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あぁ…鬼ィちゃんは大変だ
萌・エ・ロ鬼ィちゃん(Le.Chocolat) | |
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ジャンル ―― ドタバタバカエロAVG | |
発売日 ―― 2006年12月22日 | |
パッケージ版価格 ―― 8,800円(税抜) ダウンロード版価格 ―― | |
評価
評価 | おすすめ度 |
![]() | ★★☆☆☆ |
満足度 | |
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作品の紹介
私は尾崎豊の曲が好きだ。
でもカラオケで歌うと「ナルシスト」的なイメージを持たれることに憤慨している。
怒り狂った私は、夜の校舎の窓ガラスを壊してまわった。
そして盗んだバイクで走り出す。
……とまぁこれは冗談ではあるのですが、いつの時代も反社会的な心の葛藤をいだいている「はみ出し者」な若者はいるでしょう。
そんな、ささくれ立った心のあなたに紹介するのが、
パロディネタ・時事ネタ・メタネタ・ブラックユーモアなんでもござれ……尖っているエロゲである【萌・エ・ロ 鬼ィちゃん】というイロモノの作品。
私は隠れた良作だと評価していたのですが、今プレイして楽しめるかは保証できません。
私が所持しているのはパッケージ版です。
攻略情報など
プレイ時間
私のクリアするまでのプレイ時間は12時間ほどでした。最初のエッチシーンまでは1時間ぐらいです。
パッチ
※パッチデータを当ててからプレイしてください!
不具合の修正から、演出の強化、エッチシーンや通常シーンの追加など、あらゆる面でパワーアップされます。
攻略
ルート分岐に関わる選択肢は、後半のほうにある2ヵ所だけです。それ以外の選択肢は好きに選んで大丈夫です。
キャラクター攻略後にシーン鑑賞に「extraシーン」が追加されます。
攻略順
攻略順はお好きな順番で大丈夫ですが、依乃里ルートが1番気合をいれて作られている感じがしました。
システム
バックログ画面からのシーンジャンプ機能なし。
システム面は、2006年基準で考えても不便で、マウスホイールで操作ができないですし、ボイスリピートもありません。ロード画面も1ページ目から表示されます。
どんな人向け?
- 勢いでなんでも許せる方
- 「どうしようかなぁ・・・」と真剣に悩んでいるお友達に
「やっちゃえ!やっちゃえ!」と気軽に言える方 - 変わった作品をプレイしたい人
感想
概要
この項目で【萌・エ・ロ 鬼ィちゃん】についての大体の説明をします。
まず主人公は、人間ではありません。
人里はなれた山奥でくらす「鬼」です。
背景をみると、フィギュアが散らばっていることが分かると思うのですが、この鬼は「二次元オタク」です。
ある日、住処である穴蔵から外にでてみると、
メイド服をきた女の子が、こちらに向かって走ってきました。
いきなり「台本」とかいう単語がでてきて、メタネタ全開でビックリ……。
しかし……
とのこと。
まぁこの冒頭の展開から分かるとおり、パロディや時事ネタやメタネタが全開で「勢いでなんでも許せる方向け」の作品となっています。
キャラクターについて
イカれたメンバーを紹介するぜ!
