エロゲを評価するときに「〇〇ゲー」や「○作」などの言葉を、定義を曖昧にしたまま使っている人が多いのではないでしょうか。
それらの言葉は、読み手によって捉え方が変わります。ときには意図しない形で伝わることもあるでしょう。
本記事では、不明瞭な使われ方をしている単語の意味について言及します。
作品の評価に使う単語
地雷
極めて評価が低く、プレイする価値がないと評される作品。「踏んではいけないもの」として、悪評が目立つタイトルに使われます。また、絶対に受け入れられない要素が入っている作品にも「地雷」という単語を使われることがあります。
悪魔と天使と百の剣/戦略RPG
盗作
他の作品からアイデアや内容を盗んだ作品。評価は低く、批判の対象となります。
大きく改変しており、評価が高い作品ともなれば、パロディ、オマージュ、リスペクト、インスパイア作品など、ポジティブな意味を含んだ単語で紹介されますね。
どの程度パクっているのか、どの程度面白いのかという、微妙な匙加減によって成り立っている単語でしょう。

こちらは『新世紀エヴァン○リオン』と似通ったキャラクターデザインだったため回収された作品。その後に、髪色を変更して販売されました。回収版はプレミア価格です。わざわざ高い金を払ってプレイするほどではありません。
昔のエヴァオタクは、「エヴァンゲリオンはロボットモノで~~」と誰かが口にすると、コンマ1秒ぐらいで「エヴァはロボットじゃない! 人造人間だ!」とツバを撒き散らしながら否定していました。しかし、数年前に庵野が「エヴァってロボットアニメなんですよ」と発言して、古のエヴァファンを滅多切りにしたのは面白かったですね……。
いきなり同棲エロエロ性活AVG
その他にも『実況パワフルプロ野球』のロゴに似通ったものを使用して、コナミをブチギレさせた【実況ナマハメエロ野球】など、商業エロゲ・同人エロゲ問わず、いくつもの盗作騒動があったんですよ。記事の趣旨からズレてしまうので、ここでは紹介しませんが。
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駄作
完成度やクオリティが低く、駄目な作品。明確に「つまらない」「出来が悪い」と評価される場合に用いられます。
エロゲには【駄作】というタイトルの作品があります。こちらは、作品評価に使う「駄作」とは別物になりますので、混同しないようにしましょう。
本作にはグロ要素があります。その手のジャンルが好きな人には高評価な作品でしょうね。
バケモノの、バケモノによる、バケモノのための、ADV
失敗作
意図はあったが結果として失敗した作品。期待を裏切る結果に終わった場合などに使用されます。また、作品のクオリティは関係なしに、売り上げが振るわなかった作品をそのように呼ぶ場合もあります。
あなたは【Deep One -ディープワン-】という作品をご存知でしょうか?

【Fate/stay night】で有名な武内氏がコメントを出したりと、バチクソ宣伝にお金が使われた作品なんですよ。
期待が高まりに高まった結果、あまりにも高いハードルを潜ってしまいました。
決してツマラナイ作品ではないんですわ。エアプ野郎を中心に、失敗作扱いされているのが悲しいですね (´;ω;`)
頼むから続編を発売してくれ!!!
新本格バトルビジュアルノベル
凡作
平凡で特徴がなく、可もなく不可もない作品。印象に残りにくいタイトルに使われます。
迷作
優れているとは言えないが駄作でもない、狙いのハッキリしない作品。ストーリーの方向性が急に変わったり、あらぬ方向へ舵を切ったり、作品のコンセプトがブレたり、迷走している作品をそのように指すことが多い。
独特すぎる作風や、好みを選ぶ内容に対して、「迷うほど評価が難しい」という意味合いにも使われます。

これまでに発売された数万本のエロゲのなかには、自ら「迷作」だと名乗っている作品もあるんですよ。【ハヤシ迷作劇場】です。世代によってはピンときたかもしれませんが、『世界名作○場』のパロディ作品です。元ネタのアニメを意識して、OP や ED のみならず CM まで用意されている徹底っぷり。
内容は、バカゲー・ネタゲーの類でしょうか。時限式の選択肢があって、主人公がヒロイン以外の女とエッチをすればするほど、ヒロインの性格が極悪になっていきます。現在は中古で 1,000 円ぐらいで買えますが、今後値段が上がったとしたら私が紹介した所為かもしれません。すまぬ。
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力作
作者が力を込めて作り上げた作品。完成度は高いものの、傑出してはいない場合に使われます。
快作
テンポやノリが良く、気持ちよく楽しめる作品。深みは無くとも、プレイしていて爽快感がある場合などに使われます。
似たような言葉に「怪作」がありますが、似て非なる言葉ですのでご注意を。

