2,430字
マッチを灯す度に
悲しいエッチの記憶が
少女の脳裏に蘇る…
マッチ売りの美少女(GAIA) | |
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ジャンル ―― 18禁アダルトADVデジタルドラマ | |
発売日 ―― 2003年03月28日 | |
パッケージ版価格 ―― 5,800円(税抜) ダウンロード版価格 ―― | |
評価
評価 | おすすめ度 |
![]() | ★☆☆☆☆ |
満足度 | |
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作品の紹介
【マッチ売りの美少女】は、GAIAというハイパースペース系列のブランドで発売されたいわゆる「超空間ゲー」です。
超空間ゲーのことを知らない人にきわめて分かりやすく伝えるとしたら「クソゲー」です。
しかし超空間ゲーのなかでは真面目なつくりの作品でして、ツッコミどころ満載の笑えるクソゲーを求めている人にはおすすめできません。
私が所持しているのはパッケージ版です。当方の環境ではWindows10で起動できました。
感想
タイトルから察することができるかと思うのですが、アンデルセンの超有名童話『マッチ売りの少女』を元ネタにしています。
マッチ売りの少女のストーリーをSF仕立てにしたような感じ。
マジモンのクソゲーですが、
ストーリーラインだけは綺麗です。
※以下ネタバレあり※
世界を2つに分断した戦争がおきて、ほとんどの都市が壊滅。
かろうじて残った都市『ニエド』が舞台です。

そこで少女がマッチを売って生計を立てようとしています。
ここで言う『マッチ(MATCH)』とは、『Mini ATomic Chip Holder』を略したもので『小型原子炉』のことです。
はい、なんかつまらなそうですね。待ってください、まだ帰らないでください。
ここでもう1人(?)の登場キャラクターを紹介。

戦争のために生み出された戦うことしかできない遺物『戦闘ロボット』です。
戦争が終焉するとともに廃棄をされた可愛そうな存在。
そんな戦闘ロボット『25742798』を少女が発見します。

もうすぐエネルギーが切れて完全に機能が停止しようとしているところを見つけて、少女がマッチをつかってエネルギーを補充してあげます。

そしてその戦闘ロボットに『権平』という名前をつけてあげる少女。
この2人(?)の間に奇妙な友情が生まれるのです。
なぜ権平なのかは語られていません。そういうところが気になる性格の人はこのゲームをやったら発狂しますのでご注意を。
少女は戦闘ロボットの権平にマッチを使ってしまったため、なんとか他のマッチを売って、売上の補填をしなければ、父親になにをされるかわかりません。

なのでまたマッチを売りにいくのです。
そんな少女にさらなる不幸が……。
なんと「マッチを買う」と言ってくれた男の家にいったら、酷いことをされてしまうのです。
絶体絶命のピンチ……
そこに颯爽と権平があらわれて、少女を助けてくれます。

少女を助けることができた権平ですが、補充してもらったエネルギーを使い切ってしまい、もう動くことはできません。

悲しい別れがまっていたのです。
………………
…………
……
実はここまで見ていた話は過去のことで、マッチを灯すたびに記憶が蘇ってきていたのです。
つまり、
寒さを凌ぐためにマッチに火をつけて、1人凍えるなかで見ていた夢のお話。
マッチの炎が消えると権平も消えてしまうことを恐れた少女は、残りすべてのマッチに火を灯します。
そうして「最後」の夢をみるのです。
それは……権平の腕に抱かれて、幸せに包まれながら眠る夢。

翌日少女の死体が発見されるのですが、発見者からは「寒さに凍えて死んだ可愛そうな少女」だと思われています。
はたして幸せな夢をみながら死んだ少女は、本当に不幸だったのか。
これは、役目が終わったはずのロボットと、不幸なはずの少女が紡いだ、幸せの物語なのです。
……とまぁ、こう紹介するとすごいストーリーがいい作品なような気がしますよね。
私は妄想で補完してしまうタイプなので、意外にもイイハナシダナーと思ってしましました。
……が、実際にプレイしてみたらおそくらつまらないです。笑
テキスト描写は微妙ですし、攻略は地味に面倒ですし、システム面も不便ですし、やっぱりクソゲーはクソゲーです。
そしてなにより
コスパが悪すぎる!
ミドルプライスの作品ですが、30~40分ぐらいで終わります。

唯一笑ったのは、フェラ顔がやばかったのと、精液が青くてキモすぎたことぐらいです。
私みたいに妄想で補完しまくって、勝手にイイハナシダナーと思ってしまうタイプじゃないと、まずおすすめはできません。
しかもストーリーが良いといっても、元の「マッチ売りの少女」が良いというだけの話です。笑
ですが、あの超空間が真面目な作品をつくろうとしたことだけは、まぁ評価されてもいいのかなぁとは思いますね。
まとめ
あまり中古で出回っていないですが、めっちゃ安く手に入る場合ならば、酔狂な人なら買ってもいいでしょう。
おすすめはできませんし、「面白くなかったぞゴルァ」みたいなクレームは受け付けません。