【ゆまほろめ 時を停めた館で明日を探す迷子たち】の感想

4,229文字

怖がらないで。踏み出すことを。

ゆまほろめ 時を停めた館で明日を探す迷子たち（Lump of Sugar）
ジャンル　――　明日へ歩き出すためのADV
発売日　　――　2022年06月24日
パッケージ版価格　　――　9,800円（税抜） ダウンロード版価格　――　9,780円（税込）
スタッフ シナリオ 中島大河 原画 萌木原ふみたけ SD原画 流かさね 主題歌　――　静寂の扉（Vo.逢瀬アキラ）
あらすじ ――ここは『時を停めた館』だよ。 ここにいるあいだは、外の世界の―― みんなが元々いた世界の時間は、絶対に進まないの。 だから、外のことは気にしなくて大丈夫。 みんなが戻れば、世界は元通りに動き出すから。 そんなことより…… せっかくこういう場所に来たんだし、 ちょっとゆっくりしていってほしいな。 どうせ、しばらくここから出られないんだし。 ここ、不思議な館なんだよ？ どこまでも廊下が続くと思ったら、突然扉が出てきたり、 その扉もちょっと目を離したらいつのまにか消えてたり…… 部屋の中も、なんか変なの。 普通じゃない部屋、いっぱいあるんだよ？ 太陽も眩しくて、風も吹いてる、まるで外みたいな部屋とかね。 ……まだ私が入ったことない部屋も、きっといっぱいある。 出口だって、もちろんあるよ？ でも、今のみんなは、見つけられない。 ……すぐにはここから出ていけないの。 外は時間が停まってるし、 焦って出ていく必要もない。 だから――みんなで一緒に、遊ぼうよ。 ――公式サイトより引用

評価

評価	おすすめ度
	★★☆☆☆
	満足度

作品の紹介

今回は【ゆまほろめ 時を停めた館で明日を探す迷子たち】を紹介します。

タイトルを見て、「明日を探す迷子」って私のことじゃん……ってなりました。

私が所持しているのはパッケージ版です。

どんな人向け？

• イラスト目当て
• 一歩踏み出すための勇気がほしい人
• 焼失しない館モノの作品を求めている人
• エッチシーン濃いめの恋愛ゲーを求めている人
• 体験版をプレイして、雰囲気やテキストに肌が合っていた人

攻略情報など

プレイ時間

私のプレイ時間は、ボイスをだいたい聞いて16時間ほどです。最初のエッチシーンまでは３時間半ぐらいかかりました。

攻略情報

自力攻略は容易です。どのキャラと行動するかの選択肢以外は、どれを選んでも大丈夫です。

システム

感想

どんなお話？

主人公の 山元 歩未♂ が目を覚ますと、見知らぬ場所にいて、ケモミミの生えた ミーナ と名乗る少女に出逢います。

ミーナ CV：三日月神菜

ミーナ曰くここは『時を停めた館』なんだとか。

主人公の歩未くんは、この時を停めた館で、３人の幼なじみと再会することに。

川崎 純麗かわさき すみれ CV：桃山いおん

岩沼 鈴いわぬま りん CV：美斎れんと

柴田 奏子しばた かなこ CV：相模恋

彼女らと館を探索して、出口をさがしつつ、「忘れてしまった記憶」の謎にせまっていくお話です。

長所と短所

ストーリー重視の人には勧められない

まずは、【ゆまほろめ】発売前に書いた私の文章をみてみましょうか。以下のとおりです。

結局、この印象のままというか、本編もどこか淡々としたまま進みました。

主人公らは、記憶の一部を失った状態です。

理由は分からないけど、「館を出なきゃ」と思っているのです。

ストーリーの方向性が分からないまま、館を歩き回るエピソードがつづきます。

本作は『怖がらないで、踏み出すことを。』というキャッチコピー。

一歩踏み出すことの大切さを描いています。

なので、ヒロインの抱える問題を明確に解決するわけではなく、一歩踏みだす勇気をもつところで物語は〆られます。

具体的かつ端的にいうと「理解のある彼くんができました」みたいな感じで終わるのです。

おそらく、ストーリー重視の人のなかには、物語の起伏を求めている人も多いでしょう。

本作は、その手の人にウケにくい作品だと思うのです。

企画・シナリオが 中島大河 さん単独で、いつもの Lump of Sugar 作品とは違った雰囲気だったので、ストーリー展開に期待した人も多かったであろう本作。

ターゲット層と、作品の内容がズレているように思いました。

どういう人におすすめなのか

おすすめできる人は、体験版をプレイして「雰囲気」が自分に合っていると思った人。テキストのノリを楽しめた人。キャッチコピーに惹かれた人。ヒロインに魅力を感じた人。エッチシーン目当ての人です。

ストーリーに関しては、前述したとおり個別ルートは淡々としているのですが、グランドルートには力が入れられている構成です。

選択肢の遊び

ふざけた選択肢を選びつづけると、疑似バッドエンドのような展開になります。

こうしたちょっとした遊びを入れているのは、ノベルゲームならではの要素として好印象でした。

ただ、ルート分岐の選択肢から個別ルートまでそれなりに時間がかかるので、「次の選択肢までジャンプ（未読部分までジャンプ）」の機能がなかったのは致命的だと思いました。

エッチシーンについて

卑語あり。ピー音あり（音消し修正）。アナルモザイクなし。

ランプオブシュガー作品でしか味わえないケツ成分が素晴らしすぎる。

ヒロインのなかでも奏子と純麗は、ケツを強調したアングルでの太ももコキがあり、性癖にドンピシャでした。

とくに純麗は、CVも好みだし、ルックスも好みだし、説明文をみて期待感が高まっていたのですが、

見事なケツキャラでした。

もうこれだけでいい。

これだけでも満足した。

ちなみに鈴ちゃんは、巨乳と陥没乳首を強調したヒロインです。

陥没乳首ってどうなん？

私的にはナシなんですが、ウケはいいんでしょうか？

鈴ちゃんは、昔は活発だったけど、今は訳あって引っ込み思案になってしまった女の子。

彼女が殻にこもってしまったことと、陥没した乳首にはもしかしたら関連性があるのかもしれない。

主人公の助け（愛撫）によって、殻をやぶる（乳首が勃起する）ことを表したメタファー。

これはめちゃくちゃ巧妙に、練りに練られた設定なのかもしれません（オタク特有の見当外れの考察）。

まとめ

体験版を楽しめさえすれば、本編も同様に楽しめるでしょう。

萌木原ふみたけさんのイラストや、エッチシーン目当ての人にはおすすめできます。

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