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――時間は人にとって最もやさしくて残酷なもの
――深く傷ついた心を癒やしてくれるかわりに、
あなたの想いを移ろわせて行く
| 君が望む永遠 ~Latest Edition~(âge) | |
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| ジャンル ―― 多重恋愛AVG | |
| 発売日 ―― 2008年03月28日 | |
| パッケージ版価格 ―― 8,800円(税抜) ダウンロード版価格 ―― | |
評価
| 評価 | おすすめ度 |
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| 満足度 | |
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作品の紹介
20周年ですよ! 20周年!
今年の8月3日で、君が望む永遠(無印)の発売から20年の月日が経ちました。
20年といえば、赤ちゃんが成人するぐらいの年月ですからね。とんでもねぇ事ですよこれは。
ということで今回は【君が望む永遠 ~Latest Edition~】を紹介します。略称は【君望】です。
購入を検討している人は、何も調べずにご自身で体験版をプレイするのが一番だと思います。
公式サイト
(Latest Editionのときに出た体験版なので、おそらくVista以降のOSではエラーがでて落ちます)
「第一章まるごと先行配布版」「演出比較版」とありますが、前者は当時雑誌などで配布していた体験版をまるまるプレイできます。後者はLatest Editionで進化した絵や演出が見られますが、冒頭のエピソードしか収録されていません。
体験版が楽しめたのなら、そのまま購入へGO!!

2001年に発売された【無印(モザイク抜け版)】と、2008年に発売した【Latest Edition】を持っていますが、どちらもWindows10ではプレイできませんでした。今回は【âgeアーカイブス ~20thBOX Edition~】に収録されているものをプレイしました。
どんな人向け?
おすすめできる人
- 体験版で心掴まれた人
- 三角関係を描いた作品が好きな人
- 鬱ゲー泣きゲーが好き or 耐性がある人
- 昼ドラみたいにドロドロとした拗れた展開が好きな人
- 有名な作品はおさえておきたい人
おすすめできない人
本作ではドロドロとした三角関係をえがいています。
主人公はヘタレだとか優柔不断だとかで叩かれがちです。
明るい展開を求めている人、うじうじグダグダと悩む主人公を見たくない人、選択肢を無視する主人公に嫌気がさしそうな人はプレイしないでください。
あとは昔の作品なので、処占NG展開は普通にあります。苦手な人はご注意を。
どれを買えばいいのか
まず【君が望む永遠】と【君が望む永遠 ~Latest Edition~】ですが、Latest Editionは演出を大幅に強化して、グラフィックをリファインしています。追加エピソードもあります。なのでLatest Editionを推奨します。