里崎 依乃里 CV:里春日アン
本作のメインヒロイン。たまにポケットに入っているパペットを使って会話をする、ちょっと電波な女の子。
基本的にノリがよくて、家事万能。エッチなことにも積極的で、とにかく明るい性格。
鬼である主人公を「鬼ィちゃん」という風に呼びはじめます。
早坂 紀伊 CV:風音
隙あらば自殺しようとする、寡黙で博識な女の子。当時流行っていた綾波系ヒロイン。
そして、なんと、ふたなりの女の子。股間にアレが生えちゃってます。笑
三島 ミリア CV:草柳順子
軍事オタクなフェアリー。
主人公の元へは、「鬼退治」という名目でやってきます。
とても真面目な性格なんですが、この見た目でタバコも吸います。
フローレン・バレンタイン CV:宇佐美桃香
ぽっちゃり……を通りこして、デブといっても過言ではないシスター。
丈夫そうな体にみえて虚弱体質で、すぐに血を吐いたり倒れたりします。
しかも作中で、不老不死(ヴァンパイア)の力を手に入れるほどの属性過多。
名前が長いからと依乃里ちゃんから「ノンノン」というあだ名をつけられて、以後そう呼ばれるようになります。
エッチシーンについて
卑語あり。ピー音あり(音消し修正)。アナルモザイクあり。
複数プレイがそれなりに豊富です。
というかヒロイン同士の仲がいいこともあり、なぜか皆入り交えてセックスしたりするフリーセックス状態。
思わず「テニスサークルか!」とツッコミたくなるほど。
普通のプレイよりもイメージプレイがおおくて、たとえば痴漢シチュだったり、教師と生徒の関係だったりとか、そんな感じのエッチシーンを演じています。
ミリアちゃんの扱いが悪いのが笑えます。ヒロインのアソコにぶちこまれますし、処女はなんかのプラグのようなもので破られますし、あとは全身コキとかそんな感じの特殊なエッチシーン。
ネタ的なエッチシーンもありますが、なかには実用性が高めの気合の入ったシーンもあります。
特徴
シャレオツな曲
オシャンティーなBGMにアニメーションを使ったOP。
これを見れば、なんとなく作品の雰囲気が掴めるかもしれません。
雨のちキミと晴れ模様/Duca
エンディング曲です。ネタバレになるので、未プレイの方の視聴は勧めません。
めちゃくちゃ好きな曲ですが、作品の知名度と相まって、埋もれまくっているのがもったいない。
SD立ち絵
この作品は、立ち絵の種類が少ないので、正直演出は微妙……と思いきや、SDキャラの立ち絵がめちゃくちゃ多いです。
これはその一部。
しかもこのちびキャラは、画面を所狭しと動き回るので、非常ににぎやかで視覚的にたのしい感じになっています。
皆に忌み嫌われている虫……通称「G」のSD絵が、画面内を縦横無尽にかけめぐるシーンでは、ガチでゾッとしました。笑
他にはアニメーションを使ったシーンも挟まれていたりと、演出は凝っていたと思います。
あと原画はアニメ界でも有名(?)な「佐々木 政勝」さんです。
おすすめし辛い理由
ネタ要素
本作【萌・エ・ロ 鬼ィちゃん】では、前述したとおり、パロディネタ(アニメやゲームなど)や時事ネタやメタネタがほうふに散りばめられたバカゲーです。社会風刺のきいたブラックユーモアも特徴的。
私は、当時は理解できていたネタも、今やると「これって、なんだっけ」と思うようなシーンが多かったです。
2006年に発売した作品なので、それ以前の年代にまったく明るくない人にはおすすめできません。
処占NG
昔はこの手の作品がおおかった気がしますが、昨今の「処占NG展開に配慮された作品」に慣れた人にはおすすめできません。
まず非処女ヒロインがいます。そして(女同士とはいえ)ふたなりヒロインと他のヒロインがセックスするシーンもあります。とあるルートでは特大処占NGシーンがあります。けっこう胸糞悪いです。
もちろん「ヒロインが浮気したりする」ような展開は無いですが、処女独占信仰のある人にはおすすめできません。
ソフトバンクが好きな人にはおすすめできない
ソフトバンクの某社長に似たような悪役がでてきますので、ソフトバンク信者にはおすすめできません。笑
まとめ
ココがイマイチ
- 各ヒロインのエンディングがあっさり
- 1番気合の入っている依乃里ちゃんのルートでは、胸糞悪い展開あり
- 今プレイするとネタが分かりづらいかも
- システム面が不便
- 処占NG展開
ココがおすすめ
- お気軽にプレイできるバカゲー
- SDイラストが豊富で楽しい
- ヒロインが超個性的
- OPとEDが最高
- 主人公の声(少しだけでてくる)がイケボ
- ありきたりなエロゲに飽きた人にはおすすめ
不満点はあるものの、私は好きな作品です。
しかし非常に尖っている属性もちのヒロインや、今プレイすると楽しめるか判断しづらいことから、おすすめし難い作品です。
他の作品にはないような「イロモノ」のエロゲをやりたい人におすすめ。
パッケージ版