ。「アマカノ」か。タイトルの通りの甘さやんけ。素晴らしいじゃないですか。

私が所持しているのはパッケージ版です。
どんな人向け?
- グラフィックに惹かれた人
- 温泉街の風景を堪能したい人
- ギャップのあるヒロインに惹かれる人
- 1対1の丁寧な恋愛描写を求めている人
- エッチシーンの濃いイチャラブゲーを求めている人
攻略情報など
プレイ時間
私のプレイ時間は、ボイスをだいたい聞いて 25 時間ほどです。最初のエッチシーンまで5時間半ぐらいかかりました。
攻略情報
攻略したいキャラのアイコンを選んでいくだけ。自力攻略は容易でしょう。推奨攻略順はありません。参考までに私のプレイ順は『 レティ → 冬樺 → 叶夢 → 詩夢 → さゆみ 』です。
システム
| 難易度 | 修正パッチ | バックログジャンプ |
| 簡単 | あり | あり |
| 備考 | ||
| ※パッチを当ててからプレイしてください。 | ||
感想
アマカノ3の特徴
アマカノとは?
アマカノとは、1対1の恋愛を丁寧に描いた作品です。思わずニヤニヤしてしまう、甘いイチャラブ描写を楽しめますね。
過去にアマカノシリーズを紹介した際に、当サイトに以下のような声が寄せられました。
被害者たちの悲痛の叫びが……!
これ以上被害者が出ないように忠告しますが、糖分の過剰摂取にご注意ください。
浸りたくなる世界観

アマカノシリーズといえば、高品質なグラフィックも相まって、そこに住みたくなるような世界観が形成されています。本作の舞台は「温泉街」ですね。季節は「夏」です。夏の定番イベントも用意されていますよ。

私のお気に入りの背景は、主人公たちが生活をする「楽々浦寮」の夜の姿。白くて眩しいライトが苦手です。オレンジ色の明かりが好きなんですよ。なんだかホッとする感じで。
過去作はプレイしたほうが良いのか?
舞台も登場キャラクターも一新されています。過去作をプレイする必要はありません。
しかし、前作をプレイした人ならニヤリとできる仕掛けがありました。今作のファンサービスは、あらゆるエロゲのなかでも抜群に上手くて舌を巻きましたよ。私が1番評価したいのは、ファンサービスの上手さだと主張したいほど。
アマカノ3をプレイした人は、私の見立てが合っているのか確認してください。
シリーズ過去作よりも進化した部分
動いても綺麗なままのグラフィック
この動画は体験版範囲のもの。本作にも立ち絵にモーションが付いているのですが、動いていてもボヤけないほどに高品質。「VTuber」のようなヴァーチャルな配信者と、モーションの相性は良かったですね。
演出の進化

エロゲによくある展開として、ヒロインが「服」や「水着」を買うために何着か試着をするシーンがありますよね。アマカノ3においては、カーテンをシャッと開閉して水着をチェンジする演出には感心しましたね。
1つ屋根の下で生活

主人公は、祖母の代わりに女子寮の食事係になりました。ヒロインと1つ屋根の下で生活をする作品です。シリーズのなかでも賑やかさがあり、ストーリー展開の幅が広がっていたかと。
キスシーンの謎の煙

ただ、キスをするときに、謎のハート型の煙につつまれる演出だけは笑ってしまう。
歴代で1番「あざらし」推し
あざらしそふとの作品といえば、作中にあざらしが登場することもしばしば。
今作では、おそらく1番の出演率だったかと。
作中では「あざらし財閥」があらゆる業種を支配していますし、あざらしの絵馬、あざらしの食べ物、あざらしのクレカ、あざらしのヌイグルミ、エトセトラエトセトラ。挙句の果てには本物のアザラシまで。

気が狂いそう。
ヒロインをご紹介
柳木 叶夢(CV:星野うちゆ)
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明るくてノリのいい後輩ギャル。