軽快なテンポ感でおバカなノリが繰り広げられるゲーム。発売年である 2007 年以前のパロディが多用されているため、世代によっては楽しめないかもしれません。
美少女ポリスとドタバタ戦艦AVG
佳作
完成度が高く、良作とまではいかなくても良い出来の作品。安心して勧められるレベルです。
良作
完成度が高く、バランスが良い作品。多くのプレイヤーに支持される「良いゲーム」に使われます。
秀作
非常に優れた作品。細部までしっかり作り込まれ、目を引く完成度を誇るタイトルです。
名作
歴史に残るほど評価され、多くの人に愛される作品。高い評価が広く認められています。優れているのみならず、名高いかどうかが重要です。
好き嫌いはともかくとして、多くの人に支持されている作品といえば【WHITE ALBUM2】の名前が挙がることは多いでしょうね。
チラッと通販サイトを覗いたら、未だに1ヵ月で 100 本以上売れているらしく、バカじゃねぇかと思いました(褒め言葉)。
名作かどうかの判断は、批評サイトで感想が 1,000 件以上投稿されていて平均 90 点を超えているとか、販売サイトでレビューが 100 件を超えていて星 4.5 以上の評価であるなど、客観的な指標を用いて基準をつくることも可能です。
人によっては、○点以上付けた作品は名作と呼びますというスタンスでしょうけど、明確に基準を示しているならば、それでも納得してもらえるでしょうね。
AVG
傑作
数ある名作・秀作の中でも突出して素晴らしい作品。唯一無二の価値を持ち、語り継がれるレベルです。
神作
単なる「素晴らしい」を超え、プレイヤーにとって特別な存在となる作品を指します。完成度や物語、キャラクター、演出などあらゆる要素が突出しており、心に残り続けるオンリーワンの作品です。「これ以上はない」と思わせるレベルで評価されます。
人によっては、感情の昂りと共に、すぐに神ゲー認定する人もいらっしゃいますね。笑
私がイメージする「○作」の評価の高さは以下のとおり。
地雷<盗作<駄作<失敗作<凡作<迷作<力作<快作<佳作<良作<秀作<名作<傑作<神作
上記に挙げたもの以外でも、下作、上作、高作、優作、愚作、拙作、贋作、労作、改作、秀逸作、傑逸作などありますが、あまり使われる単語ではないため、割愛させていただきます。
作品の特性を表す単語
大作
スケールが大きく、制作に多大な労力・予算・時間がかけられた作品。質が高いとは限りませんが、重厚感や迫力があります。数ある大作のなかでも突出したものを「超大作」と表現する人もいます。
プレイボリュームが少ない作品には、あんまり使われない印象の単語ですね。
無印の制作から6年も待たされた超大作といえば【マブラヴ オルタネイティヴ】でしょうか。設定資料集からしてアホみたいに分厚い、作り込みのエグい作品でした。
- 設定資料集
- 分厚さの比較
ついにダウンロード版が復活しました。Windows10 にも対応しているバージョンです。ぜひとも無印からプレイしてください。
あいとゆうきのおとぎばなし
怪作
常識にとらわない、怪しげな雰囲気、不思議な雰囲気の作品。
狂った世界観が描かれていたり、行動や言動が意味不明な人物を扱った作品を「電波ゲー」と呼びますが、電波系の作品もまた「怪作・奇作」と呼ばれることが多いですね。
以下の作品は、3大電波ゲーのうちの1つだ。
ファナティックアドベンチャーノベル
奇作
前衛芸術のような、風変わりで奇妙な作品のこと。挑戦的な作風のため、後年に評価される場合もあります。
怪作と奇作は似たような意味で使われるものの、私は、怪しい雰囲気の作品か、奇妙な題材の作品かで使い分けています。
昔は「ドリルは男のロマン」という言葉があったのですが、アニメ『天元突破グレンラガン』を最後に聞かなくなりましたね。