©âge

©âge
同じシーンでもこれだけ変わっているのです。
しかしLatest EditionはWindows Vistaまでしか対応していません。なのでâge作品がまとめられた【âgeアーカイブス ~20thBOX Edition~】を買うか、プレイできる環境を揃えるしかありません。今後【君が望む永遠 Reboot】が出るかも……という噂がありますが、âgeの開発速度は遅いですし、本当にでるのか分からないです。
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攻略情報など
プレイ時間
私のプレイ時間は、ボイスをだいたい聞いて55時間(第一章5時間/第二章35時間/第三章8時間/君が望む第一章7時間)ぐらいかかりました。最初のエッチシーンまでは5時間ほどです。
攻略
※一周目は、自分の心の赴くままに選択肢を選ぶことを推奨します。
攻略順
私がおすすめする順番は以下のとおりです。
①本編
(水月ルートを最後に推奨する人が多いですがお好きな順で大丈夫です。バッドエンド・玉野まゆルート・穂村愛美ルートを最後にまわすのは私的にはナシ)
↓↓
②第三章
(最後に水月)
↓↓
③君が望む第一章
(最後に遙)
システム
バックログ画面からのシーンジャンプ機能なし。
エッチシーン
卑語なし。ピー音なし。アナルモザイクあり。
感想
第一章について
以降ネタバレありで作品の内容にふれますが、何も情報を知らないほうが楽しめると思います。
第一章はあくまで前座で、第二章からが本番だという意見も多いですが、
私は第一章からめっちゃ好きです。
序盤は、慎二を「デブ専獣姦マニア」通称「デブジュー」だとイジったり、ウィットに富んだギャグがキラリと光っていました。
あの頃のただただ明るい楽しげなノリがめっちゃ好き。
変化が訪れるのは、夏祭りに4人で行ったあたりでしょうか。
ここからひたすら水月が、遙のことを後押しします。
あるとき遙は、放課後に思いきって孝之に告白します。遙を傷つけたくない孝之は断りきることができず、無責任にも告白をうけることに。しかし仮りそめの恋人関係は、本人同士だけでなく、水月や慎二とのあいだにもギクシャクとした軋轢をうみます。孝之のことを応援しようとする水月と慎二。友人関係をこわしたくなく、みんなの期待に応えようとする孝之。そして遙は、孝之がホントは自分のことを好きではないことに気づきつつも、彼からフラれることを恐れている。
それぞれの温度差がもどかしくて苦しい。
遙が、関係をつなぎとめようとして空回りする姿には胸がしめつけられました。
こんな歪な関係が長くつづくワケもなく、ついには決定的な亀裂がはいってしまいます。
そんなとき孝之は、遙が1年生のころから一途に孝之のこと好きでいたこと知ります。遙の思いの強さに胸をうたれた孝之は、真摯に向きあうことを決意。
彼は、かつて遙から告白された丘に彼女を呼びだし、あらためて自分から告白しなおすのです。
【孝之】
「いっぱい遅れて……ごめん」
【孝之】
「好きだ」
【孝之】
「もう遅いかもしれないけど……オレ……君のことが……好きです」
別れを切りだされるかと思っていた遙は、戸惑いつつも、嬉しさのあまり泣きます。
【涼宮】
「私……今でも……鳴海君が好きです。だから……」
【涼宮】
「だから……これからも……これからも一緒にいてください」
このとき初めて2人の気持ちが通じ合ったのです。
以前はいい加減な返事をしてしまったものの、きちんと誠実に向き合った孝之くんに感心しました。すっごい好きなシーンです。
ここからはもうラブラブイチャイチャ展開。バカップル化します。孝之くんが「ラヴ・テレパスィー」とかいう謎の発言をしだして、何いってんだコイツ、羨ましいぞこの野郎って気持ちになりました。笑
あくる日、孝之と遙はデートに行くんですが、孝之くんは電車で寝てしまい、終着駅まで起きませんでした。
しかし遙はまったく怒っていなくて、むしろ嬉しそうにしています。
【遙】
「……寝顔……可愛かったし……孝之君」
【遙】
「私の肩に、頭もたれかけてきてくれて……すごく……すごく幸せ」
もうここらへんから、私の脳みそのリミッターは決壊して、叫びたい衝動におそわれました。
「うがああああっ、いちいち可愛すぎだろっ!」
って。
2人は電車をおりて、駅のベンチに座ります。
ここで遙のデートの目的が判明するのですが……
【遙】
「これ……食べて欲しくて、ミートパイなんだけど……」
なんと、初めて上手につくることができたミートパイを、どうしても孝之くんに食べてもらいたかったのです。

©âge
孝之くんは遙の発言に幸せを感じ、今日という日を「ミートパイ記念日」と名付けました。
【遙】
「ミートパイ……記念日? ……くすっ……孝之君大袈裟だよぉ」
くすくす笑う遙かに目を奪われる……。
すごくうきうきして、舞い上がってる……。
イイじゃん別に。
それでイイじゃん。
【孝之】
「変だった? なんか昔そうゆうのあったじゃん」
【遙】
「ううん……変じゃないの……すごくうれしくて……」
オレと遙には、オレと遙のやり方があるんだ。
そうだ、それでいいんだよな。
旗から見たらこっ恥ずかしいやり取りかもしれないけれど、幸せな2人には関係ない。
自分たちは自分たちのやり方で幸せを求めるんだ。
そんな甘酸っぱい光景が、ここに広がっていました。
こんな幸せそうな2人を見せられたら、眩しすぎてモニターを直視できませんよ。
孝之くんは、ただイチャイチャと過ごしていたワケではありません。
遙と同じ大学にいくために、志望校を「白陵大」にかえて、受験勉強にはげみだしたのです。
付き合いはじめの幸せ絶頂なこの時期に、きちんと兜の緒を締めることのできる孝之くんは凄いです。

©âge
おまじないをして、一緒にいることを誓った2人。
永遠につづくように思っていた2人の時間。
事態はここから急転直下の展開をみせます。
8月27日。運命の日。
絵本作家展にデートに行く予定だったのですが、孝之が待ち合わせに遅れてしまいます。
待ち合わせ場所に行ってみると遙の姿がみえない。
なにか事故がおきたみたいで、騒然としている人々。
事故に遭ったのは……
ここでOPの「Rumbling hearts」が流れます。
ここまでの文章で、めちゃくちゃ私が入れ込んでいたことが分かると思いますが、あまりの展開に呆然としました……。
放心状態でした。
しかもここで体験版終了だったんですよ。
当時は公式サイトでは情報を隠して、普通の学園モノに見せていたんです。それでこの体験版。こりゃあ発売前から注目されますよね。
体験版による販促でここまで大きく盛り上がったのは、君望が最初でしょう。

