【ISLAND】の感想

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【ISLAND】の感想

2018年7月22日 古城

6395文字

 

 

ISLAND

公式ジャンルせつなとえいえんのおとぎばなし
メーカーFrontWing
発売日2016年04月28日
通常価格9,800円(税抜)
パッケージ購入駿河屋・DMM・Getchu
ダウンロード価格6,458円(税込
ダウンロード購入DLsite(独占)

 

「 旅 に 出 よ う 。 僕 を 殺 す 旅 に 。 」

 

ゲーム属性グラフ主要スタッフあらすじ

プロデューサー山川竜一郎
シナリオごぉ
原画空中幼彩
音楽安瀬聖

【公式より】

「いつまでも――こんな時間が続けばいいのに」

しかし複雑な過去を抱え込んだこの島は、歴史から静かに消え去ろうとしていた。
島の風土病‘煤紋病’による本土との確執。
放棄され廃墟と化した‘海上ステーション’。
五年前に‘浦島御三家’を襲った三つの事件。
子供たちの間でまことしやかに囁かれる‘神隠し’の噂。
そして、島に残された古の‘伝承’――。

「お話ししましょう。この島に伝わる、悲恋物語を――」

島を救う鍵となるのは、御三家に属する‘三人の少女’たち。
しかし彼女らにはまだ、島の行く末を変える力はない。

「この島はもう終わりだよ。救われっこねー」

そんな島に、一人の青年が流れ着く。

「……――今は、何年だ?」

未来から来たと主張するその青年は、島の因習なんぞくそ食らえとばかりに、未来を変えるために孤軍奮闘し始める。

「待たせたな、俺が来たからにはもう大丈夫だ!」

だが彼には、別の目的があった。
果たして三人の少女たちは、この島は、世界は、彼によってどう変えられていくのか――。

 

 

 

おすすめ度:★★★★★
知名度:A

ストーリー10

テキスト

キャラクター

演出

システム:6

ゲーム性:6

CG

Hシーン:―

BGM

主題歌

ポイント:アニメ化作品、非18禁、SF、フルプライス
満足度:87

 

 

 

作品の紹介

 

 

フロントウイングが発売した全年齢向けのPCゲームです。

 

 

「自分は、未来からきたタイムトラベラーだ」と豪語する主人公。

そんな主人公が、自分に課した使命を果たすために奮闘する物語です。

 

 

ミスリードを誘うかのような描写の数々と、明かされる真実。

ストーリー展開に振り回されるのが非常に面白く、先の展開を予測しながらプレイすることで十二分に楽しむことができました。

 

 

またメインヒロインの声優をつとめるゆかりんこと田村ゆかりさんのボイスが最高に可愛らしかったです。

紛れもなく良作だと思います。

 

 

現在アニメ放送中ですが、そちらの方は正直にいうと(3話時点では)酷い出来です……。

ぜひともアニメで結末を知る前に、この作品をプレイすることを勧めます。

仮にアニメで結末を知ったとしても、どのように伏線が貼られているかを見ながら読み進めれば楽しめるかもしれません。

 

 

所持購入動機プレイ前期待値

所持しているのはダウンロード版です。

プレイしてみて好きになった(所有欲がわいた)ので、「アニメ化記念版」も購入しました。

設定資料集やサウンドトラックなど、特典てんこ盛りなので、非常におすすめ。

アニメ化予定作品ということと、空中幼彩さんの原画、ごぉさんのシナリオ目当で買いました。

プレイ前期待値:80

プレイ後満足度:88

非18禁作品はあまり買わないようにしている私ですが、訝しみつつも購入しました。

予想以上に良い作品だったので、買って満足しています。

しかしやはりエロゲとしてだして欲しかった……という気持ちはありますね。

 

 

 

どんな人向け?