【怪奇!ドリル男の恐怖】は、3姉妹がドリル男から逃げつつ、謎の館から脱出することを目的としたゲーム。他で見ることはないオンリーワンの奇妙な題材をあつかっているものの、制作者の「愛」が伝わってくる作品でした。
ADV
処女作
1番最初に発売された作品。
実は私が扱いに困っている単語の1つです。少し分析してみましょうか。
検索すると、処女作の意味は以下のとおり。
初めて制作した、または世に発表した作品。
たとえば「枕」というエロゲメーカーは、最初に作品が紹介されたのは【サクラノ詩】だったと記憶しています。しかし、何回も発売延期が発表されて、結果として【H2O -FOOTPRINTS IN THE SAND-】のほうが先に発売されました。この場合は、先に発売された【H2O】を処女作として扱うのが適切だと考えます。
それでは、シナリオライターの処女作について複数のパターンを想定してみましょうか。
1.名前非公開のエロソシャゲのライターとして作品を手掛ける
- 処女作には該当しない場合が多い。
- 公表されず、誰の作品か認識されないため。
- ただし、自身のキャリアの「初仕事」としては数えられる。
2.ゴーストライターとしてライティング
- 処女作としては数えられない。
- 名前が公表されない以上、「公式なデビュー」とはみなされにくい。
3.エロゲでサブライターとして名前が公表された場合
- 処女作とみなされる場合が多い。
- 初めて「名前が出た」作品は、多くの場合、処女作とされる。
- ただし、「単独で書いていないため処女作とは言えない」という意見もある。
- たとえば、エッチシーンのみの担当の場合は、果たして処女作と言えるのかどうか。
4.複数ライターのうちの1人として名前が公表された場合
- 処女作としてカウントされることが多い。
- サブライターと同様、名前がクレジットされれば「デビュー作」として認識される。
- ただし、単独作にこだわる人は「初の単独執筆作」を処女作と呼ぶことも。
5.単独ライターとして名前が公表された場合
- 最も明確な処女作。
- 初めて「単独で執筆し、名前が公表された作品」は、多くの人が「処女作」として認識する。
6.すでに全年齢向けのゲームを手掛けたことのある人がエロゲを制作した場合
- どちらとも言えない。
- エロゲのデビュー作、エロゲの処女作など、枕詞に「エロゲ」を付ければ、処女作扱いも可能。
私は、上記のように認識しております。あなたのご意見を伺いたい。
出世作
作者やメーカーが名を上げるきっかけとなった作品。評価が高い場合も多いですが、絶対ではありません。

現在では人気メーカーとなった「まどそふと」の出世作は、アニメ化された【ワガママハイスペック】ではないでしょうか。諸説あるでしょうけれど。
才能豊かなヒロイン達と送る生徒会系学園恋愛コメディ
代表作
作者やメーカーの作品群の中で最も有名で評価されている作品。
現在では人気メーカーとなった「まどそふと」の代表作は、アニメ化された【ハミダシクリエイティブ】ではないでしょうか。これに関しては自信があります。間違いありません。
学園に来ない女子と見過ごしがちな青春を探す学園恋愛ADV
話題作
公開や発売時に話題になった作品。評価とは無関係に、注目度の高さを示します。

評判はともかくとして、購入した人が多くて話題になった作品。ブログに感想を書いたならば、アクセス数がアップするレベルの爆発力がありました。
中古価格が安くなっているのは、予約購入者が多くて大量に製造されたため。「中古価格=作品の評価」だと勘違いしている人を見かけたので釘を差しておきます。
反逆の成り上がり学園恋愛ADV
人気作
多くの人に支持され、人気を博した作品。質よりも「支持の多さ」を指します。