©âge
そして意外なことに、発売前から、遙でも水月でもなくあまり出番のない「茜」の人気がすごくて、ファンサイトが立ち上がる始末。
これはやはり声優のミズハ……上原ともみさんの可愛らしいお声から発せられる「お兄ちゃん」という発言にノックアウトしたオタクが多かったからでしょう。
分かります。分かりますよ~その気持は。
第二章について
第二章からは辛く苦しい展開がつづきます。
活発で気が強いけど脆い部分もある水月と、大人しくて控えめだけど芯の強さがある遙。
その対照的で魅力的な2人のあいだで苦しむ孝之くんの傍らで、私も苦しみまくっていました。

第二章になってからの水月は強い!

©âge
孝之のことを献身的に支える水月の姿には胸がときめきます。
作中でもずば抜けて水月のエッチシーンが多いのですが、エッチシーンが2人の関係のバロメーターになっているのは面白いつくりでした。
孝之が離れていこうとするほど、水月は尽くそうとするのです。
水月のBADENDでは、決定的に狂ってしまいます。

©âge
ものすっごく悲しく痛ましいシーンなんですが、あまりにも倒錯的だったので、不覚にも少しだけ興奮している自分がいました。
ホントに……すみませんでした。

あと水月がフェラしているときに孝之が言いはなった、
【孝之】
「壊れ物なんだ……優しくな……」
というセリフはさすがに笑いました。
遙ルート
一番好きなのは遙ルートで、最後に「4人そろって写っている写真」の一枚絵がでてきて幕を閉じます。これがあまりにも素晴らしかった。
もう戻れないと思っていた4人が再びあつまり、写真を撮ることができるまでに関係を修復できたことに感動しました。
茜ルート
茜ルートでいちばん好きなのはエッチシーンのときのセリフ。

©âge
お姉ちゃんの恋人を好きになっちゃいけない……ずっとそうやって自分を戒めて苦しんできた茜。水月が孝之によりそっている姿をみても、自分の気持ちを隠しつづけました。
そんな彼女が孝之と心も体も結ばれたときに初めて「好きになってよかった」とつぶやきます。
好きになることの何が悪いのかと苦しみつづけてきた茜の気持ちが、やっと報われることができたシーンなのです。
マジでエッチシーンを飛ばしている奴らが信じらんない。
このあとの孝之が遙に別れを告げるシーンがあまりにも辛かったです。
【遙】
「お願い…………私をひとりにしないで」
【遙】
「もう誰もいなくなっちゃう」
【遙】
「みんな私を置いて行っちゃうんだもん」
【遙】
「ひとりにしないで……」
と泣きながら懇願し、ベッドから落ちてしまう遙。
こんなときに、
1、部屋を出る
2、振り向く
という選択肢を突きつけられるのです。
何回も「振り向く」を選んでしまい、なかなか茜ルートをクリアすることができませんでした。笑
水月ルート
みんな大好き水月ルート。めちゃくちゃ切ない終わり方でした。
孝之と遙が「マヤウルのおくりもの」のストーリーになぞってお別れするシーン。ここはマジできつかったです。
しかし、どのルートでも悲しい思いをしていた水月が報われて感無量でした。
文緒ルート
彼女の「エッチな誘い」は、乗っても断ってもロクなことにならない。地雷系女子です。
友達思いの優しい人なんですけど、めちゃくちゃビッチ。
軽い気持ちで手を出したら、大変なことになって笑いました。いや……笑えない。
でもこういうルート分岐があるのもエロゲの良さですよね。
蛍ルート
当時いちばんビックリしたのが蛍ルートです。
最初は、かる~いノリで、
【天川】
「しましょうっ、せっくす!」
と言ってきて、頭がおかしいキャラだと思っていました。
そっからまさかまさかの感動ストーリーになるとは、露ほどにも思いませんでした。
奇跡がおきて助かるんじゃないか……という淡い期待がうちくだかれる展開は衝撃でした。
文字通り蛍のように一瞬のきらめきだったけれども、孝之の心に残したものは大きかった。孝之は「蛍の夢」も一緒にせおって医者を目指すという、前向きで素晴らしい〆方でした。
愛美ルート
マナマナ……緑の悪魔と呼ばれているやべーやつのルート。