 

 


  • SF好き
  • 考察好き
  • 二転三転する展開が好きな人
  • 田村ゆかりさんのファン
  • ごぉさんのシナリオや空中幼彩さんの原画が好きな人

作品を人にオススメするということは非常に難しいもので、なかなか「絶対におすすめ」という表現をすることはできません。

しかし、この作品……田村ゆかりさんのファンには「絶対におすすめ」という言葉をもって勧めたいと思います。笑

ストーリー展開はというと、二転三転する展開が好きな人……いわゆる「どんでん返し」が好きな人なんかには、ぜひともオススメしたいです。

 

 

 

この作品が合わない人

 

 

先程、二転三転するストーリー展開が楽しいと書きました。

しかし、この作品を恋愛ストーリーとして見ると、面倒くさいと思う人もいるかも知れないです。

 

 

どういうことかと言うと、たとえば多くの人に絶賛されている「WHITE ALBUM2」というゲームだと、『あの時実は、こういう風に思っていました』という事実があとで明かされたりする展開があり、非常に心かき乱されたことかと思います。

この作品(ISLAND)はというと、『あの時実は〇〇だったのか』→『本当は××でした』という風に、二重三重の展開が繰り広げられる訳です。

 

 

要は、そういうストーリーの起伏が苦手な人には合わないわけでして、例えるならそう「ジェットコースター」よりも「観覧車」を求めている人には合わないのです。

ストーリー展開は楽しいものの、恋愛物語として見ると「落ち着かない」。

もしくは「非常に面倒くさい」と感じる人もいるのではないでしょうか。

 

 

あとはストーリーをいまいち理解できなかった人もいるようなので、理解力に自信のない人や、テキストを読み飛ばす人や、頭を空っぽにして楽しみたい人にもオススメできません。

まぁそんなに難しいストーリーではないので、7~8割くらいの人は楽しめると思うんですけどね。

 

 

主人公のノリが合う合わないあるでしょう。そこは体験版で確認しておいてください。

あとはラストをバシッと終わらせて欲しい人にも合わないと思います。

 

 

 

ストーリーについて

 

 

とある島に流れ着いた、記憶喪失の主人公。

主人公が覚えているのは、「世界を救う」という使命と「りんね」「せつな」という人物の名前だけ。

彼は、右も左も分からない状態ながらも、目的を果たすために孤軍奮闘するのです。

 

 

この作品は、プロットが非常に緻密な作品です。

そこを重視する人ならば、大いに楽しめることでしょう。

 

 

 

ネタバレ感想

 

 

物語がイマイチ理解出来なかった人や、私の感想が見たい人向けにネタバレ感想を書きました。

プレイ済みの方はクリックしてご覧ください。

クリックで展開

 

 

ストーリー展開

ストーリーの流れを絵で書いてみました。

この絵に補足しますと、氷河期間氷期は2万年周期で繰り返されています。

ササッと書いたので、字は汚いし絵は微妙かもしれませんがご容赦ください。

 

 

バッドエンド

「未来予想図」というエンド。

最後に切那と凛音の子供の体に痣(あざ)ができていのを発見して終わりになるエンドです。

これは、煤紋病であることの示唆のように感じるかもしれませんが、そうではない可能性もあります。


©フロントウイング

切那と凛音の子供は、夕暮れのなか浜辺にいます。上記画像のとおりならば、ただの痣ですむはずがありません。

煤紋病の発症し始め……と考えることもできますが、ただの痣なのにミスリードを誘った描写をしただけ……という可能性が強いと思います。

 

 

そもそも、この世界のバッドエンドはどういう扱い何でしょうね。

IFストーリーかもしれませんし、平行世界の話かもしれません。

もしくは、作中で切那が「自分の身に起きた物語」を小説におこしている描写が見られるので、切那が考えた「可能性」の物語だと解釈することも可能です。

 

 

リンネが可愛すぎる

リンネ「怒るよセツナっ。わたし、怒ったら怖いんだからねっ」

セツナ「ほう、どうなるんだ?」

リンネ「ほっぺたすっごく膨らむよっ」


©フロントウイング

もう可愛いという言葉しか出てこない……。

 

 

いやぁ、夏編から「玖音可愛いなー! 攻略できないかなー?」とか思っていたんですよ。

そして冬編にてリンネの可愛さにノックアウト。

さらには真夏編にて、「玖音=リンネ」という事実が判明。

もうね、最高でした。笑

夏蓮も紗羅も凛音も可愛いんですが、やっぱりリンネが一番好きですね。

 

 

「♪ランランラランアイランジャ~、戦えアイを守るため~」

アニメはクソみたいなオリジナルソング入れないで、こっちを楽曲化して!

