「エロゲって何が楽しくてやってるの?」って声を聞くことがありますよね。
今回はそれに対する回答を、今一度かんがえてみようと思います。
以前こんな書き込みを見たことがあります。
エロゲって何が面白いの?
ゲーム性やクオリティを求めるなら一般ゲームの方がいいだろ。
エロ方面なら、ネット上でエロ動画やエロ同人やエロCGが見れる。
物語が読みたいならば、ドラマ・アニメ・映画・小説・漫画……なんだってある。
キャラ萌えならばアニメやライトノベルで満たせる。
内容はだいたいこんな感じだったはず。
そもそも、この文章を書いている途中疑問に思わなかったのでしょうか?
いろいろな要素が含まれているんだな……と。
確かに購入する値段がネックに感じる人もいるでしょうが、すぐに売ってしまえばある程度の資金回収はできます。
また中古購入という手もあるでしょう。
パッケージが見つかったらマズイという人ならば、今はほとんどのエロゲがダウンロード販売されていますので、困ることは少ないでしょう。
ではここから、具体的にどんな利点があるのか考えていきましょうか。
おおまかに7つの要素に分けました。
※画像はDMMです。
1:各ヒロインを攻略できる
私のなかでは、これが一番の利点になります。
アニメを見てて、またラノベや漫画を読んでいて一番不満に思っていたことといえば
自分の好きなヒロインに限って、メインヒロインではないこと。
・「ラブリーマイエンジェル」なあの子を振りやがって……
・「美海ちゃん」一択だろ……
・俺は「テッサ」のほうが好きなんだよ……
・ユリカも好きだし「ルリルリ」だって好きだぜ……
・あのメガネのヒロインよりも「柑菜ちゃん」の方がカワイイだろ……
・加藤ちゃんも好きだけど、「英梨々」や「詩羽先輩」だって攻略したい……
・西野派なんだけど、「東城」や「さつき」の悲しむ姿を見て心がゆらいだ……
いろいろな不満を抱きました。
あなたもそんな経験があるんじゃないですか?
しかし
エロゲならば、各ヒロインの攻略ルートがあるのです!
もちろん叶わない恋の美しさだってありますよね。
それはエロゲでも味わうことが可能です。
また、ヒロインそれぞれのシナリオの完成度に格差があることもあるでしょう。
攻略できないヒロインが存在することもあります。
ですが、要望が強ければ、FDでメインとして扱われたり、ヒロインに昇格することもあるのですよ。
何にせよそれぞれの女の子との物語が見れるのはエロゲの素晴らしさの1つであることに変わりはないです。
2:18禁ならではの物語・要素がある
これは、「物語が見たいなら、アニメやライトノベルなど他の媒体で楽しめばいいじゃん」という発言に対する一つの回答ですね。
・18禁ならではの物語とはどういうことか、いくつか例をあげます。
性描写を交えた恋愛模様
性描写を交えることにより、他の媒体ではなかなか描けないようなディープな恋愛を書くことが可能になります。
また単純に背徳感の強いHなストーリーが描かれている作品もあります。
他にも、「性的なトラウマ」「インモラルな関係」「堕落した生活」「世間一般とはズレた価値観」など性描写があるからこそ表現できること……というものがあります。
※ちなみにこの作品……新規ユーザーさんは絵柄が古臭く感じるかもしれませんが、18禁ならではのストーリーが魅力的な名作ですよ!