©âge
孝之くんを2階から突きおとして怪我をさせて監禁したり、おしおきと称してオシッコを飲ませたり、孝之の「部屋」と「友人」と「彼女」と「職場」を奪ったり、女物の服を着せたりします。最終的には孝之くんが豊胸手術をすることになり、そのあまりにもあんまりな展開に空いた口が塞がらなかったことを覚えています。
あゆまゆルート
ファミリーレストラン「すかいてんぷる」で働く2人は、重い展開がおおい【君望】のストーリーのなかで、めちゃくちゃ癒やしになっていました。
大空寺あゆや玉野まゆと接しているときは、楽な気持ちでいられたからです。
ですが、玉野まゆのルートの孝之くんは……正直ヘタレ具合が天元突破していて好きじゃありません。
さて大空寺あゆについてですが……

実はかつて発売前には大空寺あゆに注目しておりました。
目つきが悪いこの少女がデレたらカワイイんじゃないのかと。
思えばこのころから私は、ツンデレを好きになる素養があったのかもしれません。

今回の再プレイ時も、大空寺あゆのマウスパッドを敷いてプレイしました。笑
なんで惹かれるんだろう。
「あ、あんですと~!」
「うがあああああ~っ!」
「オマエなんか、猫のうんこ踏めっ!!」
めちゃくちゃ口が悪いのに、好きなんですよね~。
普段はツンツンしていて毒をはきまくるので、ちょっとデレただけでも破壊力バツグンに感じてしまう。
ずるい女です。

©âge
ほっぺが柔らかそうなのもポイントが高いですね~。
彼女と孝之の口喧嘩は、とっても楽しかったです。
第三章について
孝之のことをディスっていた知人の坂田くんが、私よりも先に「Latest Edition」をクリアしたらしく、第三章だと茜ルートを最後にしたほうがいいと言ってたんですよ。
私はそれを聞いて、坂田が手のひらを返すぐらいに孝之くんがカッコよく活躍するルートなのかなぁとワクワクしながらプレイしました。
そしたら……
全くの逆!
遙と水月を振ってまで茜ちゃんと付き合ったはずの孝之くんが、第三章でグダグダヘタレている。学生にまで説教される始末。マジで……マジで……テンションが下がりました。
茜ルートを最後にしたほうがいいと言ったアホの坂田を恨んでいます。
でも凄いですよね。
普通こういうアフターストーリーって、ヒロインと結ばれたあとの幸せな時間をえがくと思うじゃないですか。
だけど提示されたのは、どこまでも現実的な話。
むしろ付き合ってからがスタートだと思い知らされるぐらい、シリアスなシーンが盛り込まれていてビックリしました。
蛇足にすら感じる部分もありました。
しかし、水月ルートはすっごい良かった。
第二章のときには、「孝之と水月と遙」という狭い視点でとらえていたんですよ。だからこそ、そのとき水月の家族はどういう気持だったのか……広い視座をもたらした第三章はすごいです。
両親を説得するために、心に秘めていたことをぶちまけた水月の姿に感動しました。
君が望む第一章
「君が望む第一章」のはずなのに、マナマナのルートも追加されていて「君の望まない第一章」になっていました。
でもまぁマナマナにもヤンデレになってしまうだけのバックボーンがあるので、彼女を嫌うことは出来ないですよ私は。
意外とルートのデキもいいですしね。
ですが、最後の一枚絵。

「いや、誰だよこの美男美女!」って思いっきしツッコミました。
君が望む第一章といえばやはり遙ルート。
「もう戻れない」からこそ重みのあった本編なので、ファンディスクとして後から出したのは良い采配だったと思います。
だからLatest Editionからプレイした人は、IFストーリーがあることを先に知っちゃうので可哀想かも。
「もし遙が事故に遭わなかったら」というIFストーリーは、作品における「禁忌」と言えます。作品の重要な設定……骨格を担っていた部分を捻じ曲げちゃうわけですからね。
だからこそプレイする前は不安がありました。
しかし幸せな結末も見てみたいのが人情。
勇んでプレイしはじめ、8月27日――運命の日をむかえました。

©âge
待ち合わせ場所で孝之くんを待つ遙の後ろ姿をみたときに、気づいたら目が潤んでいました。
あぁ……私はこの光景が見たかったんだと。
このあとの絵本作家展でのデートは、ただただ幸せでした。
遙がお弁当で「ハート型コロッケ」を作ってきちゃったりして、どれだけこの日を楽しみにしていたのかが伝わってきました。
デートが終わって孝之くんの部屋へ行く2人。