 

 

ドラクエ半端ないって


©フロントウイング

ドラクエ半端ないって。あいつ半端ないって。数万年の時を超えて今もなお通じるもん。そんなんできひんやん、普通。

 

 

Re:

一番最後に見れる「Re:」というエンディング。

いわゆる「俺たたエンド(俺たちの戦いはこれからだエンド)」で、すっきりしなかったという感想が多いようですね。

この作品には、しきりに「信じる」というワードが出てきまして、玖音は「人生には、過程しかない」と語っています。

 

 

この作品のトゥルーエンド「Re:」では、

リンネ(玖音)は、切那が世界を救ってくれることを信じてタイムマシンの発明を続ける……あるいはそれを未来へ引き継いでいきます。

セツナは、世界(全てのりんね)を救う為に、リンネがタイムマシンを完成させてくれることを信じて未来へと進んでいきます。

そんな二人がお互いを信じ合い、信頼に応えようとする過程を見せられて終わりとなります。

 

 

この物語に、はっきりとした結末が必要ですか? 結末なんて見せなくていいじゃないですか。私は最高に好きな終わらせ方だと思ったのですが、大半の人が終わらせ方に否定的なのでビックリしました。

 

 

※追記――7月27日

ISLANDアニメ化記念版の設定資料集をザーッと読んだので追記。

以下2つの文章は、設定資料集からの引用です。

 

 

切那が聞かされていた伝承は、全て彼本人が過去に行ったことが起因する物語が未来へと伝わっていた、ということだったのである。

 

 

各時代には関係性の近い人物が登場するが、彼らは自らの子孫に転生した存在であり、時を超えた存在ではない。

 

 

他の人の感想を見て、「世界は4万年ごとにループしている」という持論を述べている人が多かったので、「もしかして私が間違っているのかな……」と思っていたのですが、どうやら私の思っていた通りだったようです。

人が輪廻転生していて、同じような気候の時代に、似たような生活を紡いでいるのであって、決して世界がループしているわけではないという事だと思います。

 

 

そして切那の目的は、救えなかった全ての「りんね」を救うことです。

今まで数々の「りんね」やその他の大事な人を救えなかった切那。真夏編にて遂に「りんね」を救うことに成功します。しかしそれでも切那は、タイムマシンを求めて未来へとコールドスリープしていくことを選びます。

それはなぜか? まだ過去には「数々の救いきれなかった『りんね』」が存在するからです。

 

 

 

 

 

攻略情報

 

 

【攻略】

 

 

私のフルコンプまでのプレイ時間は、ボイスをほとんど聞いて30時間ちょっとでした。

自力攻略は、作品内のフローチャートを見つつプレイすれば、そこまで難しくありません。

物語を進めるにはバッドエンドを見ておく必要もあるので、選択肢でセーブしておき後で回収しましょう。

自分で選択肢を選ぶことにより、バッドエンドになるか、はたまた先に進めることができるかドキドキしながらプレイできると思います。

ただしトゥルーエンドは、選択肢どおりに進めないと出ないので攻略サイトを見ない人向けにその部分の選択肢だけ記載しておきます。

タイトル画面の「おまけ」から「CG鑑賞」をチェックしてみて、「MIDSUMMER」の達成度が100%になっていなかった場合(トゥルーエンドを見ていない状態)は参考にしてください。

クリックで展開

 

 

冬編クリア後、タイトルが「NEVER ISLAND」から「ISLAND」に戻るので、はじめからスタート。(トゥルーエンドに行く前に、BADの回収は全部済ませておいてください)

 

 

左だ!