グロ描写のある物語
これもエロゲ独特のストーリーといえますね。
18禁であるということは、エロ方面だけではなくグロ方面の規制もゆるいのです。
他の媒体では味わえないレベルのグロい描写がある作品もあります。
※グロ要素ありで知名度が高い人気作といえばゴアでしょう。
違法行為のある作品
ドラッグを取り扱った作品。性犯罪や犯罪行為を扱っている作品。
違法行為が描かれている作品でもライトに描かれているものと、ヘビーに描かれているものに分かれています。
ライトに描かれているものとは、痴漢ものや調教もの、ロリっ子とのセックス、レ◯プ、寝取り寝取られ寝取らせ、浮気不倫など扱ったもの。現実世界では満たすことのできない欲求を抱えた人には大きな需要があることでしょう。
※スタイリッシュ痴漢ゲーム。おすすめ抜きゲー。
ヘビーに描かれているものとは、上で挙げた行為の心情を事細かに描いていたり、ドラッグを使って狂っていく人生を描いていたりと、かな~り重たい物語に仕上がっているもののことです。
※そこまで重い作品ではないですが、クスリを扱った良作といえばコレでしょうね。
・それでは次に、ゲームならではの特性。アニメと違い尺が決まっていないからこそ描けること、漫画と違い週刊もしくは月刊連載ではないからこそ描けることをあげていきます。
電波作品
アニメや漫画だと、おそらくは長々と電波な描写がされていたら即切られるか、連載中止になる可能性が高いと思うんですよ。
エロゲーってそこそこ値段はしますし、「買ったんだから最後までやるか」と思う人もいますので、アニメや漫画やライトノベルに比べて、電波作品というのを作りやすいんだと思います。
合間にエロエロなHシーンを挟んでくれれば、それだけで飽きさせることなく物語を読み進められる工夫もできますしね。
※中盤がめちゃくちゃ電波な文章なので人を選ぶ作品。最後までプレイすると、最高の余韻が味わえます。
複数の結末
これはゲームならではの特性ですね。
さきほど複数のヒロインを攻略できることを利点にあげましたが、複数のエンディングがある作品もあるというのも利点なのではないでしょうか。
グッドエンドやバッドエンドがある作品。
それぞれ違った結末となるエンディングがある作品。
各ルートクリア後にグランドルートが出てくる作品。
また、たとえば寝取られゲーで2周目はヒロインの視点で物語が読める作品。
などなど
ゲームならではの複数の結末や複数視点が楽しめます。
※各ルートで大きく結末が変わります。傑作です。プレイ時間はとんでもなく長いので注意。初心者にはおすすめできません。
最後の方に山場を持ってくる
序盤がつまらない作品は、週刊連載の漫画や、途中で切られる可能性の高いアニメでは致命的です。
「買ったんだし最後までやるか」と思う可能性の高いエロゲの方が、序盤は面白くなくても中盤もしくは終盤に面白くなる作品、大どんでん返しがある作品などを描きやすいと思うのです。
※序盤はけっこう苦痛ですが、中盤以降は面白い作品。女装主人公ものの名作。
特殊なシチュエーションのH
たとえば寝取られものの同人誌で、出会いから徐々に近づいていく関係、だんだんと心や体を落としていく様子が丁寧に丁寧に描かれている作品がありますか?
ほとんどないと思いますよ。
その点エロゲーだと、そうした細かい描写をした末の寝取られ展開を描くことができるのです。
調教ものだって同じことが言えます。
そうしたものを味わってしまうと、他の媒体じゃ抜けなくなるかもしれませんね。
※寝取られゲーの傑作。心を抉られたい人にはマジでおすすめします。めちゃくちゃエロいです。
・この項目の最後に、創作物だからこそ描けること、エロゲーだからこそ表現できることの特殊性を書いていきたいと思います。
バカゲー
アホらしくて笑えるシナリオのゲーム。
またはぶっ飛んでいる作品。
現実的にありえないようなHなシチュエーションのあるエロゲ。
ありえない設定のエロゲ。
様々なバカゲーが存在しています。
エロゲ以外じゃなかなか見ることのできないジャンルだと思います。
※(女の子のパンツなどに)変身してHなイタズラをするというおバカなノリのゲームですが、抜きゲーとしての評価は高いです。
電波ソング
電波ソングもエロゲーならではの要素です。
たまにアニメでも電波曲を見かけますが、エロゲだとそれ以上に凄い曲もたくさんあります。
※シコ太郎さん作詞の、ちょっとアレな歌詞が魅力的(!?)な曲。笑
もちろん「これがエロゲソングってマジ?」っていうくらい良い曲もたくさんありますので、勘違いされないように。笑
※名曲はたくさんあるので、なかなか一つには絞れませんでした。とりあえずfripSideの名曲をあげておきます。