ダ・カーポといえば、初代が発売してから 23 年経った今でもファンがいるという狂った作品群ですね。
こそばゆい学園恋愛アドベンチャー
ヒット作
商業的に成功し、多くの人にプレイされた作品。質とは別に「売れた作品」を指します。
ADV
問題作
評価が割れる、挑戦的・物議を醸す作品。内容や表現が一部プレイヤーに受け入れられないこともありますが、強い印象を残します。
挑戦作
新しい試みや独自のアイデアを盛り込んだ作品。成功すれば高評価ですが、合わない人には酷評されることも。
実験作
制作者が意図的に新しいシステムや表現に挑戦した作品。新しい試みが評価される反面、失敗と捉えられることもあります。
問題作・挑戦作・実験作は似たような意味ですが、使い分けることも可能です。似たような言葉としては、異色作というものもありますね。
ニトロプラスなど、挑戦的な内容・システムの作品を作っているメーカーもあります。
Alternative ADV
遺作
臭作
鬼作
松田優作
作品の属性を表す単語
純愛ゲー
恋愛を主軸とし、ヒロインとの純愛を描くエロゲ。過度な性描写よりも、甘くて心温まる物語を楽しむことが目的です。
はい、出ました。扱いの難しい単語です。何を持ってして純愛とするのか、人によって定義が分かれますから。
最初に一般的な「純愛」の定義を確かめてみましょうか。
純愛とは、邪神のない、ひたむきな愛。
- その人のためなら自分の命を犠牲にしてもかまわないというような愛
- 肉体関係を伴わない愛
- 見返りを求めない愛
もしもこの世界に「純愛」しか存在しないのならば、この単語は生まれていなかったでしょう。それでは、なぜ「純愛」という単語が存在しているかというと、純愛ではない概念と対比するため。
Wikipedia には以下のように記載されていました。
アダルトゲームでは、強制的な性行為を強調した作品を「陵辱系」というのに対し、恋愛要素を強調した作品を「純愛系」と呼ぶことがある。
抜きゲーは基本的に「純愛ゲー」と称されることが少ないですよね。でしたら、エッチシーンにおいて、性欲や快楽の追求よりも、精神的な結びつきが描かれているものが純愛ゲーと言えそうです。
裏切りや横恋慕などを描いたNTR作品や、望まない性行為を描いたダーク系の作品も純愛ゲーとは呼ばれない。でしたら、一途な愛が描かれていたり、相手を大切に想い尊重している作品こそが純愛ゲーと言えそうです。
まとめると以下のとおり。
- 陵辱ゲーの対義語として純愛ゲーという言葉がある
- エッチシーンにおいては、性欲や快楽の追求よりも、精神的な結びつきが重要
- 打算が働く関係よりも、1対1の一途な愛が描かれる
- 恋愛要素を強調した作品をそのように呼ぶ
甘えたがりな彼女と俺の純愛学園ADV
バカゲー
内容が意図的、または無意識的に馬鹿げていて、真剣に評価するよりも「ネタ」として楽しめるゲーム。シリアスさは皆無ですが、笑いを誘う魅力があります。

ルートによってストーリー展開がまるっと変わるカオスなゲーム。
主人公よりも教頭のキャラが濃い作品でした。
このエロゲーをプレイするために卒業したAVG
スルメゲー
最初は地味だったり、面白くなかったり、難解だったりして評価しにくいものの、プレイを重ねるうちにじわじわと面白さが感じられるゲーム。噛めば噛むほど味が出る「スルメ」から転じています。

それまでのアリスソフト作品においては脇役的な立ち位置だった「女の子モンスター」に焦点を当てた作品です。
女の子モンスターと触れ合える作品でありながら、時間制限があるせいで思うように触れ合えない。そのうえ、システム面が不便で、難易度は高め。ヌルゲーマーだったら挫折してしまう作品でしょう。しかし、さすがのアリスソフト作品。ギミックや仕様を理解することにより、徐々に難易度が下がっていき、面白さを見出すことができるんですよ。
女の子モンスターを仲間にして悪いヤツをやっつけるRPG
雰囲気ゲー
シナリオやゲーム性よりも、世界観やビジュアル、音楽など「雰囲気」の良さで魅了するゲーム。没入感や感性への訴求が強い作品です。

学園の卒業シーズン特有の寂しげな雰囲気が漂っている作品。私は死ぬほど大好きなんですが、本作のプレイを終えた人が「何も無かった」と評しているのを見かけてブチギレた記憶があります。つまり、ストーリーの起伏を求めている人にとっては、何も起こらない退屈な作品なんでしょうね。
ゆったり少しずつプレイすることをおすすめします。本作を楽しめる人は、私とめちゃくちゃ気が合うはず。
恋愛アドベンチャー
シナリオゲー
シナリオやストーリー展開に注力されている作品。
キャラゲー
キャラクターの魅力に重点を置いたゲーム。ストーリー性やゲーム性が二の次でも、キャラのビジュアル・個性・掛け合いで評価されています。また、メーカー側が沢山のキャラクターグッズを販売しております。
シナリオの良し悪しは、ヒロインの魅力を左右する要素の1つです。しかし私は、ストーリー展開は全く好きじゃないけれど、キャラクター自体は好きだというパターンもありましたね。
抜きゲー
エロゲの中でも「エロシーン」や「性描写」に重点を置いた作品。ストーリー展開やキャラ設定よりも「抜く」ための要素が重要視されます。
ゲーム性のあるエロゲ
単なるノベル形式ではなく、RPG・ACT・SLG などの「ゲームとしてのプレイ性」を重視したエロゲ。戦闘、育成、パズル要素などが組み込まれています。