完成度的な意味合いでは、叶夢ちゃんのルートが1番良かったですね。「ネイル」と「写真」の2つを軸にして、1本筋の通ったストーリーを展開していたのですから。

ヒロインたちと1つ屋根の下で暮らしているという設定が活かされていたのも叶夢ルートでした。主人公との恋愛描写が濃密に描かれつつ、姉妹の絆に関するエピソードも盛り込まれていましたので。
柳木 詩夢(CV:明羽杏子)
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皮肉屋でメンドクセー女。だがそこが可愛い。
アマカノシリーズには「甘え度」と呼ばれる、好感度のようなものを数値化したシステムがあるのですが、

詩夢ちゃんは、初っ端から「-100%」で笑ってしまいました。

プレイを開始してすぐに、フルスロットルでグサグサと刺してくるんですもん。普通ならへこたれちゃいますよね。しかし主人公は、ポンポンと言葉を打ち返している。
ネット際で凄まじい反応速度で言葉を返すこの技術 ―― これはアレですね。
ボレーの名手と言われた「ロジャー・フェデラー」氏。

引用元:https://tennisclassic.jp/article/detail/2306
何を言っているんだよ私は。テニスよりもペニス。テニスよりもペニス。
―― 閑話休題 ――

見てくださいよこのイラスト。詩夢が主人公のことを興味深そうに観察しているシーン。主人公はやや緊張しながらも釣りに集中している。カラッと晴れた空、穏やかな波の音が広がるなか、まだ距離感をつかみきれていない二人が醸しだす独特の空気感がたまりません。なによりも詩夢の顔が可愛すぎる。めっちゃ好き。最高です。
・・・
詩夢は、ツンデレ好きの私にドストライクでした。
ツンからデレに移行していく「原初のツンデレ」。そして素直になれない態度を取ってしまう「現代のツンデレ」。どちらの性質も兼ね備えているので最強です。
過去作同様に「ANOTHER VIEW…」が用意されているのですが、その恩恵が大きかったのは詩夢でしょうね。だって、表面上はツンツンしているのに、1人きりでいるときに乙女な表情を見せてくれたら、破壊力が高すぎますやん。
鴻 さゆみ(CV:実羽ゆうき)
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複数の性格を使い分けるぶりっ子ちゃん。


彼女のルートを語ろうとすると、どうしてもネタバレになってしまうので口を噤みます。
さまざまな仕掛けが施されている面白い個別ルートでしたね。ストーリーで1番の肝となるのは「演じ分け」の部分でしょう。
御所院 冬樺(CV:三咲里奈)
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日本で1番巨大な財閥のお嬢さま。

現金で買い物をするという概念すら持ち合わせていなくて笑いました。
彼女のエピソードは、飯、飯、飯。そして飯。さらに飯。すごく飯。

お嬢さまが添加物たっぷりのカップ麺を美味しそうに食べているシーンには眉をひそめました。これはもう敗戦濃厚だろうと思っていましたが、そこはアマカノシリーズ。しっかりと冬樺も魅力的なヒロインとして仕上げられていましたね。

私が感心したのは「メシの顔」の演出。
メシの顔とは、マンガやアニメにおいて、女の子がご飯を食べたときに見せる色っぽい表情のこと。“メスの顔”という言葉に掛けた表現でしょう。『食戟のソーマ』という作品のメシの顔は、裸になってエクスタシーを感じる描写へと進化していました。


さらに『食戟のソーマ』では、男女平等にメシの顔が披露されていてオモロイですね。この演出をオマージュしたメシの顔を見せてくれたのが冬樺ちゃんなんですよ。
結局、私も飯のことしか語ってねぇ!
冬樺はね、三咲里奈ボイスが最高でしたし、将来は財閥のトップに立つという矜持を抱えている素晴らしいキャラでしたよ。
スカーレット・斑鳩・ウィスタリア(CV:柚木つばめ)
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仕えるべき主人のいない野良メイド。彼女は「レティ」と呼ばれています。