AV or 現実ではできないシチュエーション
プレイ → エログロ、リョナ、スカトロ、蟲姦、獣姦、触手、ハードなSM。
相手 → 幼女、爆乳、エルフなどの他種族、ラミア・ハーピーなどのモン娘。姫・王女など高貴な身分の女。妹・姉・母・娘(近親相姦)。
能力 → 時間停止、催眠、洗脳、透明化、変身、感度〇〇倍、箱化。
これらは、一例にすぎません。挙げればキリがないです。
AVでもできるやつはありますが、たいていはチープな作りになってしまいますね。
3:やっぱり声優さんのボイスは強い
日本語がおかしくてスイマセン。笑
言いたいことは伝わったかと思います。
自分のお気に入りのキャラのカワイイ声を聞いているだけでも癒やされますよね。
アニメでも声を聞くことはできるのですが、アニメは大抵は1~2クールですので、エロゲの方が一人一人のキャラクターと長く付き合うことになります。
※ちなみに声優が一番豪華なエロゲーといったらコレでしょう。声優代だけでウン千万使ったとか。笑
なによりもアニメと違い「Hなボイスを聞ける」というだけでも価値が高いです。
たまに、そんなに好きなCGじゃないのに、声優さんのボイスだけでもヌケるってくらいエロさが増すこともあります。
それだけ声優のボイスというのは、破壊力バツグンということですね。
また声優さんの卑語が聞けるというのも大きな利点ですね。
(たまに、卑語にピー音が付いている作品もあります。無修正で聞ける作品も多いです)
創作物ならではの要素として、現実では言わせることのできないようなHなセリフを言ってくれる作品もあります。
非現実的なエロスがエロゲの世界にはあるんです。笑
声優さんのボイスによってエロさが増しますので、そこはエロ同人誌やAVよりも強みとなる部分ですよね。
4:CGのクオリティが高い
始めに言っておきますが、もちろんクオリティの低いCGだって存在しますよ。笑
「アニメの方が絵が動くしイイじゃん」という人もいるかと思いますので、このことを利点としてあげました。
やはりCGはエロゲーの顔とも言えますので、力を入れる部分なんですよね。
たくさんの枚数を書いて動かしているアニメと違い、一枚一枚のCGが重要となります。
ですので、その一枚に多大な労力とコストをかけているんです。
※2016年に美麗なグラフィックが話題をよんだ良作。
エロゲの楽しみの一つに「CGを集めること」があると思うんですよ。
物語のなかでハッと息を飲むようなキレイなCG、
自分の好きなキャラクターが最大限に可愛く描かれているCGと出会えることは格別の喜びです。
この項目の冒頭で「アニメは絵が動く」ということに触れましたが、エロゲだって動く作品はありますよ。
立ち絵を動かしたり、動画やムービーを挿入したり、アニメーションで動かしている作品だったりと色々な工夫がされているのです。
※フルアニメーション作品。良質な抜きゲー。
たしかに「紙芝居」と揶揄されることもあるエロゲーですけど、よく知りもしないで一纏めにしないでいただきたいですね。
5:いろいろな種類のゲームがある
私は、ジャンルをおおまかに4つに分類しています。
・シナリオゲー
→ストーリーに力を入れているゲーム
・キャラゲー
→キャラの可愛さを全面に押し出したゲーム
・抜きゲー
→Hシーンに力を入れているゲーム
・ゲーム性のあるエロゲ
→RPGやSLG、アクション、シューティング、推理モノなどゲーム性が高いエロゲー。
これらの要素が、いろいろ組み合わさって一つのゲームとなっているんですよね。
それに
物語の種類は千差万別です。
出て来るキャラクターたちも十人十色。
Hなシチュエーションだって千差万別。
6:さまざまな要素が含まれている
これまでの文章を読んできて、こう思われたかもしれません。
本当にたくさんの要素が含まれているんだな……と。
エロゲーは、
「絵」「動画・アニメーション」「テキスト」「声優さんのボイス」「BGM」「SE」「演出」「ゲーム性」「システム」
さまざまな要素によって構成されています。
さまざまな要素が組み合わさっていることによって、面白さの引き出し方がたくさんあるということですね。
ボリュームも凄いんですよ。フルプライスのエロゲーはラノベ10冊分に相当するという情報を目にしたことがあります。
それに加えCGやボイスやBGMや主題歌(&ムービー)など入っていますので、実は高めに感じられる値段は妥当なのかもしれませんね。
とうぜん短い作品や、もっと長い作品などいろいろありますので、長いのが嫌な人も短いのが嫌な人も安心して下さい。
他にも、縛りが少ないからこその自由さ。
自分で読み進めるからこその没入感。
いろいろな魅力がつまっています!