©âge
孝之くんが、ちょっと飲み物をとりにいっただけなのに、遙が近づいてきて「……さみしいから……会いに……いっちゃったの」とか言うんですよ?
さすがに反則じゃありませんか?
カワイイとか萌えとかそんな概念を超越していますよこりゃ。
うがあああっと叫びながらベッドを転げ回りました。
ホントに良かった(´;ω;`)
鳴海孝之について
孝之くんは、誰も傷つかない結末を求めて、心を痛めながら、ひたすら悩んで、ひたすら迷って、ときには間違えて、最後の最後に「誰も傷けない」ことは不可能だと気付きます。
ヘタレヘタレ言われていて「三大ヘタレ主人公」に名を連ねる孝之くんですが、
私はそうは思わない。
若いうちは、悩んで、迷って、間違えて、それでも前に進みながら成長していくもんだと思っています。
沢山悩んで苦しんだすえに、孝之くんは、わずか1ヵ月で「大事な人を切り捨てる」という辛くて重い決断をくだすのです。
さも永遠に決断できなかったかのように語る人もいますが、1ヵ月しか先延ばししてないんですよ彼は。
1ヵ月ですよ!?
ホントは孝之も遙も水月も誰も悪くないんです。強いて挙げるなら「事故を起こした運転手」が悪いんです。それでも孝之くんは事故を起こした人を恨むことなく、自分を責め続けました。
それほどまでに、誰かを恨んだり傷つけたりすることができない人間なのです。
メインヒロイン外のルートに関しては、遙が目覚めてからだんだんと不安が募ってきた水月が孝之にプレッシャーをかけはじめます。遙からは純粋な思いを向けられます。その2人の強い思いを受け止めきれなくなってきて、他のヒロインに傾倒してしまう流れです。
ルートによってはヘタレ度マックスになりますが、彼の置かれた状況を考えると共感してしまう。その脆さや弱さには愛おしさすら感じます。私は彼を責められるような立派な人間じゃありません。
頭で正解はわかっていても、簡単には割り切れない。そんな彼の葛藤に、人間臭さを感じているのです。
誰にでも優しい彼だからこそ、遙も水月も惹かれたのでしょう。
だから、もし主人公が男らしかったら……というIFはありえない!
そう断言いたします。
以上。孝之くん擁護派からの意見でした。笑
好きなヒロイン
マジで決められない!
涼宮遙、涼宮茜、速瀬水月、大空寺あゆ……みんな大好きです。

©âge
あざとすぎるポーズをしても可愛さマックスな遙が一歩リードしているかな。
いやでも大空寺あゆも好きだし……うーん……決められん。

小話
アニメ

©âge/「君が望む永遠」製作委員会
2003年の10月から1クールでアニメ化されています。
もはや記憶が定かではありませんが、水月ルートをメインに、他のヒロインの話も混ぜている感じだったはずです。
水月が、塞ぎ込んでしまった孝之の様子を見に行ったり、原作にはない描写も追加されていたような気がします(違ったらすみません)。
あとは「あゆまゆ劇場」というショートコントがあったのですが、作中の重い雰囲気とちがってテンションが高めのものでした。アージュファンなら喜びそうな小ネタも混ぜられていたように記憶しています。
冬ソナ
昔から韓流ドラマの【冬のソナタ】が、君望の展開をマネしたとか言われていますが、冬ソナの脚本家は日本の少女漫画【キャンディ♡キャンディ】をオマージュしたと語っていたようです。ただ主題歌の【最初から今まで】も【愛はかげろう】のパクリ疑惑がでているので、胡散臭さは感じます。
マロ☆ガッツ
本作のサブ(?)ライターの1人マロ☆ガッツさんは、その後にアニメ業界で【TT】【とらドラ!】【あの花】【凪あす】などでブレイクしたことにビックリしました。大半の作品がドロドロしている要素があるのは笑える話です。
まとめ
ココがイマイチ
- 人によってはトラウマになるルートがあるかも
- 選択によってはヘタレ度マックスになる主人公
- 重くて苦しい展開が長らく続く
- 蛇足に感じるルートもある
- システム面が不便
ココがおすすめ
- ヒロインが魅力的
- 心理描写が細やかで胸を打つ
- 重く苦しい展開を抜けたあとに待っている幸せ
- 選択肢によって様々なルートに分岐するのが面白い
- エッチシーンもドラマに盛り込んでいる
- OPとEDがあまりにも素晴らしい
ドロドロとした三角関係を描いた作品です。
人によっては「昼ドラ」を見ればいいじゃないかと言うかもしれないですが、エロゲだからこそさまざまな展開に分岐するし、エッチシーンをドラマに盛り込むことができるし、選択肢を選んで孝之くんと一緒に苦しむことができるし、一人称視点で孝之くんに感情移入しやすい作りになっていると思うのです。
私は、他の媒体では味わうことのできない「苦しみ」と「幸せ」を感じることのできる作品だと思っています。
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