エロゲは、複数の要素を含んでいるので、シナリオゲー、キャラゲー、抜きゲー、ゲーム性のあるエロゲと、ジャンル分けするのは難しいでしょう。当サイトでは、各要素を数値化して、グラフにして表すことによって、どういう属性の作品かを表現しています。
エッチシーン CG 率が 70 %以上だったら抜きゲーなど、基準を設けてジャンル分けすると説得力が増すでしょう。
私はあらゆるジャンルをプレイする雑食性エロゲーマーなので、ジャンル分けを必要としていません。しかし、私の好きな抜きゲー(エッチシーン CG 率が 90 %以上はあったはず)の感想に、「エッチシーンを飛ばしたんだけど、プレイ時間が短くて、シナリオが~~」とゴチャゴチャ言っているヤツを見かけて、ブチギレまくって以来、ジャンル分けをする必要があるなと思いました。
レトロエロゲ
古い時代のエロゲ。低解像度のグラフィックや当時特有の UI 、時代性を感じさせる演出が特徴。懐かしさや歴史的価値で評価されることが多いです。
どこからがレトロエロゲーなのかは判別が難しい。
私は「PC-98」以前の作品をレトロエロゲと呼んでいますが、人によって基準が違うでしょうね。少なくとも、最新 OS に対応していない作品は、古いエロゲと称しても良いんじゃないでしょうか。
大人の電脳紙芝居
B級エロゲ
一級品に及ばないチープさのある作品。強い感銘を受ける訳ではないが、どこか惹きつけられるものがある作品として、マニアックな愛好家もいらっしゃいますね。
以前に当サイトで質問を募集したときに「B級エロゲのおすすめを教えてください」と言われてマジで困りました。
B級エロゲってなんだ !!?
安易にB級エロゲだと認定をしたら、その作品のファンから顰蹙を買うのではないかと、不安になりましたね。
以下、B級エロゲの定義です。
1.制作規模・知名度からの定義
- 大手メーカーではなく、中小規模や新興ブランドが制作した作品。
- 声優、原画、シナリオなどで著名クリエイターを起用していない場合も多い。
- プロモーションや流通が限定的で、発売当初から話題になりにくい。
2.予算や完成度からの定義
- 予算や制作時間の不足から、CG や演出のクオリティが不安定。
- 塗りや背景の粗さ、UI の使い勝手の悪さなど、技術的な面で見劣りする部分がある。
- ただし、B級映画のように「粗さ」も魅力として楽しめるという側面も。
3.ストーリーやキャラクターの独自性・奇抜さ
- 大手が手を出しにくい、尖った設定やニッチなシチュエーションを取り入れている。
- シナリオがぶっ飛んでいたり、キャラがクセ強すぎたりして、カルト的な人気を博すことも。
- 一方で、破綻したストーリーや未回収の伏線など、完成度が低いケースも含む。
4.ユーザー評価や市場での位置づけ
- 発売当初は目立たなかったものの、一部の熱狂的なファンに支持され「隠れた良作」として再評価されることも。
- 「地雷スレスレだけど、意外とハマる」「突っ込みどころ満載だけど愛せる」といった、ちょっと歪んだ愛され方をする作品群。
5.B級エロゲの魅力
- 「奇抜さ」や「不完全さ」が逆に味になる。
- 大手のA級作品にはない「攻めた企画」「型破りなシナリオ」「クセになるキャラ」など、尖った個性を感じさせる。
- 粗削りだけど心に残る作品や、雑味の中に光るアイデアがあるもの。
上記の要素を含むものが、B級エロゲではないかと考えます。もちろん全てを満たしている必要はありません。

B級サメ映画を意識して作られた謎の作品。ストーリー展開が全く読めない。繊細なストーリーではなく、豪快に解決しようとする大雑把なスタイルはまさにB級だと感じました。各種素材には不足感がないので、そういう意味ではB級作品とは言えません。
サメと織りなす恋愛ADV

ご当地ヒーローというニッチな題材。ヒロインが地球外生命体というピーキーな設定。そして、滑り散らしてでも連発されるギャグ。まさにB級感漂う作品なんですが、イラストは綺麗ですし、音楽も良いですし、エッチシーンも良いので、そこまでチープさはありません。私がプレイしたときの印象は、序盤は合わないな~と思っていたものの、徐々に好きになっていったスルメゲーでした。
ご町内を守る大宇宙合体ヒーローADV

やたら食レポ描写に気合が入っていたり、クソダサバトルが展開されたりする、よく分からないハーレム系キャラゲー。各ヒロインごとにエンディングが用意されていたりと、気合を入れて作られています。しかし、ノリが独特でB級感が漂っている。私としては、雰囲気が好きで惹きつけられるものがありました。
愛する女の子たちを守り、みんなまとめて幸せにするADV
まとめ
各単語をきちんと定義できたわけではありませんが、少しでも言葉の意味を考えるキッカケになったのならば幸いです。
あなたの考える各言葉にたいする定義など、ご意見をお待ちしております。