先輩であるはずのレティが、年下の主人公のことを“ご主人様呼び”するとかエロすぎません? 丁寧な言葉遣いと丁寧な所作が最高ですよね。
ひゃっほーって気分で個別ルートをプレイしていたら、思ったよりもヘヴィな展開をブッ込まれてビックリしましたよ。
クールというよりも「無感情」だと表現したほうが適切な彼女の世界が色づき、さまざまな表情を見せてくれるようになった変化が最高でしたぜ。
エッチシーンについて
卑語あり。ピー音なし。アナルモザイクなし。
全員巨乳なんですが、陥没気味だったり、長乳だったり、個性が付けられていましたね。

叶夢ちゃんから胸を見た感想を聞かれて「なっが……」と答えた主人公には笑いました。
俺様はこんなこと言わねぇ!
いや良いんだけどさ。そんなことより私の好きなシーンをご紹介しましょうか。

お尻が見切れているのは不満ですが、シチュエーション的にはブッ刺さり。日本1の財閥のお嬢さまが、教室で媚びポーズを取っているのがエロい。そして、尻を叩かれては喜び、尻に挿入されては喜んでいてるんですよ。汚れを知らなかった生粋のお嬢さまが。
しかもね、このような背徳的なセックスをする前に、彼女のご両親とも顔を合わせているわけですから、余計にイケナイことをしている気分になってしまうのですよ。どうやら私は「情報」によって興奮度合いが増していく性質らしい。

もう1つぐらいぶっ刺さったシーンを紹介しましょう。

さゆみの「性癖ブッ壊しシチュ」です。性癖ブッ壊しシチュという言葉は、私が作った造語である。たとえば上の画像のシーンでは、授業中に手コキしているわけですよ。主人公は当然の倫理観を持っているため、授業中に性的な行為をすることはご法度。まして、人に見られる可能性のある場所でするべきではないと考えています。しかし、実際にチンコを扱かれてしまい、背徳的な興奮を覚えてしまう。今までの価値観を“壊される”ような快楽を味わう ── これこそが、性癖ブッ壊しシチュエーションです。
さらに、2人が帰宅したあとにもHシーンが続きますが、こちらも性癖ブッ壊し系。隠語媚び☆背信的☆謝罪ックス。何を言っているのか分からないでしょうが、ネタバレになるので多くは語りません。ただ、このシチュエーションが非常に刺さりました。お尻の見えるアングルでしたし。

フェラシーンは爆音系のキャラが多かったですし、オホ声気味の喘ぎ声もありましたし、仰け反り差分なども用意されていましたし、総じてHシーンには力が入っていたかと。
まとめ
ココがイマイチ
- サブモニターでフルスクリーン起動不可
- テキストウィンドウ消去でボイスカット
- テキストウィンドウがフワッと開閉
ココがおすすめ
- 思わずニヤけてしまう恋愛描写
- 巧妙に隠されたファンサービス
- グラフィックが美しい
- 浸りたくなる世界観
- 魅力的なヒロイン
- 濃いHシーン
- 進化した演出
重いものを背負っているヒロインもいれば、小さな悩みに囚われているヒロインもいる。多様なヒロイン属性と、それに伴うストーリー展開が楽しめる良作でした。
昔懐かしの要素が入っている一方で、現代的な作りの部分もあるのが面白いところ。現代的な要素の例としては、ヒロインだけでなく主人公も化粧をして初デートに臨んだこと。今どきのイケてるメンズは化粧をしている人もいますからね。
頬の筋肉を鍛えたい人は、ぜひプレイしてください。プレイ中は終始ニヤニヤしてしまうでしょうから。
ヒロインの 恋 と 夢 を追う物語を、ぜひとも楽しんでくださいませ。
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