7:魔境である
ここまで、さんざん良い部分を挙げてきました。
もちろん悪い部分だってあります。
それを言わないのはフェアじゃないですね。
エロゲーというコンテンツおよび業界は魔境とも言えます。
ただ、そのマイナス点も「エロゲの面白さの一つ」ではないかと思うんですよ。ですから一つの項目としてあげたのです。
クソゲー・地雷ゲーが混在している
良い作品ばかりではありません。もちろん面白くない作品だってあります。まあアニメや漫画など他のコンテンツでも面白くないものは無数にあるんですけどね。
ただエロゲの場合は、絵がキレイでも内容がつまらない、もしくは致命的なバグがある……いわゆる地雷ゲーというものが存在しています。
※当時は生首フェラが話題になりました。今は修正され普通のエロゲーに。
いきなり地雷を引いたら元も子もないので、もし初心者の方でエロゲをやってみたいという人がいましたら
この記事を参考にしてください→【初めての一本はコレだ!】初心者におすすめのエロゲー
パッケージがかさばる
エロゲの箱はデカくてかさばるのです。それにHなイラストが書いてあるやつなんかは家族に見つかったら困るという人もいるでしょう。
ただ「それこそが醍醐味だ」と思うコレクターもいます。見つかると困る人は、ダウンロード販売を利用したりする手もありますので安心して下さい。
人によって合う合わないがある
・名作だと言われている作品が、非常に重くてドロドロした内容だったり
・高評価の作品が、難しい言い回しを多用していて読んでいて疲れるテキストだったり
・評価が高い抜きゲーが自分の性癖とは全然あわない作品だったり
・グロ描写があるものだったり
人によって合う合わないがありますので、評価だけをあてにしても仕方ない部分もあるのです。
公式サイトくらいはチェックした方がいいかもしれませんね。
私のサイトの感想では、できる限りどういう人に合うのかを書いていきたいと思っています。
能動的なコンテンツである
受動的なコンテンツであるアニメは、テレビをつけるだけでいいのですが、エロゲは自分でプレイするものですので、どうしても受動的なものよりもエネルギーがいります。
「なんだかやる気がおきない」ということも起こり得るわけです。
長く楽しむための方法としては、「いろいろなジャンルをプレイしてみる」「とりあえずexeファイルをダブルクリックして起動だけする」「少し時間をおいてみる」「エロゲをオートモードでながしておく」などの方法を試してみてください。
能動的ということは悪い面だけでなく、自発的にプレイするからこそ「楽しめる」「物語に入り込める」という利点もあります。
以上でこの項目は終わりです。
この記事でもエロゲ業界の魔境っぷりに多少は触れています→【必見!】エロゲー基礎用語・ネタ集
これらの悪い部分と良い部分がいりまじった玉石混淆っぷりこそエロゲの面白さなのかもしれませんね。
結論
悪いところだってあるかもしれない。
ですが、いろいろな要素が入っている「いいとこ取り」なコンテンツである。
縛りの少ない「自由なコンテンツ」である。
「やっぱり楽しい」「やっぱり面白い」そんなたくさんの「やっぱり」にあらためて気づけました。
結論まで書いてふと思ったんですけど、「エロゲーって何が楽しいの? アニメや漫画でいいじゃん」って
「余計なお世話じゃ!」
って話ですよね。笑
今までのこの記事を書いてきた時間はなんだったのか……
結局は楽しんだもん勝ちなのです。
「自分が好きならそれでいいじゃない」ってことですね。
※6月11日―追記
「なんでエロゲをプレイしているの? 現実の女の方がいいじゃん」というネット上の書き込みを思い出したので、追記します。
この質問に関して言えば……「意味不明」……です。
「カレーうどんが好きなんですよ!」って言っている人に対して「なんでカレーうどんを食べるの? 本物のカレーを食べたほうがいいじゃん」って言うようなものです。
「サッカーを見るのが好きなんですよ!」と言っている人に「見るよりも、実際にプレイしたほうが断然楽しいじゃん」と言っているようなもの。
別モンなんですよ!
人の好きなものにケチをつけるなんて言語道断。
自分の価値観を押しつけるのって如何なものでしょうか?
楽しんだもん勝ちなのです!