リンネ

だけどこいつには事情があった

13歳

「切那?」

御原家の長男だ

御原家の血を継いでいない

※セーブ※

必ず凛音を幸せにする

凛音エンド

 

 

セーブから再開

必ずリンネを幸せにする

トゥルーエンド

 

 

 

 

攻略サイトを見てのプレイでも十分楽しめます。

攻略サイトはこちら

 

 

 

【体験版】

 

 

ISLAND

ノリが合うか合わないか、先の展開が気になるかどうかを体験版でチェックすることにより、より製品版を購入するかどうかの判断材料になるのではないでしょうか。

 

 

 

テキストについて

 

 

1~3行で書かれています。

読みやすいテキストです。緻密な伏線が素晴らしかったです。

しかし、SF関連のお話の説明部分は、もう少し分かりやすい書き方ができたのではないかと思いました。

 

 

 

キャラクターについて

 

 

おはら   りんね
御原 凛音 CV:田村ゆかり

“浦島御三家” の一つ・御原家の跡取り娘。

ヤキモチ焼きなのが可愛いです。

ゆかりんボイスも最高に可愛かったです。

この作品を好きになるかどうかは、彼女を好きになるかどうかによるところも大きいと思います。

 

 

がらんどう    さら
伽藍堂 紗羅 CV:村川梨衣

“浦島御三家” の一つ・伽藍堂家の跡継ぎ。 浦島神社の巫女。

紗羅関連のバッドエンドは、あまり好きになれないものが多かったですね。

それでも紗羅は可愛かったと思います。

 

 

くるつ   かれん
枢都 夏蓮 CV:阿澄佳奈

“浦島御三家” の一つ・枢都家の長女。 島の町長の娘。

男勝りな口調ながらも、ウブな一面を持ち合わせています。

 

 

さんぜんかい   せつな
三千界 切那

本作の主人公。

なんだかモサッとした髪型から「安元洋貴」さんボイスで脳内再生されていました。

カウボーイビバップの主人公に似ているなと思いはじめてからは「山寺宏一」さんっぽいボイスへと変遷していきました。

なのにアニメ版ではめっちゃ軽い感じの声質なのが悲しい……。

 

 

閑話休題。

この主人公は、下ネタが多いしノリは軽いのですが、個人的には好きです。

 

 

まぁ、宿題だっていつかは終わらせないといけないわけで。

じゃあいつやるのか?

――今でしょ!!

幸い、凛音も玖音も部屋に引きこもっていて、一階に人気はない。

じゃあどこでやるのか?

――居間でしょ!!

こんなくだらないことを頭でウダウダ考えていたりするのが最高に好きです。笑

 

 

 

演出について

 

 

この作品は、伏線の多い作品なのですが、演出面も含めてしっかりと構成されていたのが素晴らしかったです。

 

 

 

システムについて

 

 

2つほど残念な部分がありました。

まず1つ目、バックログ画面からのシーンジャンプ機能がないこと。

この機能が何度欲しいと思ったことか。

物語をより理解したい為にもう一度戻りたくなったり、キャラの可愛さを堪能したいがために戻りたくなったシーンが多数ありました。

 

 

2つ目は、右クリックでメニュー画面が開くこと。

私はADVゲームをプレイするときは、右クリックでテキストウィンドウを消去してCGを見ることが多いので、癖でなんどもメニュー画面を開いてしまいました。イライラした……。

 

 

 

ゲーム性はあるか

 

 

選択肢がいくつかあるノベル系アドベンチャーゲームです。

 

 

 

CG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Hシーン

 

 

全年齢向けのゲームなので、Hシーンはありません。

しかし、Hシーンが挿入可能な場面が散見していたので、全年齢対象なのがモッタイナイ。

 

 

 

BGM

 

 

43曲(うちボーカル曲は3曲です)。

 

 

 

主題歌

 

 

主題歌

Traveler’s tale / riya

 

 

 

その他の要素

 

 

・タイトル画面の『おまけ』から、「CG鑑賞」「BGM鑑賞」「ムービー鑑賞」「エンディングリスト」を選ぶことができます。

 

 

 

まとめ

 

 

ゆかりんボイスと、緻密なプロットの上で成り立つストーリーが楽しい作品でした。

最初に言いましたが、アニメ視聴前のプレイをオススメしています。

 

 

出来うる限り、この作品が合う人合わない人の記載をしました。

それを読んでみて自分に合いそうだと思った人には、ぜひともプレイしていただきたい作品です。

 

 

 

パッケージ版

 

駿河屋→ISLAND PS4

DMM.com→ISLAND

DMM.com→ISLAND アニメ記念版

Getchu.com→ISLAND

Getchu.com→ISLAND アニメ記念版

 

ダウンロード版

 

DLsite.com(独占)→ISLAND

 

 

 

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